第2話 平和の礎

文字数 4,502文字

 悪魔の『宿主』以外に動く影すら見当たらなかったこの世界に突如(とつじょ)として(すす)けた大蛇が現れただけは終わらず、更にその中から影のような青年が現れたことで、『宿主』達の緊張感はより一層(いっそう)高まっていた。
 その青年の姿には(みな)それぞれ面識があったが、張り詰めた空気が弛緩(しかん)することはなかった。


「カリム……貴方(あなた)どうして…?」


 青年の応答を聞いたステラは動揺と混乱に(さいな)まれてその場で立ち尽くし、(つる)に絡め()られたままのピナスとネリネはそれぞれ顔を(しか)めていた。


「貴様は…サキナと一緒におった人間か。」


「あんたはあのときの陰気臭(いんきくさ)い事務官…! やっぱりあんたが刺客(しかく)としてあたしに襲い掛かって来ていたのね…! 今度は一体何のつもりなの!?」


 威嚇(いかく)するネリネから(かば)うように、ドールは深紅(しんく)の瞳で(にら)みを利かせようと一歩前に出た。だが各々(おのおの)の脳内には、再びカリムの落ち着いた声音が響いた。


(みな)さんに危害を加えるつもりはありません。ただ(みな)さんにお話をしたいことがあり、ディヴィルガムの力を借りて接触させてもらっています。』


「ほなら早速(さっそく)説明してもらおか。君がどうやって、今更(いまさら)何のために死人のうちらと言葉を交わしとるんかをな。」


 すると即座(そくざ)にクランメが切り返し、胸元に伸びる細い光の筋を指でなぞりながら距離を詰めて来た。
 その後方からはロキシーの身柄(みがら)(たく)されたイリアも、怪訝(けげん)な表情を浮かべながら追随(ついずい)していた。

 ドールは改めて悪魔の『宿主』達に間近(まぢか)で包囲されるような格好になり、依然として物々しい雰囲気に後退(あとずさ)りそうになっていた。


(みな)さん、本当に彼は何も争うつもりはないんです! ですからその……!」


「お前さん、その口振りやと、こいつと蛇の腹ん中で

っちゅうことやな?」


 狼狽(ろうばい)するドールの発言をクランメが(さえぎ)り、紺青色(こんじょうしょく)の視線で冷たく牽制(けんせい)した。


「こいつが()だ現実世界に生きとるんならそれはつまり、現実世界にうちらの存在も、やろうとしとることも全部知られ渡るっちゅうことや。それがうちらにとって不都合なことやと(わか)ってて結託してんのやろ。

にしても、警戒を解くんは無理な相談や。」


 それを聞いたドールは、いかに停戦を訴えたとしても対立構図としては強大な援軍を引き出したに過ぎず、かえって相手方を刺激させていることを思い知らされていた。

 クランメ以外の『宿主』達の表情を(うかが)っても、それぞれの眼差(まなざ)しからは戸惑いや懐疑、そして不信感が宿っているのが(わか)った。


——この状況、本当にカリム君に任せて大丈夫なのかな。彼には恐らく私達の素顔が見えていない。どんな表情や心証を浮かべているのかも知らずに、会話することなんて出来(でき)るのかしら…?




「……さ…ま……カリ…ム……様……。」


 すると張り詰めた空気の中で、不意に(うな)されるようなか(ぼそ)い声音が浮き上がった。その方を見遣(みや)ると、イリアの両腕に抱えられているロキシーが(かす)かに身動(みじろ)ぎをしていた。

 彼女の胸元にも同様に細い光の筋が(つな)げられており、ロキシーは(おもむろ)にそれに触れると、何かを察知したように深い紫色の瞳を見開いた。

 そしてイリアの腕から転げ落ちると、盛大に泣き(わめ)きながら影の青年の腰元に向かって抱き付いた。


「カリム様! カリム様…! もう一度お会いしたかった…! 謝りたかった……! あんなことをして、カリム様を苦しめてしまって…本当に本当に申し訳ありませんでした……!!」


