第7話 脈打つ檻

文字数 4,395文字

 次に気がついた頃には、カリムの視界は真っ暗になっていた。

 微温湯(ぬるまゆ)に浸け込まれている感覚で、全身は心地良いような気怠(けだる)いような熱で充満して自由が効かなかった。
 眠っているのか起きているのかも曖昧(あいまい)で、何故(なぜ)そのような状況に(おちい)っているのか考えることすら億劫(おっくう)になっていた。


「……!!」


 だがどこか遠くの方から(しき)りに(わめ)くような声が聞こえて、それが一向に収まる気配がなかったので、カリムは次第に(わずら)わしさを覚え始めた。

 何か言い返そうと深く息を吸い込んだとき、その声もまたカリムの耳から脳内へと突き抜けるように飛び込んできた。


「カリム!! …おいカリム!! 返事をしろ!!」


 怒鳴り声は苛立(いらだ)ちと焦燥(しょうそう)とが混じっていたが、その低く圧倒するような声音には聞き覚えがあった。

 (ようや)く真っ暗だった視界が()っすらと開けて来ると、天井に空いた穴から見下ろしてくる人影があった。
 逆光も相まってその顔立ちは判然としなかったが、カリムの口元からは言葉にならない溜息が漏れ、結局(かす)れた声音でその人影に話し掛けることとなった。


「…ドランジア…隊長……?」


「やっと起きたか…おい、一度しか言わないからよく聞くんだ。」


 ルーシー・ドランジアはカリムの安否を確認すると、そのまま鬼気迫(ききせま)るように語り掛けた。


「ラ・クリマスの悪魔による厄災が発生した。青白い(つる)がジェルメナ孤児院を中心に生まれて蔓延(はびこ)り、住民を街ごと呑み込もうと成長している。私は厄災を()い止める道具を持っているが、外殻(がいかく)幾重(いくえ)にも(つる)(おお)われて()じ開けることが叶わない。せいぜい真上から小さな穴を開けることが限界だ。」

「だがそこに厄災を引き起こしている宿主がいることは(わか)っている…カリム、おまえの目の前にいるはずだ。そいつの胸元…心臓の辺りにこの道具を突き付けろ。そうすれば厄災は(しず)められる。幸か不幸か、そこで捕らわれているおまえにしか頼めないことだ。…早急(そうきゅう)にやれ。任せたぞ。」


 早口に簡潔な説明が推し進められると、ルーシーは終わり(ぎわ)に天井から槍のようなものを放り込んだ。
 その先端がカリムの右腕に——右腕に巻き付いていた分厚い(つる)に当たると、その拘束が崩れるように消滅して自由が()くようになった。

 だがカリムがもう一度頭上を向く頃には、(すで)に天井は新たに伸びたと(おぼ)しき(つる)に埋め尽くされて間もなく(ふさ)がれてしまっていた。そこで(ようや)くカリムは、自分が今どのような状況下に置かれているかを認識し始めた。



 そこは(おびただ)しい量の太い(つる)で作られた(おり)のような場所で、1本1本が脈打つように不気味な青白い光を発しており、外界から遮断(しゃだん)されて仄暗(ほのぐら)く生温かい密室を演出していた。

 その中でカリムは下半身まで(つる)の床に埋まっており、依然として微温湯(ぬるまゆ)に浸っているように感覚が麻痺(まひ)していた。


 そして目の前ではリオの身体が同じく(つる)の壁に捕らわれており、項垂(うなだ)れた表情は高熱に浮かされるように(もだ)えて汗塗(あせまみ)れになっていた。

 地肌は両腕と両脚に絡む(つる)と同化するように青白く光っており、服の裾や袖からは彼方此方(あちこち)で細い(つる)が顔を(のぞ)かせていた。

 一連の様子からはルーシーが言及していた「厄災を引き起こしている宿主」がリオである事実をまざまざと見せつけられていたが、事実と現実を同等に捉えることをカリムの本能が拒絶していた。

