サブカルの常識は舞台に通用しない
文字数 568文字
その瞬間、かすみセンパイの一喝が僕の反論をアタマ打ちする。
そしてセンパイが説明したのは、こういうことだった。
キャラは一貫しているもの。しかし、状況の変化は最初とは異なる側面を引き出す。
だけど、その、一人の人間に二つの性格があるということが理解できなかった。
キャラは一貫しているもの。しかし、状況の変化は最初とは異なる側面を引き出す。
だけど、その、一人の人間に二つの性格があるということが理解できなかった。
再びの反論はムダに終わった。また、アタマ打ちの一喝である。
センパイはしつこく説明する。
同じ状況下で違う行動をとれば二重人格だが、少しでも違いがあれば、その違いが変化を引き出したと見るべきだ、と。
同じ状況下で違う行動をとれば二重人格だが、少しでも違いがあれば、その違いが変化を引き出したと見るべきだ、と。
途中でキャラが今までと違うことをしたら、アニメでもマンガでもラノベでも、読者はついてこられない。
でも、それを口にすると、かすみセンパイはぴしゃりと言い返した。
でも、それを口にすると、かすみセンパイはぴしゃりと言い返した。
なおもこだわる僕の前で、かすみセンパイは、また目の前で机をぶっ叩いた。
目を怒らせたセンパイの顔が近づく。それは鼻と鼻とがぶつかるほどの距離まで近づいた。
艶のある、可愛い唇が目の前に迫って、思わず息を呑んだ。