 悲痛な謝罪を並び立てる割にはその節々(ふしぶし)に再会できた喜びが(にじ)んでおり、影の青年は驚きのあまり硬直しているように見えた。
 その様子を(なが)めるドールら他の『宿主』もまた、ロキシーが突然目覚めたことよりも、仰々(ぎょうぎょう)しい敬称を(ともな)って青年に泣き付く急変振りに言葉を失っていた。

 だが桃色地のドレスを身に(まと)うロキシーの開けた背中から青白い粉末のようなものが立ち込めていることに気付いたネリネが、咄嗟(とっさ)に強風を巻き起こしてその粉末を散り散りに吹き飛ばした。

 その場にいた全員が瞬間的な突風に(あお)られて()()ったが、青年の持つ杖と『宿主』とを(つな)ぐ光の線は(たわ)むことなく張ったままであった。


「この馬鹿! ちょっとは周りを見なさいよ! あんたの毒はこの場の全員にとって危険なものなんだから、安易に漏らさないでよ!!」


 その叱責を受けたロキシーは、(ようや)く我に返ったように周囲を見渡したが、現状を(まった)く把握できなかったのか呆然(ぼうぜん)としたような応答を返した。


「…も、申し訳ございません…ご心配をおかけしてすみません…でした……?」


「まったくもう…だらしないんだから…心配かけすぎなのよ……。」


 ネリネは(つる)に捕らわれたまま悪態を付きながらも、どこか気が抜けたかのように台詞(せりふ)尻窄(しりすぼ)みになっていた。その反応を見透かすように、クランメが若気(にやけ)ながら割り込んできた。


「別にそんな焦らんでも、さっきの毒はうちらに危害を加えるんとは別物(べつもん)やったと思うけどな。拒絶とちゃう、特定の異性への

って奴や。『淫蕩(いんとう)の悪魔』はそないな2つの毒を使い分けるとるんやで。」


「…なっ!? 何それ!? 本当なの!?」


「せやせや。

を向けられるなんて、案外カリム君もやるもんやなぁ。一体どんな手を使(つこ)うたんや?」


「…リヴィア女史(じょし)、話が()れていますよ。」


 先の突風で警戒心が揺らいだのか、影の青年に向かって揶揄(からか)おうとするクランメをイリアが淡々と(いさ)めた。
 そして無言で(たたず)む影の青年とその足元に座り込んでいるロキシーを見比べながら、咳払(せきばら)いを挟んで語り掛けた。


「しかし、カリムと言ったか…君の呼びかけが引き金となったのか、弱体化して気を失ったままだったロキシーが活力を取り戻したのは確かだ。君が意図した結果ではないのだろうが、一先(ひとま)ず今の我々を(おびや)かすつもりがないことは認めよう。」


『いえ、こちらこそ…驚かせてしまったようで失礼いたしました。』


「そのうえで質問に答えてもらいたい。君が我々を見つけ出しこうして接触を図っているのは、上からの命令に()るものなのか。」


『いいえ。(みな)さんを見つけたというのは偶然に他なりませんが、会話したいというのは個人的な動機でしかありません。』


「では目的は何だ。悪魔を宿して死した我々を独断で探し当ててまで、君は何を望んでいるのだ。」


『俺の目的は…ドランジア議長ともう一度対峙(たいじ)して……あの人の野望を、厄災の無い世界の実現を阻止することです。』




 影の青年の静かな宣言に悪魔の『宿主』達は騒然とし、緩んでいた空気が再び張り詰めていた。
 
 ドールもまた、先の対話の中では彼が自分を擁護する立場であったと思い込んでいたために絶句し、芽生えかけていた信頼感が早くも踏み(にじ)られそうになっていた。そんななかイリアが口を開き、影の青年を追及し続けた。


「それは君が組織に属して長年積み重ねてきたであろう努力や執念、そして数えきれないほどの犠牲を水泡(すいほう)に帰す行為だ。それとも、君は()だ議長への私怨(しえん)(とら)われているのか。」