 だが途切(とぎ)れていた記憶の切れ(はし)には、リンゴのおかわりを強請(ねだ)るリオの袖から突如(とつじょ)生えてきた(つる)が確かに映っていた。


「リオ…? ……リオ!!」


 カリムは精一杯の声量を振り(しぼ)ったつもりだったが、()だ下腹部に力が入らず弱々しい呼びかけとなり、リオも何ら反応を示すことなく小さく(あえ)ぎ続けていた。

 (つる)(おり)にはカリム以外誰の手足すら見当たらず、ルーシーの口振りからは救援を望めそうにもなかった。
 昨日まで何度もリオの容態を案じる夜を過ごしたが、そのいずれもこの惨状(さんじょう)に匹敵する有様はなかった。


——どうして…どうしてこんなことになってんだよ!? …俺のせいなのか? 俺がリオにあの果実をあげたせいでこうなってるのかよ!?


 自分の心臓が早鐘を打つ音が一層高鳴り、カリムは夢中で身を乗り出してルーシーが落とした道具を(つか)んだ。

 それは槍と呼ぶには先端が丸く、黒い鉱石の付いた杖のようなものであった。だがその鉱石が衝突することで、右腕に巻き付いていた(つる)は切断されるどころか弾けるように消滅していたことを思い返した。


 理屈は(まった)(わか)らなかったが、カリムは意を決して杖を逆さに持ち、自分が埋もれている境目の(つる)を小突き始めた。
 (つる)はいとも容易(たやす)(ほぐ)れるように粒子となって弾けたものの、()ぐに新たな(つる)が隙間から生えて来てカリムの拘束を補修した。

 下半身を掘り返すには到底間に合わないことは、気が動転していた最中(さなか)でも冷静に受け止められた。…(いな)、厳密には未知なる力の活性に(おぞ)ましさを(いだ)いて脳内が真っ白になり、自然と挙動が停滞してしまっていた。


——ここから抜け出すのは無理だ…どうすればいい? あの隊長の言う通り、この杖をリオに差し向ければ解決するのか…?


 杖を上下反転させて持ち替え、腕を伸ばせば確かにリオに届くような気がした。

 だが(つる)と一体化したように青白く地肌を光らせるリオに先端の鉱石部分を(あて)がったとき、リオ自身もまた(つる)と同じように粒子状に弾けて消えてしまうのではないかと思うと、途端(とたん)に生温かった身体に、何処(どこ)からともなく震え上がるような冷たさが(おお)(かぶ)さった。
 

——外で何が起こってるのかは(わか)らないけど、きっと大変なことになってるに違いない。あの隊長はこの杖で『厄災は(しず)められる』と言った。俺がやらないと、この事態は収まらないのかもしれない。

——でもリオはどうなるんだ? こんな状態になってて助かるのか?

宿

ってどういうことなんだよ? もしリオが助からないんだとしたら……そんなこと、考えたくない……!



「…お姉…ちゃん…。」


 そのとき、不図(ふと)(ぼそ)い少女の声が(つる)(おり)の中で(ただよ)い、逡巡(しゅんじゅん)(すえ)頭が割れそうになっていたカリムを我に返らせた。

 そして血走った(まなこ)でリオを捉えると、今度こそ大声を荒げて呼びかけた。


「リオ!! 大丈夫なのか!!?」


「…ごめんなさい…お姉ちゃん……私…ずるいこと……しちゃった……。」


(しゃべ)らなくていいんだ、リオ! 落ち着いて息を整えろ! なんとかして俺が、助けてやるから…!」


「…お姉ちゃんに…心配…させたくなくて……強い…身体に…なりたくて……沢山(たくさん)の命…横取り…しちゃってるの……。」


 だがリオは依然として苦しそうな息遣(いきづか)いのまま、(うわ)の空で謝罪を続けていた。
 一方のカリムはその理由も言葉の意味も聞こえているのに理解が出来(でき)ず、茫然(ぼうぜん)としてその様子を視界に映し続ける他なかった。


