第11話 2020.12.25大阪フェスティバルホール~いつも歌があったツアー

文字数 1,465文字

第11話 2020年12月25日(金):大阪フェスティバルホール 
南こうせつコンサートツアー2020~いつも歌があった~

第2波のピークアウトの9月以降、500人前後を維持していた新規感染者数は、11月には1000人、12月には2000人、クリスマス頃には3000人を越えるようになりました。

それだけではなく、重傷者数と死者数が増えて、大阪、京都、札幌といった都市で医療逼迫が深刻になってきました。

年末年始は正念場と、自粛とステイホームを呼びかける知事たちに反して、年末の人混みが増えているというニュースが連日放送されていました。

アメリカでのワクチン認可のニュースもありました。

* * *

これは第3波?近々、2回目の緊急事態宣言?という状況の中でも、年末の大阪と名古屋は中止とはなりませんでした。

ただ、いつもなら、SNSで、年末2ディズに盛り上がるところですが。

「こうせつ・どっと・こむ」の掲示板のスレッドのタイトルは、「(小声で)GOTO大阪」と、みんな(小声で)をつけて参加表明をしていました。

大声で参加表明という雰囲気ではありませんでした。

私も周囲には、県境をまたいで医療逼迫の大阪に遠征に行くことは、内緒、黙っていました。

年内の病院バイトが終了していたので、3波の真っ只中でしたが、年末の大阪、名古屋に行くことにしました。

* * *

この日の新幹線は、空いていました。

富士山も見えました。

しかし、新大阪・大阪の駅、大阪の街はとても混んでいました。

ホテルにチェックインし、ホテルで時間を潰して、開演ギリギリに会場入りしました。

年末スペシャルなので、グリパラのバンド編成かと思いましたが、いつものツアーのバンドメンバーでした。

* * *

2000年のかぐや姫再結成の初日が、ここフェスティバルホールでした。

すごくいい音のホールだと記憶しています。

2012年に建て替えられて、朝日新聞社は高層ビルになっていました。

でも、新しい大阪フェスティバルホールは、重厚な雰囲気は変わっていませんでした。

とても素晴らしいホールでした。

大きく奥行きのある舞台に高い天井、3階席までありました。

そんな舞台に、本当にシンプルなバンド編成の楽器に、舞台美術に照明と、飾りが何もない。それが反対に胸を打ちました。

大きな舞台に、小さなスピーカー。

このスピーカーは、新品?もしかしたらPA機材が新しくなったのか?と思うほど澄んだ音。

新しいコンサートホールは、きっと、壁から椅子から何から何まで、全てが最新の音響設備なのでしょう。

こうせつの声の小さなゆらぎまで良く聴こえて、楽器の音も素晴らしく美しく聴こえました。

コンサートの本編のセトリは、いつものホールコンサートと変わりませんが、とにかく、聴いていて気持ち良かったです。

そんな素晴らしいホールで、こうせつは、一曲一曲を丁寧に歌われていました。

アンコール①で「コンサートツアー」がきけました。次は「最後の“満天”?でも何かもう一曲!“お前が大きくなったとき”でもいい!」って思っていたら・・・

イントロを聴いて、狂喜しました。

「歌って笑って」でした。

本当にうれしかった。

けど、声出し禁止で、一緒に歌って笑うことができないことが、残念でした。

* * *

最近のインタビュー記事で、こうせつが、ウッドストックみたいなコンサートのイメージが湧いたといっていて。

「歌って笑って」はその記事の、オーディエンスへの返事、決意表明だと確信しました。

私にとっては、本当に素晴らしいクリスマスプレゼントでした。

ありがとう、こうせつ!

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