第7話 悪魔の見る夢

文字数 4,328文字

 その語調とは裏腹に重大な使命を(たく)すような言い方を受け、カリムは安堵(あんど)するどころか困惑してしまった。


「…どういうことですか? (みな)さんと共に議長と相対(あいたい)するものだと勝手に想像していたんですが…。」


勿論(もちろん)そのつもりやったけどな。うちらの()る世界と(きみ)()る世界が時間も空間もきっちり重なっていると判明した以上、第三者に目撃されへんよう夜明けまでには(すべ)てを終わらせなあかん。うちらの魔力を一気に全部注ぎ込んで、ドランジアの()る場所までの道を(ただ)ちに(こしら)えなあかんという結論になったんや。』

『それにドランジアがやっとることは、()うに生身の人間に出来(でき)範疇(はんちゅう)を超えとる。うちらのような魔力で出来(でき)た存在になっている可能性が高い。つまり(きみ)の持つディヴィルガムが奴への最大の打点になる…(きみ)さえ奴の元へ辿(たど)り着ければ充分と考えたわけや。』


「それが…(みな)さんで出した結論なんですか? それで(みな)さんが、納得されたんですか?」


 拍子抜(ひょうしぬ)けして遠慮がちに問い返すカリムに対し、今度はイリアからの答えが脳内で響いた。


(みな)(みな)素直(すなお)に受け止められたわけではない。今は(しば)暇乞(いとまご)いといったところだ。私もリヴィア女史(じょし)も議長には面と向かって言いたいことは多少なりともあったが…我々が湖の底で魔力を(ふる)って暴れるなど無謀な策だし、何より優先すべきは生きている(きみ)の時間だ。ただでさえ短い猶予(ゆうよ)を、死人の口数で()り減らすわけにはいかない。』


 軍隊を(ひき)いた者らしく割り切った言い回しには説得力があったが、それでもカリムは自分が介入したことで、かえって『宿主』達の存在を等閑(なおざり)にしてしまったのではないかと気後(きおく)れしていた。
 
 その無言の反応を推し量ったクランメとイリアが、励ますように言葉を付け足した。


今更(いまさら)何を(おく)しとんねん。(きみ)(すで)にうちらの命を犠牲にして進んで来とんのやろ。うちらは(よみがえ)ったわけでもないし(よみがえ)(すべ)もない、夢みたいな時間が奇跡的に続いとるだけや。夢は…いつかは()める。二度と()めないうちらの代わりに、(きみ)が夢の出来事(できごと)を覚えていてくれればそれで充分や。』


『そうだな。未来を直接(たく)せる死人など、現実に(また)と聞くことはないだろう。ドランジアの血を引く(きみ)なら、何事もめげることなく成し()げられるはずだ。』



「……ありがとうございます。」


 次第にカリムは気恥ずかしさが込み上げ、杖を両手で握り締めながら尚更(なおさら)委縮するように謝意を(つぶや)いた。
 だがその感覚はクランメも同じだったのか、紺青色(こんじょうしょく)(もや)(もだ)えるように(せわ)しく揺らいでいた。


『ああもう、年甲斐(としがい)もなく(くさ)台詞(せりふ)()いてしもた。こんなしみったれた空気は(しょう)に合わへんのや、さっさと本題に入らせてもらうで。…おいイリア、何を()っすらと(わろ)てんねん。』


 そこから少しの間クランメとイリアが互いに言葉を交わし合っていたのか、カリムには何も聞き取れなくなった。他方でぼんやりと淡い2体の(もや)を見上げていると、身震いするような名残惜(なごりお)しさが込み上げてきた。


——(たと)え夢だとしても、二度と声を聞けなくなることは残念で仕方がないんだよ。この2人には特に頼ろうとしていた。理解と共に進むべき道を示してくれると期待していた。それなのに、こんなにもあっさりと最期(さいご)が訪れるなんて…。


