ナレーションの使い方
文字数 437文字
言われるまでもなく、僕はカンが冴えるようになったのを感じていた。
僕は自分の口元がにやけるのを感じていた。
テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』と、ソーントン・ワイルダー『わが町』のナレーションは、こんな具合に進んでいたのだ。
僕はセンパイの問いには答えず、小菅の使い方についてのアイデアを確認した。
かすみセンパイが拍手した。僕はなんだか得意な気分になって、先の展開を意気揚々と語った。