 ルーシー・ドランジアへの私怨(しえん)と聞いて、ステラとクランメが(そろ)って眉間(みけん)(しわ)を寄せ、ピナスは()っすらと関心を寄せた。
 影の青年の表情はぼやけていて判然としなかったが、(わず)かの間を経たのち一息(ひといき)に語り出した。


『今俺が居る世界はラ・クリマス大陸暦999年7月1日の深夜…議長が最後の悪魔を『封印』してから5,6時間しか経っていません。ですがその間にソンノム霊園やソリス港で厄災と(おぼ)しき現象が観測され、『(かげ)の部隊』は議長の計略が失敗したかのような前提で再始動しようとしています。』

『もし議長がセントラムの湖の底で計略の仕上げに着手していると知っているのであれば、急ぎ体制を見直すような指示は出ません。(みな)さんがまるで生霊(いきりょう)のように存在し続けていることも、想像だにしていないでしょう。今ここで(みな)さんの力をお借り出来(でき)れば、議長の計略を真の意味で差し止めることが可能になります。そしてそれは私怨(しえん)ではなく…ドランジア一族に連なる者としてのけじめです。』


 影の青年はそう打ち明けながら、前髪を()き上げて黄金色(こがねいろ)の左目を(さら)した。

 ドールが暗闇の中で見たときと変わらず、影に()もれて一際(ひときわ)(あや)しい輝きを放つ蛇のような瞳は、他の『宿主』達を一様に(おのの)かせた。

 単に(たぐ)(まれ)なる色調というだけでなく、それがルーシー・ドランジアの瞳と同様の色と畏怖(いふ)(たた)えていたことにドールとネリネを除く5人が驚き、なかでもイリアは黄蘗色(きはだいろ)の瞳を大きく強張(こわば)らせていた。


「そのドランジア一族特有の瞳…片目だけの遺伝……あの事件で亡くなった議長の甥子(おいご)と同じ特徴…!?」


『ピオニー隊長は、幼少期の俺をご存知(ぞんじ)だったんですね。あのときナトラ・ドランジアは一命を取り留めたものの記憶障害を負い、唯一生き残った親族である議長に縁を切られ、身内の素性(すじょう)も自分の本名も喪失したまま孤児院を転々とすることになり…今の俺へと至っています。このことは、貴女(あなた)御父上(おちちうえ)である元帥(げんすい)から聞かされました…貴女(あなた)が『封印』の犠牲となった後に。』


「そんなことが…!? いや、それなら何故(なぜ)議長は一度縁を切ったはずの君を素知(そし)らぬ顔で『(かげ)の部隊』として登用していたのだ?」


『その真意までは(わか)りません。それをもう一度追及したいという気持ちもありますが、そのためだけに(みな)さんの力をお借りするわけにはいきません。これまで積み重ねてきた

…そのために俺は議長に、いや伯母(おば)にもう一度会ってこの計略を阻止しなくてはならないんです。』

『もしこのまま厄災の無い平和な世界が実現したら、未来に生きる人達は悪魔という存在を忘れ、それを封じ込めた孤高の存在も永劫(えいごう)知らぬままとなるでしょう。最初から何事もなかったかのように普通の平和を享受(きょうじゅ)し、昨今(さっこん)の厄災は(えが)く価値のない御伽噺(おとぎばなし)に成り下がるでしょう。…でもそれはつまり、その平和の(いしずえ)には誰の努力も執念も犠牲も無いということになります。』


伯母(おば)はそれを望んだのかもしれませんが、少なくとも俺はそんな空虚な(いしずえ)の上で生き続けたいと思えません。(みな)さんから奪った命に(こた)えられたのだと、自信を持って言えないんです。だから、こんな(すべ)てを隠蔽(いんぺい)してしまうようなやり方は間違っていると反論したいんです。』

『これは伯母(おば)がドランジア一族の…亡き祖父の意志を継いで(ひそ)かに成し遂げたことですから、縁を切られたとはいえ過去と事実を知らされた以上は俺にも口出しする権利があるはずだと思うんです。独善的な動機だとは重々承知していますが、俺はそれでも……!?』