 カリムが悄然(しょうぜん)としかけていると、透かさずクランメの呼びかけが脳内に飛び込んできた。


『カリム君、いい加減始めさせてもらうで。時間も惜しい…勿論(もちろん)(きみ)から話を聞くことも含めてな。ディヴィルガムにどないな力を見出(みいだ)してうちらと接触しとんのか、そして(きみ)がドランジアを

どないな未来を(えが)こうとしとんのか、(まと)めて聞かしてもらおうやないか。』





「…ネリネ嬢様、落ち着かれましたか?」


 黒一面の湖の岸辺では、目元を赤らめたネリネことリリアンがロキシーに(もた)れかかりながら座り込んでいた。

 稚児(ちご)同然に泣き()らしたリリアンを前にして、クランメとイリアは最期(さいご)までの(ささ)やかな猶予(ゆうよ)を提案し、暇乞(いとまご)いに()てられた。

 羞恥(しゅうち)逸脱(いつだつ)して最早(もはや)何も考えられなくなっていたリリアンは、ロキシーに抱き寄せられるままに身体を預け、嗚咽(おえつ)が治まるのを呆然(ぼうぜん)と待っていた。
 その間にも『虚栄(きょえい)』が徐々に弱まり、(つや)やかな金髪がうねって乱れていくのが(わか)った。


——力が、入らなくなっていく。これじゃあもう、風に乗って逃げることなんて出来(でき)やしない…。


 だがその感覚は決して(つら)く息苦しいものではなかった。温度を感じない今の身体でも、ロキシーに寄りかかっていることで不思議と(ぬく)もりを感じていた。

 この世界で目覚めてから正体を疑われる(たび)に、危機感が痛烈な(しび)れとなって全身に(はし)っていたが、今ならそれを丸ごと包み込んでくれるような気がした。


——

が訪れる前に、この()には言わないといけない。どうせ(すべ)てが終わるのなら、盲目的(もうもくてき)(つか)えて尽くしてくれたこの()だけには、せめて本当のことを……。



「…ロキシー、あたしはね…本当は令嬢なんかじゃない。悪魔の力でネリネ・エクレットという令嬢に()けてるだけの、(いや)しい海賊の娘だ。本当の名は…リリアン・ヴァニタス。」


 リリアンは弱々しく言葉を絞り出したが、正体を打ち明けて口調(くちょう)を戻しても危惧(きぐ)した痛みなどなく、肌が()けたりするようなこともなかった。


「…リリアン…様……?」


「敬称なんて()らない。だってあたしもあんたも…その…(よわい)は同じくらいなんだし。いいんだよ、対等で。」


 ロキシーの間の抜けたような相槌(あいづち)を聞いて、リリアンの口元からは乾いた笑いが(こぼ)れた。
 それはネリネという借物(かりもの)の姿ではなく、死して(なお)捨て去ることの出来(でき)なかったリリアンとしての素直(すなお)な感情だった。


「対等……それなら私も、1つ隠していたことを打ち明けますね。」


 目を丸くしていたロキシーだったが、口調(くちょう)は変えることなく、黒い湖面を見つめながらリリアンへ静かに言い聞かせた。


「私…(めかけ)の子だったんです。セントラムのフォンス伯爵(はくしゃく)と、使用人だった母との間に生まれた不倫の子。その母も元は大陸東部の没落貴族の出自(しゅつじ)で、奴隷商に使用人として売られたことが始まりだったらしいのです。」



 まるで他愛(たあい)のない話を語るかのような口振りだったが、ロキシーの繊細(せんさい)な秘密を聞かされたリリアンは開いた口が(ふさ)がらなかった。

 その()むべき出生が彼女の卑屈(ひくつ)な性格を(はぐく)んできたのかと()に落ちた一方で、『虚栄(きょえい)』を宿すリリアンにとって皮肉な事実がまざまざと突き付けられていた。