「…命がね……沢山(たくさん)…流れ込んで…くるの……。」


「何を言ってんだよ、さっきから…この植物のせいなのか…!?」


 カリムはリオを捕らえる(つる)(おり)を改めて見渡すと、1本1本が不気味に脈打つたびに、青白い光がリオに吸い寄せられるように集約していることに気付いた。

 だがリオが苦しむ原因がそれだと見定めても、どの(つる)を杖で破壊すれば解放されるのか見当も付かず、結局カリムに迫られている選択肢は変わらないままであった。


「…駄目だよね……自分が生きるために……他人(ひと)から…大切なもの…横取りしたら……。」


 狼狽(ろうばい)するカリムを他所(よそ)に、リオは(なお)(ひと)り言のように語り続けた。その台詞(せりふ)は不意打ちのようにカリムの胸の奥に突き刺さり、呼吸の仕方も忘れかけてしまうほど混乱に拍車を掛けた。

 そしてリオはゆっくりと頭を起こしながら、もう一言を付け足した。


「…神様に怒られて……当たり前だよね……。」



 その顔は、まるで幼稚な悪戯(いたずら)が見つかったかのような無邪気(むじゃき)な苦笑いを浮かべていた。

 その気恥ずかしいような一言はカリムの心の(きず)を更に(えぐ)り、リオにそのような表情をさせたことが只管(ひたすら)(つら)く、()瀬無(せな)かった。
 浸かっていた微温湯(ぬるまゆ)がいつの間にか沸騰(ふっとう)し、重苦しく弾ける音と共に自分の中で何かが少しずつ崩れ落ちているような気がした。


——なんでリオが、そんなことを言うんだよ。おまえは何も悪くない、全部俺が悪いんだ。神様に怒られるべきなのは俺の方なんだ。なのにどうしてリオが、そんな目に()わなきゃいけないんだよ!? どうしてそんな…納得したみたいな顔をしてんだよ!?


 カリムが杖を固く握る両手にはじんわりと汗が(にじ)んでいたが、朦朧(もうろう)とする意識の中では最早(もはや)ルーシーから受けた指示を思い返すことも(まま)ならなかった。

 力無い微笑を浮かべるリオを前にこれ以上何を呼びかけるべきかも(わか)らず、どうしようもない時間だけが容赦なく経過していた。


 だがそうしているうちにリオは(こうべ)を垂れ、(あえ)ぐような呼吸の合間に再び憔悴(しょうすい)した声音で(つぶや)いた。


「…ごめん…お姉ちゃん……もう……耐えられない…かも……。」


 その瀕死(ひんし)の訴えは、今のカリムの耳から脳へと届くまでに異様に長い時間を要した。(ゆえ)にその(つぶや)きの意味を理解した頃には、もう(すべ)ての取り返しがつかなくなっていた。


「リオ…!?」


「…今までありがとう…お姉ちゃん。」



 もう一度リオが頭を上げながらカリムに話し掛けようとしたが、視線が合う前に台詞(せりふ)途切(とぎ)れた。

 脈打つ(つる)(やが)て静止し、仄暗(ほのぐら)かった(おり)の中は次第に闇が侵食していった。

 カリムは静かな異変の中で自分の不規則な呼吸と動悸(どうき)の音しか聞こえなくなっていることに気付くと、この世で最も恐れていた現実が訪れてしまったことを(さと)った。


「…そんな……リオ……?」


 次の瞬間には下から地面が割れるようなけたたましい音が響き、足先から(つる)の拘束が(ほど)けていくとともに、カリムの視界はひっくり返って成す(すべ)なくその轟音(ごうおん)に呑み込まれていった。

 だがリオだけはその場に浮かぶように(とど)まっており、(つる)に捕らわれた姿勢のまま全身が萌黄色(もえぎいろ)の粒子と化して霧散(むさん)していった。


 それがカリムの見たリオの最期(さいご)の姿であり、カリムは言葉にならない号哭(ごうこく)を放ちながら再び暗闇へと()ちていった。



——どうしてリオは死ななければならなかったんだ? 罪を重ねてきたのは俺の方だ。(たと)えリオを「共犯」だと決めつけられたとしても、俺の方が重い罰を受けることが正しいんじゃないのか?

