初めての……女の子の部屋
文字数 530文字
さて……。
普通ならここで、僕は思いがけず、生まれて初めて女の子の部屋に入るというドキドキのシチュエーションが待っているのだが、世の中はそんなに甘くない。
普通ならここで、僕は思いがけず、生まれて初めて女の子の部屋に入るというドキドキのシチュエーションが待っているのだが、世の中はそんなに甘くない。
僕がセンパイの部屋に入ったのは、こともあろうに連休5日目の朝だった。
薄いピンクの壁紙。
薄いブルーのカーテン。
うっすらとモスグリーンのかかった絨毯。
そして……木目の麗しい、真っ白なシーツのかかった、ベッド。
薄いピンクの壁紙。
薄いブルーのカーテン。
うっすらとモスグリーンのかかった絨毯。
そして……木目の麗しい、真っ白なシーツのかかった、ベッド。
かすみセンパイが背後から僕の後頭部をしばき上げた。
センパイは僕の背中をどんと突いた。部屋の中に踏み込んで、机を指差す。
僕は言われるままに椅子に座った。机の上には、電源の入ったノートパソコンがある。
センパイは、僕の背後に立った。あの上から目線を頭のてっぺんに感じる。
センパイは、僕の背後に立った。あの上から目線を頭のてっぺんに感じる。
今朝、帰るとかいう話だったが。
溜息ひとつついて、センパイはまた、僕の後頭部を小突いた。
うなだれながらディスプレイ上のファイルを選択していると、容赦のない追い討ちがかける。