センパイからの一発OK

文字数 403文字

で、それから?
 次の日、かすみセンパイは、昔話の続きをねだる子どものように尋ねた。
観は廃屋に通って、悠里に現代のことを語るようになります。でも、悪友の小菅と、幼馴染のあきらに気付かれてしまうんですね。
 僕は「なか」の中盤までを説明した。
やるじゃねえか、行け、羽佐間! ガンガン押して、最後は一気に……って何言わせんだこのスケベ、いいからいいから、誰も見てねえんだから俺だって見てないから報告だけきちんとしろ絶対だぞハアハア……。
ちょっと何よ、あの子誰、あたしに無断で何やってんの信じらんない! あっそう、言わないの、じゃあちょっと観っとこの小母さんに相談しよっかな~、え~何? よく聞こえないな~!
 訳も分からず観をけしかける小菅。観を問い詰めるあきら。
じゃあ、どこから始めるかわかるね?
あきらが観を問い詰めるシーン。

 面倒臭そうに答えてみせたけど、実は自信があったのは分かったらしい。

 センパイは頷いた。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

真崎周平(まさきしゅうへい)


やる気なし、その場にいるだけのほとんど幽霊演劇部員。高校2年生。

アニメオタクで事なかれ主義のどうしようもないダメ男だが、その場の勢いで引き受けた戯曲づくりに夢中になっていく。

安藤かすみ


舞台に情熱の全てを注ぐ演劇少女。演技演出戯曲執筆と、劇作の全てに通じる高校3年生。小柄だがプロポーションも抜群、但し本人に自覚は多分、ない。下級生の面倒見はいいが態度はキツい。実は照れ屋。

羽佐間観(はざま かん)


周作の台本に登場する主人公。

オクテな高校生だが、好奇心は強い。

紫藤悠里(しどう ゆうり)


周作の台本のヒロイン。

未来から来た精巧なアンドロイド。2人以上の人間と接触するとショートする。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色