——この()り切れない悲しみと罪悪感を背負って生きることが、俺に科された罰なのか? 命を失うことよりも重い罰なんてあり得るのか? そんなのどう考えても理不尽じゃないか。どうして健やかに生きるべきリオが生きることを許されなくて、卑怯で(よこしま)な俺が生き続けなきゃならないんだ。


——こんなの可笑(おか)しいに決まってる。(ゆる)せない。あんな悪夢のような最期(さいご)をリオに()し付けた奴を(ゆる)せない。あんなものが自然に起こり得るとは思えない。誰かが意図的にやったんだ。(ゆる)せない。

——復讐(ふくしゅう)しないといけない。理不尽をやり返さないと気が済まない。そうでないと俺自身が、きっといつまでも俺を(ゆる)せない……!!
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登場人物紹介

【ドール】齢19の修道女。

▶ラ・クリマス大陸北西部にあるディレクト州の歴史ある街ディレクタティオで暮らしており、グレーダン教の総本山であるディレクタティオ大聖堂に連なる修道院に属している。

▶生まれつきの白髪が忌み嫌われ、赤子の頃に大聖堂に託された孤児だった。

▶対人関係が希薄なため幼い頃から本の虫であり、好奇心が旺盛。

▶その性格が災いしてか、あることをきっかけに異端者、廻者として糾弾されることになり、その理不尽な仕打ちを機にラ・クリマスの悪魔を顕現させてしまう。

【死神】ドールの命を狙い対峙する謎めいた人物。

▶グレーダン教徒に似た紫紺のローブを纏い、真っ白で無機質な仮面を着けている。

▶グレーダン教に代々継承されてきた司教杖に似た、武器と言い難い杖を構える。

▶その先端に着装された黒い鉱石からは、悪魔を脅かす不思議な力が醸し出されている。

▶「死神」という名称は、ドールが便宜上付与したものにすぎない。

【ネリネ・エクレット】齢16の貴族令嬢。

▶大陸南東部ヒュミリア州、2大交易都市の1つであるメンシスを治める領主ホリー・エクレットの1人娘。

▶穏やかで物腰柔らかな性格だが、箱入り故に世間知らずである。艶のある金髪の持ち主。

▶だが突如メンシスを襲った猛烈な竜巻で被災し、親も家も失う。

▶街の再建を大陸軍に任せて親戚の元へ身を寄せることになるが、その言動はまるで別人になったようであった。

【カリム】大陸議会の事務官を名乗る青年。

▶年齢はネリネと同じくらいと思われ、左目を前髪で隠しており陰気そうな印象である。

▶身に付けている赤を基調としたシャツと議会所属を表すバッジを留めた黒地のチョッキは所定の制服のようなもの。

▶馬車に乗りメンシスを去るネリネに随行し、竜巻被害について聴取しようとする。

▶大陸北東部の孤児院の出身で、過去に何か苦い経験をしているようである。

【リリアン・ヴァニタス】ヴァニタス海賊団の若き首領。

▶巻き毛の金髪が特徴で、体術では随一の戦闘力を持つ。

▶急逝した父の遺言により、齢16にして首領の座を継承しているが、経験が乏しく未熟であるため、父の右腕であった幹部ローレンの助力を得ながら海賊団を存続させている。

▶海賊団はアルケン商会という善良な団体を騙る裏で、密輸品などの取引を働いていた。

【ロキシー・アルクリス】齢17の女使用人。

▶大陸中央部プディシティア州にあるセントラム農業盆地の領主クレオーメ・フォンス伯爵の別邸に仕える。

▶物心ついた頃から母レピアと共に別邸に棲み込みで従事しており、あまり外界との接触がない。

▶長い藍色の髪をしており、やや陰鬱な印象とは裏腹に齢離れした恵体の持ち主。

▶使用人長でもあるレピアとともに好からぬ秘密を抱えており、大陸軍側からの詮索を敬遠している。

【ルーシー・ドランジア】大陸平和維持軍 国土開発支援部隊の隊長。

▶すらりとした上背に長い黒髪を湛え、銀縁の眼鏡の奥に黄金色の瞳を覗かせる齢28の女性。

▶メンシス港の機能停止を受け、セントラムの生産品の出荷計画などを見直すべく部隊を牽引しフォンス邸別邸を訪れるが、密かに別の目的も念頭にあるらしくロキシーに探りを入れる。