「何だよそれ…じゃああんたは生粋(きっすい)の貴族令嬢ってこと!?」


「そういうことになります…けど、自他(じた)共に認められるような肩書(かたがき)じゃないですよ。私はただ…道具のように(つか)われていただけですから。」


 ロキシーは自嘲(じちょう)気味に作り笑いを浮かべたが、露骨な溜息(ためいき)を付いたリリアンは対岸の街並みを(にら)みながら言い放った。


「ふぅん。あんたも相当厄介(やっかい)なところで生まれて、窮屈(きゅうくつ)な育ち方をしていたんだな。」


「あっ…でも、()せ細ることなく育ったことには感謝をすべきかと…。」


今更(いまさら)良い子()るなよ。あんたは結局その領主貴族を殺したんだろう? …あの豪勢(ごうせい)な寝室で、悪魔の力を使って。」


「…そう、ですけど…。」


「あたしだって悪魔の力で人身売買に(いそ)しむ(やから)を街ごと(つぶ)して、吹き飛ばしてやった。女子供(おんなこども)を物のように搾取(さくしゅ)する(やから)の命は、物のように粗末に扱われて当然の(むく)いなんだよ。そこに悪魔だ厄災だなんて因果は関係ない。でも(なん)なら…あのときそのまま竜巻を北上させて、セントラムにも突っ込んでおけばよかった。」


「ど、どうしてそんな…!?」


「あんたはもっと()(とう)に生きて幸せになるべきだった。そうなれるだけの価値があった。それを知っていれば…あんたをあの真っ黒な(やかた)から引っ張り出して、自由にしてやれたかもしれないのに。」



 声音を低くして苦々しく語るリリアンの横顔を、ロキシーは呆気(あっけ)に取られて見つめていた。

 突然()いた戯言(ざれごと)ではなく粗暴な未練として告白する姿がリリアンの本性なのだと(わか)り、(すみれ)色の瞳を大きく揺らめかせていた。そして口元を手で(おお)って、密かに微笑(ほほえ)んだ。


「あーあ、思い出したらなんだか色々腹が立ってきた。なんであたしはこそこそ逃げ隠れるような真似(まね)をしようとしたのかなぁ。どうせ(あて)がないのなら、メンシス以外でも醜悪(しゅうあく)性悪(しょうわる)な男(ども)を片っ(ぱし)からぶっ飛ばす旅にでも出れば良かったかなぁ。」


「その旅…是非(ぜひ)私もお(とも)させて(いただ)きたかったですね。」


 ずらした肩を並べるような()気無(げな)いロキシーの(つぶや)きに、リリアンは動揺して(ほお)をやや紅潮(こうちょう)させた。


「…はぁ!? 何でそうなるんだよ!? あたしに付いてきたら自由にした意味がないだろう!?」


「私だって行く(あて)がないのは同じですよ。ですから貴女(あなた)に恩を返そうと、意地でも付いていってお世話をするのだと思います。(ひと)りの旅路はきっと寂しいでしょうし…私は自分が幸せになる前に、リリアンの幸せの為に生きるでしょう。」



 ロキシーが真顔で食い入るように主張したため、リリアンは思わず視線を()らした。耳当たりの良い言葉の羅列(られつ)に加えて、面と向かって本名を呼ばれたことも想像以上に気恥ずかしかった。

 だがこの世界で桃色地(ももいろじ)のドレスを貸し与えたときも似たような言い回しをしていたことを思い出すと同時に、彼女の単純な直向(ひたむ)きさがネリネの面影(おもかげ)綺麗(きれい)に重なって映っていたことに気付いた。

 そして内心で、(あき)れたように苦笑した。


——きっとあたしは生前も今も、人並(ひとな)みに友人を求めていたんだろうな…(やま)しさも(しがらみ)(いだ)かずに言葉を交わせる同年代の女子を。

——でもネリネもロキシーも、本来あたしが並び立つに相応(ふさわ)しいような人間じゃない。生きてる世界が違うから…あたしが自分を(いつわ)って、(よそお)って、見栄(みえ)を張らなければ、そもそも眼前(がんぜん)に足を踏み入れる余地すらない。

——仮に親しくなったつもりでも、所詮(しょせん)それは見せかけの土台に根付いた芽吹きでしかない。嵐が来ればいとも容易(たやす)く吹き飛んでしまうような、(はかな)(まぼろし)。今だってそう、あたしが令嬢を演じていなければロキシーは近付いてこなかったかもしれないし、こうして(なぐさ)められることもなかったと思う。


