完全室内飼いは可哀そう?

文字数 1,012文字

 世界猫歩きみたいに、猫は自由に外へ行けて、自由に、気ままに生きていく。
 それが一番いいのかもしれないけれど。
 摂著「ぶち猫のミッキー」で描いたミッキーの、野良猫時代のミッキーの行動を見ていました。
 それで思ったのは、野良猫にとって必要な場所は、狩りをする場所と、寝る場所だけです。寝る場所は暑いとき用と、寒いとき用です。
 つまり、広い土地といっても、猫に必要な場所とは、ピンポイントの数か所だけです。そしてその間を移動しているのです。つまり猫の生活空間は、「点」と「線」で結ばれているのです。そして縄張りを作り、移動中は他の猫が侵入しないかパトロールします。入ってきたら自衛権発動です。
 外の広い空間だと、その移動のための「線」は長いですが、室内飼いにしたところで、寝場所を複数確保してあげれば、限られた空間でも、その「線」が短くなるだけで、本質的にはあまり変わらないのではないか。私はそう思いたいのですが。
 だからキャットランドとか、箱とかを用意してあげれば、猫は思い思いの場所でくつろぎ、寝ています。
 食べ物の心配はないので狩場は必要ありませんが、時々入り込んだ虫なんかで狩りのまねごとをしています。
 それと、避妊去勢をした猫は、本質的に「子猫の心」に戻ってしまいます。そして「お母さん猫」は飼い主です。だから猫のところへ行ってあげれば、「おかあさ~~ん!」ってな感じで寄ってきます。そして甘えます。そういう心持で暮らしていれば、猫たちにとっては、ますます狭い空間が自然に思えてくるのではないのかな。そしてその狭い空間が「縄張り」で、その外は恐怖の世界。
 実際、猫は縄張りの外へは、なかなか出ようとしません。猫にもよりますけどね。そして間違って縄張りの外に出てしまうと、パニックになってしまいます。そうなると飼い主もなにも分からなくなってしまいます。だからそうなったら捕獲機で保護する以外方法はなくなります。それはいろんな仔の「迷子事件」に書いています。
 野良猫の平均寿命は2年程度です。ある意味、子孫を残せばそれで一生は終わりです。一方、完全室内飼いの猫は10年以上生きます。
 とにかく私は、うちの完全室内飼いの仔たちの「お母さん」として、頑張っているつもりです。お母さんである私は「キャットフードの狩り」をしてフードを捕まえ、それを猫部屋へ持ってきてくれるお母さんなのです。猫たちはきっとそう思っていると思います。

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