 影の青年が(ふる)う熱弁が軽率(けいそつ)なものではないことは、悪魔の『宿主』達と青年が持つ杖とを結ぶ光を通して、受け取り方は各人各様(かくじんかくよう)であるものの確かに伝わっていた。

 だがその青年の台詞(せりふ)唐突(とうとつ)途切(とぎ)れ、虚像のような姿が真に抜け殻になったかのように静止した。


「…おい、どうしたカリム?」


 イリアが()かさず(いぶか)しんだが、()ぐに返事は返って来なかった。

 一向に青年の姿に変化はなく、『宿主』達が不審そうに顔を見合わせていると、(やが)て青年の焦燥(しょうそう)(にじ)ませた声音が各々(おのおの)の脳内に響いた。


『…すみません、安易に話し込みすぎました。今俺はこの場で『(かげ)の部隊』から…詮索(せんさく)を受けています。』
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登場人物紹介

【ドール】齢19の修道女。

▶ラ・クリマス大陸北西部にあるディレクト州の歴史ある街ディレクタティオで暮らしており、グレーダン教の総本山であるディレクタティオ大聖堂に連なる修道院に属している。

▶生まれつきの白髪が忌み嫌われ、赤子の頃に大聖堂に託された孤児だった。

▶対人関係が希薄なため幼い頃から本の虫であり、好奇心が旺盛。

▶その性格が災いしてか、あることをきっかけに異端者、廻者として糾弾されることになり、その理不尽な仕打ちを機にラ・クリマスの悪魔を顕現させてしまう。

【死神】ドールの命を狙い対峙する謎めいた人物。

▶グレーダン教徒に似た紫紺のローブを纏い、真っ白で無機質な仮面を着けている。

▶グレーダン教に代々継承されてきた司教杖に似た、武器と言い難い杖を構える。

▶その先端に着装された黒い鉱石からは、悪魔を脅かす不思議な力が醸し出されている。

▶「死神」という名称は、ドールが便宜上付与したものにすぎない。

【ネリネ・エクレット】齢16の貴族令嬢。

▶大陸南東部ヒュミリア州、2大交易都市の1つであるメンシスを治める領主ホリー・エクレットの1人娘。

▶穏やかで物腰柔らかな性格だが、箱入り故に世間知らずである。艶のある金髪の持ち主。

▶だが突如メンシスを襲った猛烈な竜巻で被災し、親も家も失う。

▶街の再建を大陸軍に任せて親戚の元へ身を寄せることになるが、その言動はまるで別人になったようであった。

【カリム】大陸議会の事務官を名乗る青年。

▶年齢はネリネと同じくらいと思われ、左目を前髪で隠しており陰気そうな印象である。

▶身に付けている赤を基調としたシャツと議会所属を表すバッジを留めた黒地のチョッキは所定の制服のようなもの。

▶馬車に乗りメンシスを去るネリネに随行し、竜巻被害について聴取しようとする。

▶大陸北東部の孤児院の出身で、過去に何か苦い経験をしているようである。

【リリアン・ヴァニタス】ヴァニタス海賊団の若き首領。

▶巻き毛の金髪が特徴で、体術では随一の戦闘力を持つ。

▶急逝した父の遺言により、齢16にして首領の座を継承しているが、経験が乏しく未熟であるため、父の右腕であった幹部ローレンの助力を得ながら海賊団を存続させている。

▶海賊団はアルケン商会という善良な団体を騙る裏で、密輸品などの取引を働いていた。

【ロキシー・アルクリス】齢17の女使用人。

▶大陸中央部プディシティア州にあるセントラム農業盆地の領主クレオーメ・フォンス伯爵の別邸に仕える。

▶物心ついた頃から母レピアと共に別邸に棲み込みで従事しており、あまり外界との接触がない。

▶長い藍色の髪をしており、やや陰鬱な印象とは裏腹に齢離れした恵体の持ち主。

▶使用人長でもあるレピアとともに好からぬ秘密を抱えており、大陸軍側からの詮索を敬遠している。

【ルーシー・ドランジア】大陸平和維持軍 国土開発支援部隊の隊長。

▶すらりとした上背に長い黒髪を湛え、銀縁の眼鏡の奥に黄金色の瞳を覗かせる齢28の女性。

▶メンシス港の機能停止を受け、セントラムの生産品の出荷計画などを見直すべく部隊を牽引しフォンス邸別邸を訪れるが、密かに別の目的も念頭にあるらしくロキシーに探りを入れる。

