第48話 2022.9.3すみだトリフォニーホール~新日本フィル交響楽団

文字数 3,068文字

第48話 2022年9月3日(土)すみだトリフォニーホール 
南こうせつ meets 新日本フィルハーモニー交響楽団

8月6~9日の3泊4日の長崎、東広島、岩国の3ディズのころは、新規感染者数が20万人を越えて、ここがピークかと思われました。

しかし、翌週、翌々週と、軽く25万人を越えてしまいました。

8月下旬には20万人を下回るようになり、ピークアウトの兆しか?とも思われましたが・・・新規感染者数は減少傾向でも、一日の死者数がデルタ株のピークの頃と並んでしまいました。

オミクロン株変異型での死者のほとんどは、持病の悪化です。

急激に悪化するコロナ肺炎の数は少なくなりました。

これは、ワクチンの効果に加えて、ウイルス自体が弱毒化しているからかもしれません。

営業時間短縮の協力金も底をつき?飲食業を含む経済を止めることはできず。

そんなこともあり、感染者数の発表のほとんどは「感染経路不明」です。

保育園・学校・介護施設・病院といった場所のクラスターに、問題の焦点が移りました。

死者数の増加による医療現場の逼迫に対しては、新規感染者数の全数把握を定点・ハイリスクのみにするといった、運用面での見直しが始まりました。

海外からの旅行者の受け入れも始まって、陽性者の隔離期間と濃厚接触者の自宅待機時間の短縮など、少しずつ制限を解いていく・・・リアルな with コロナの真っ只中。

9月はピークアウトか?9月からの新学期で再拡大か?

7波は収束であってほしい・・・。

* * *

そう願いつつ、私は病院バイトが終わった8月中旬に、金沢へ。11月までの長期滞在の予定で、仕事を入れていませんでした。

昨年は、金沢で派遣の仕事を受けたりもしました。

しかし、オミクロン株変異型の感染力に怖れをなし。

軽症でもただの風邪というには、症状は大変辛いようで。

金沢ではひとり暮らしなので、そこで発熱でもしたらと不安で仕方なく。

どこも出かけずに、ただひたすら家事手伝いにパソコンに向かうのみ。自粛生活をしていました。

なので、すみだのコンサートにはいく予定はなく、チケットも購入していませんでした。

ところが、9月の始めに所用のため、一旦、一週間ほど東京に帰ることになりました。

ちょうどファン友から、すみだのチケットがあると声をかけていただき、参加できることになりました。

8月13日には、私は4クール目のワクチン接種を終えていました。

8月中旬からは無職で制約はなく、そして、連れがいる自宅の東京。

なので、すみだでは、比較的自由に行動しました。

もちろん感染対策をして、です。

早めに錦糸町に行き、ファン友とイタリアンランチをいただきました。

* * *

すみだトリフォニーホールは、クラシック専用のコンサートホール。

舞台正面にはパイプオルガン。

3階席まであって天井は高く照明はむき出しで、壁も音が響く作りなのか木の壁材が不規則に貼られて、独特の雰囲気でした。

ちょっと異次元でアンシンメトリーな感じで、軽いめまいがしました。

すみだトリフォニーホールは、設立50周年。日本フィル交響楽団は、結成25周年だそうです。

* * *

ところで、交響楽団とのコラボということで、心配なことが二つ。

一つ目が、ドレスコード。

当日朝、いつもはツアーTシャツのファン友にきいたところ、「普通の服」ということでした。

私も「普通の服」にしました。

あと、もう一つの心配事・・・クラシックを聴くと眠くなる・・・

これは、心配に及びませんでした。

交響楽団とこうせつのコラボレーションは素晴らしく感動で、興奮して覚醒しました。

* * *

第一部は、こうせつとこうせつバンド。

「幼い日に」。オケで「幼い日に」を聴きたかった気もしますが。最近は、幼い日の想い出のMCと曲が、セットの演出になっているからかな。

結構、長めのMCなので、1部に歌ったのかな?と思いました。

一部は、フォークな感じで、後半のオケとの対比が楽しみになりました。

* * *

第2部は、オケとこうせつバンド、こうせつの共演です。

後ろにオケ、中央に背を向けた指揮者、その前にバンドとこうせつというセッティング。

こうせつバンドの3人は、はじめは、ちょっと緊張しているように見えました。

オープニングは「コンサートツアー」。

イントロで鳥肌ものです。一気に心拍数が上がりました。

2008年・・・もう、15年も前になるのですね。日本武道館でのコンサート。

公演の中盤、後ろのカーテンが開いて、たくさんのストリングスが現れ、武道館全体に「おー」と、驚きの声が上がったのを思い出しました。

そして「Summer♪Angel」。こうせつの伸びのある声と、オケがぴったりと合って、素晴らしかったです。

秋元悠希さんという、赤いロングドレスがお似合いの、若く美しい、メゾソプラノの女性が入って、「カルメン」のさわりをちょっとだけ。

そして、こうせつと一緒に「国境の風」、朝鮮半島をモチーフにした歌ですが、今の時代の様々な社会情勢にも合致して、訴えるものがありました。

「妹」、「妹」の出だしは、バンドで静かに始まりましたが、すぐに止めて、出だしを再びアカペラで歌い、クラシック専用のコンサートホールの音の響きを確認し、堪能し、楽しんでいました。

フォーエバーヤング 吉田拓郎&かぐや姫 つま恋のとき、かぐや姫の1曲目が「妹」でした。瀬尾一三さん指揮のビッグバンドでの華やかな「妹」に、一撃ノックアウトでした。

オケは、ビッグバンドとは、また違って、華やかではあるけれど、とても落ち着く雰囲気でした。

喜多条忠さんとのエピソードや歌の背景(学生運動)を、オケの若い皆さんに、前日のリハでお話されたとか。「マキシーのために」。

「神田川」、実際に、喜多条さんは3畳一間、こうせつは4畳半・・・指揮の藤野浩一さんにふったところ「私は6畳」といって、会場の爆笑を誘いました。

最後は「夜明けの風」です。この曲自体、CDはストリングスアレンジがあるのですが、やはり、生のオケの音は違いました。
 
アンコールは、秋元悠希さんも加わり「満天の星」、そして、口花火でした。

花火とそのMCでは、オケの皆さんにも大ウケでした。

今年も、隅田川の花火は中止でした。

その後、鳴り止まない拍手。

普段のツアーコンサートならば、アンコールでもう一曲ですが。

今回はクラシックのコンサートなので、「カーテンコール」な感じ。

こうせつは、再び舞台に現れて深々とお辞儀をされ、舞台を去りました。
 
こうせつは終始、上機嫌で、オケとのコラボを楽しんでいるようでした。

とても気持ちが良さそうで、声も素晴らしく出ていました。

クラシックのオケといえば・・・サマピのオープニングの「少年と海」、そして、エンディングの「夏の少女」ですが。

せっかくのオケなので、聴きたかったと思う反面、実際聴いたら・・・どうかなっていたか、気絶かもしれません。

この日は開演が15時でした。終演が早く、帰りにファン友と、ちょっと一杯・・・いや2杯・・・飲んで帰りました。

疫病騒ぎの前は、家を出て帰るまでがコンサートでした。

今は、市井の感染状況と自分の仕事内容を吟味しての参加の有無の決定と、参加する場合の行動範囲を決めるというところから始まり。その後、数日を健康に過ごせたことが確認できて、ようやくコンサートが終わる感じです。

9月はピークアウトしてほしい。

ピークアウトでも、これからは冬に向かいます。

インフルエンザの流行も予測されているから、声を出しての声援やノーマスクは、まだ先でしょうか?
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み