——でもどうせ無に()す命なら、せめてこの(なぎ)のような静かな世界で最期(さいご)まで他愛(たあい)のない話をしていたい。どんなあたしでも受け止めてくれる、呑気(のんき)だけど愚直(ぐちょく)で、(つつ)ましいけど端麗(たんれい)なこの()と。それこそが本当に欲しかった、あたしにとっての……。



「ははっ。今更(いまさら)夢見るようなこと語ったって仕方ないよな。それよりあたしは死ぬ前に、あのカリムとかいう男との馴初(なれそ)めを()きたいね。」


「…ええっ!? な、()れ…()め…!?」


 リリアンが押し返すように悪戯(いたずら)っぽく口元を緩ませると、途端(とたん)にロキシーは(おのの)いて鼻から耳の先までほんのりと顔を赤らめた。

 それから(しば)しの間、2人の少女は湖畔(こはん)屈託(くったく)のない会話を弾ませていた。
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登場人物紹介

【ドール】齢19の修道女。

▶ラ・クリマス大陸北西部にあるディレクト州の歴史ある街ディレクタティオで暮らしており、グレーダン教の総本山であるディレクタティオ大聖堂に連なる修道院に属している。

▶生まれつきの白髪が忌み嫌われ、赤子の頃に大聖堂に託された孤児だった。

▶対人関係が希薄なため幼い頃から本の虫であり、好奇心が旺盛。

▶その性格が災いしてか、あることをきっかけに異端者、廻者として糾弾されることになり、その理不尽な仕打ちを機にラ・クリマスの悪魔を顕現させてしまう。

【死神】ドールの命を狙い対峙する謎めいた人物。

▶グレーダン教徒に似た紫紺のローブを纏い、真っ白で無機質な仮面を着けている。

▶グレーダン教に代々継承されてきた司教杖に似た、武器と言い難い杖を構える。

▶その先端に着装された黒い鉱石からは、悪魔を脅かす不思議な力が醸し出されている。

▶「死神」という名称は、ドールが便宜上付与したものにすぎない。

【ネリネ・エクレット】齢16の貴族令嬢。

▶大陸南東部ヒュミリア州、2大交易都市の1つであるメンシスを治める領主ホリー・エクレットの1人娘。

▶穏やかで物腰柔らかな性格だが、箱入り故に世間知らずである。艶のある金髪の持ち主。

▶だが突如メンシスを襲った猛烈な竜巻で被災し、親も家も失う。

▶街の再建を大陸軍に任せて親戚の元へ身を寄せることになるが、その言動はまるで別人になったようであった。

【カリム】大陸議会の事務官を名乗る青年。

▶年齢はネリネと同じくらいと思われ、左目を前髪で隠しており陰気そうな印象である。

▶身に付けている赤を基調としたシャツと議会所属を表すバッジを留めた黒地のチョッキは所定の制服のようなもの。

▶馬車に乗りメンシスを去るネリネに随行し、竜巻被害について聴取しようとする。

▶大陸北東部の孤児院の出身で、過去に何か苦い経験をしているようである。

【リリアン・ヴァニタス】ヴァニタス海賊団の若き首領。

▶巻き毛の金髪が特徴で、体術では随一の戦闘力を持つ。

▶急逝した父の遺言により、齢16にして首領の座を継承しているが、経験が乏しく未熟であるため、父の右腕であった幹部ローレンの助力を得ながら海賊団を存続させている。

▶海賊団はアルケン商会という善良な団体を騙る裏で、密輸品などの取引を働いていた。

【ロキシー・アルクリス】齢17の女使用人。

▶大陸中央部プディシティア州にあるセントラム農業盆地の領主クレオーメ・フォンス伯爵の別邸に仕える。

▶物心ついた頃から母レピアと共に別邸に棲み込みで従事しており、あまり外界との接触がない。

▶長い藍色の髪をしており、やや陰鬱な印象とは裏腹に齢離れした恵体の持ち主。

▶使用人長でもあるレピアとともに好からぬ秘密を抱えており、大陸軍側からの詮索を敬遠している。

【ルーシー・ドランジア】大陸平和維持軍 国土開発支援部隊の隊長。

▶すらりとした上背に長い黒髪を湛え、銀縁の眼鏡の奥に黄金色の瞳を覗かせる齢28の女性。

▶メンシス港の機能停止を受け、セントラムの生産品の出荷計画などを見直すべく部隊を牽引しフォンス邸別邸を訪れるが、密かに別の目的も念頭にあるらしくロキシーに探りを入れる。