▶飄々として掴みどころのない性格。身内も大陸議会の関係者であるらしい。

【ステラ・アヴァリー】齢24の孤児院管理人。

▶大陸北東部カリタス州の新興都市グリセーオで大陸軍が設立し運営を委託するジェルメナ孤児院に従事している。

▶領主キーウィ―・アヴァリーの1人娘であり、2年前に母から管理人の立場を継承している。

▶赤みがかった茶髪を三つ編みで束ねている。世話焼きで責任感や正義感が強い。

▶過去に厄災を経験して以来、1人でも多くの親なき子の命を護りたいと身を粉にして働いているが、結果としてこれ以上収容できないほどの孤児を拾ってしまい、食糧などの遣り繰りに頭を悩ませている。

【リオ】かつてジェルメナ孤児院で暮らしていた少女。

▶物語開始時点から7年前、グリセーオ西端を流れる川に独り漂着していたところを救助されたが、虚弱体質に陥っていたためジェルメナ孤児院に引き取られ静養することになる。

▶救助以前の記憶をほとんど引き出すことが叶わず、当時は齢7,8程度と推測されていた。

▶2年後に『強欲の悪魔』を顕現させてしまい、命を落としている。栗毛と鈍色の瞳が特徴。

【ピナス・ベル】伝説の瑠璃銀狼の血を引くラピス・ルプスの民の少女。

▶外見は齢12,3ほどだが、人間と比べて齢を重ねる間隔が緩やかで、既に30年生きている。

▶大陸北部アヴスティナ連峰の中腹にあるクラウザという集落で同胞と共に密かに暮らしている。

▶とある目的を果たすため『貪食の悪魔』を宿して鳥の姿となり、大陸西部へ向かっている。

▶7年前のとある出来事で人間側との軋轢を経験し、その際に『貪食の悪魔』を宿した母を失っているほか、サキナとも面識をもっている。

【オドラ―・ベル】ピナスの祖父であり、クラウザの集落を束ねる長老。

▶齢200を超え、ラピス・ルプスの民の特徴である銀色の毛並みは灰色にくすみ、全身毛むくじゃらである。

▶大陸の人間が内戦時代を経て現代に至るまでの歴史だけでなく、千年前から続く厄災についても口伝により知識を蓄えている。

▶人間と対立する気はないが、緩やかに数を減らしてく一族の行く末を憂い、『貪食の悪魔』を同胞から生み出さぬためにも、人間の手を借りてでも種を存続させるべきか思案している。

【クランメ・リヴィア】齢28の博物館職員兼調査研究員

▶大陸西部グラティア州、首都ヴィルトス近郊のアーレア国立自然科学博物館に従事している。

▶やや小柄で、分厚い眼鏡と象牙色の髪が特徴。大陸南西部ミーティス州の農村出身で、独特な訛りで喋る。

▶ルーシーとはグラティア学術院で同期生の関係だが、当時はあまり好ましい印象を抱いていなかった。

▶ラ・クリマスの悪魔の『封印』に関わるとある仕事を引き受けている。

【イリア・ピオニー】齢26にして大陸平和維持軍 国土開発支援部隊の隊長を務める軍人。

▶桃色がかった金髪と強い正義感の持ち主。国の平和のため心身を尽くそうとする厳格な性格。

▶現代に至る国内軍事を統括し続けた由緒あるピオニー家の娘。父ジオラスは元帥の地位にあり、2人の兄も同じく軍人である。

▶十代のころに出会ったルーシーの理想に感銘を受け、励まされたことでその背中を追い続けている。

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