最初のダメ出し
文字数 414文字
認めてくれるに違いない、そう期待した僕はやっぱり甘かった。
放課後の選択授業教室で、センパイはあの、上から目線でそう宣告した。
僕が眠い目をこすりこすり、胸を張って提出した台本。
それは今、背中を丸めて机に向かう僕の目の前にある。
表紙におおきなバッテンを打たれて。
僕が眠い目をこすりこすり、胸を張って提出した台本。
それは今、背中を丸めて机に向かう僕の目の前にある。
表紙におおきなバッテンを打たれて。
ムダだと知りつつ、僕は抗議した。もちろん、かすみセンパイは聞いちゃいない。それどころか、怒鳴りつけられた。
徹夜からほぼ半日経った頭が、くわんくわんと揺れた。割れ鐘をかぶせられて横っ面を殴られたみたいだった。
その頭に、センパイの説教が怒涛となって逆巻く。
僕がせっかく書いた台本は丸められ、講釈師の扇子よろしくすぱんすぱんと机を叩いていた。
その頭に、センパイの説教が怒涛となって逆巻く。
僕がせっかく書いた台本は丸められ、講釈師の扇子よろしくすぱんすぱんと机を叩いていた。