▶飄々として掴みどころのない性格。身内も大陸議会の関係者であるらしい。

【ステラ・アヴァリー】齢24の孤児院管理人。

▶大陸北東部カリタス州の新興都市グリセーオで大陸軍が設立し運営を委託するジェルメナ孤児院に従事している。

▶領主キーウィ―・アヴァリーの1人娘であり、2年前に母から管理人の立場を継承している。

▶赤みがかった茶髪を三つ編みで束ねている。世話焼きで責任感や正義感が強い。

▶過去に厄災を経験して以来、1人でも多くの親なき子の命を護りたいと身を粉にして働いているが、結果としてこれ以上収容できないほどの孤児を拾ってしまい、食糧などの遣り繰りに頭を悩ませている。

【リオ】かつてジェルメナ孤児院で暮らしていた少女。

▶物語開始時点から7年前、グリセーオ西端を流れる川に独り漂着していたところを救助されたが、虚弱体質に陥っていたためジェルメナ孤児院に引き取られ静養することになる。

▶救助以前の記憶をほとんど引き出すことが叶わず、当時は齢7,8程度と推測されていた。

▶2年後に『強欲の悪魔』を顕現させてしまい、命を落としている。栗毛と鈍色の瞳が特徴。

【ピナス・ベル】伝説の瑠璃銀狼の血を引くラピス・ルプスの民の少女。

▶外見は齢12,3ほどだが、人間と比べて齢を重ねる間隔が緩やかで、既に30年生きている。

▶大陸北部アヴスティナ連峰の中腹にあるクラウザという集落で同胞と共に密かに暮らしている。

▶とある目的を果たすため『貪食の悪魔』を宿して鳥の姿となり、大陸西部へ向かっている。

▶7年前のとある出来事で人間側との軋轢を経験し、その際に『貪食の悪魔』を宿した母を失っているほか、サキナとも面識をもっている。

【オドラ―・ベル】ピナスの祖父であり、クラウザの集落を束ねる長老。

▶齢200を超え、ラピス・ルプスの民の特徴である銀色の毛並みは灰色にくすみ、全身毛むくじゃらである。

▶大陸の人間が内戦時代を経て現代に至るまでの歴史だけでなく、千年前から続く厄災についても口伝により知識を蓄えている。

▶人間と対立する気はないが、緩やかに数を減らしてく一族の行く末を憂い、『貪食の悪魔』を同胞から生み出さぬためにも、人間の手を借りてでも種を存続させるべきか思案している。

【クランメ・リヴィア】齢28の博物館職員兼調査研究員

▶大陸西部グラティア州、首都ヴィルトス近郊のアーレア国立自然科学博物館に従事している。

▶やや小柄で、分厚い眼鏡と象牙色の髪が特徴。大陸南西部ミーティス州の農村出身で、独特な訛りで喋る。

▶ルーシーとはグラティア学術院で同期生の関係だが、当時はあまり好ましい印象を抱いていなかった。

▶ラ・クリマスの悪魔の『封印』に関わるとある仕事を引き受けている。

【イリア・ピオニー】齢26にして大陸平和維持軍 国土開発支援部隊の隊長を務める軍人。

▶桃色がかった金髪と強い正義感の持ち主。国の平和のため心身を尽くそうとする厳格な性格。

▶現代に至る国内軍事を統括し続けた由緒あるピオニー家の娘。父ジオラスは元帥の地位にあり、2人の兄も同じく軍人である。

▶十代のころに出会ったルーシーの理想に感銘を受け、励まされたことでその背中を追い続けている。

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