▶飄々として掴みどころのない性格。身内も大陸議会の関係者であるらしい。

【ステラ・アヴァリー】齢24の孤児院管理人。

▶大陸北東部カリタス州の新興都市グリセーオで大陸軍が設立し運営を委託するジェルメナ孤児院に従事している。

▶領主キーウィ―・アヴァリーの1人娘であり、2年前に母から管理人の立場を継承している。

▶赤みがかった茶髪を三つ編みで束ねている。世話焼きで責任感や正義感が強い。

▶過去に厄災を経験して以来、1人でも多くの親なき子の命を護りたいと身を粉にして働いているが、結果としてこれ以上収容できないほどの孤児を拾ってしまい、食糧などの遣り繰りに頭を悩ませている。

【リオ】かつてジェルメナ孤児院で暮らしていた少女。

▶物語開始時点から7年前、グリセーオ西端を流れる川に独り漂着していたところを救助されたが、虚弱体質に陥っていたためジェルメナ孤児院に引き取られ静養することになる。

▶救助以前の記憶をほとんど引き出すことが叶わず、当時は齢7,8程度と推測されていた。

▶2年後に『強欲の悪魔』を顕現させてしまい、命を落としている。栗毛と鈍色の瞳が特徴。

【ピナス・ベル】伝説の瑠璃銀狼の血を引くラピス・ルプスの民の少女。

▶外見は齢12,3ほどだが、人間と比べて齢を重ねる間隔が緩やかで、既に30年生きている。

▶大陸北部アヴスティナ連峰の中腹にあるクラウザという集落で同胞と共に密かに暮らしている。

▶とある目的を果たすため『貪食の悪魔』を宿して鳥の姿となり、大陸西部へ向かっている。

▶7年前のとある出来事で人間側との軋轢を経験し、その際に『貪食の悪魔』を宿した母を失っているほか、サキナとも面識をもっている。

【オドラ―・ベル】ピナスの祖父であり、クラウザの集落を束ねる長老。

▶齢200を超え、ラピス・ルプスの民の特徴である銀色の毛並みは灰色にくすみ、全身毛むくじゃらである。

▶大陸の人間が内戦時代を経て現代に至るまでの歴史だけでなく、千年前から続く厄災についても口伝により知識を蓄えている。

▶人間と対立する気はないが、緩やかに数を減らしてく一族の行く末を憂い、『貪食の悪魔』を同胞から生み出さぬためにも、人間の手を借りてでも種を存続させるべきか思案している。

【クランメ・リヴィア】齢28の博物館職員兼調査研究員

▶大陸西部グラティア州、首都ヴィルトス近郊のアーレア国立自然科学博物館に従事している。

▶やや小柄で、分厚い眼鏡と象牙色の髪が特徴。大陸南西部ミーティス州の農村出身で、独特な訛りで喋る。

▶ルーシーとはグラティア学術院で同期生の関係だが、当時はあまり好ましい印象を抱いていなかった。

▶ラ・クリマスの悪魔の『封印』に関わるとある仕事を引き受けている。

【イリア・ピオニー】齢26にして大陸平和維持軍 国土開発支援部隊の隊長を務める軍人。

▶桃色がかった金髪と強い正義感の持ち主。国の平和のため心身を尽くそうとする厳格な性格。

▶現代に至る国内軍事を統括し続けた由緒あるピオニー家の娘。父ジオラスは元帥の地位にあり、2人の兄も同じく軍人である。

▶十代のころに出会ったルーシーの理想に感銘を受け、励まされたことでその背中を追い続けている。

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