食欲のない猫の栄養補給いろいろ
文字数 2,322文字
猫は病気や高齢などで、ほとんど食べない状態になることが多々あります。
これは本当に悩みの種です。
かりかりはもちろん、流動食も、チャオチュールさえ食べなくなることもあるのです。
しかもそういう猫は、たとえ食べたとしても、とりわけ強制給餌して食べさせたとしても、しばらくして吐いてしまったり、また、下痢をしてしまうこともしばしばです。
嘔吐、下痢については獣医さんの診断を受け、しかるべき原因があるのなら、その治療が優先ですか、特別な原因が特定できなければ、吐き気止めや下痢止めで対応するかどうか、これまた獣医さんに相談しべきでしょう。
ところで人間の医療で、高齢の方で食事摂取がままならない場合に、やむを得ずですが、中心静脈栄養(高カロリー輸液)や、鼻からの経管栄養や、胃ろうを増設しての経管栄養などの方法で、命を繋ぐことがあります。
こういう行為に賛否はあるでしょうが。
で、猫の場合、皮下点滴という方法があります。
獣医さんでやってもらうか、自宅で自分でやるかは別ですが、この皮下点滴の場合、多くのエネルギー補給は困難です。
浸透圧の関係で、ブドウ糖などを点滴にたくさん入れることが出来ないからです。
人間の中心静脈栄養(IVH)は、カテーテルという管を心臓近くの太い静脈に置き、そこから高浸透圧(高濃度)の栄養を入れることが出来ますが、猫の皮下点滴ではそれが出来ません。
だから皮下点滴は水分補給、つまり脱水の改善が主目的です。
だから、エネルギーをたくさん入れてあげるためには、口からの流動食がメインになるのです。
だけどせっかく食べさせても、しばしば吐いてしまう…
そうなるともう命の炎が消えるように、最期を看取るべきなのかも知れませんが、それでも何とかしたいのが飼い主です。
この仔とまだ一緒にいたい! という気持ちから、何とかしてあげたいと思うものです。
それで、バセドウ病で、しかも衰弱していて、何とか食べても吐いてしまうという状態のかぶちゃんに、どうやってエネルギーを与えようかと、私はいろいろトライしました。
ちなみにかぶちゃんは、私の書いた絵本「ぴゃーちゃんどうしたの/かぶおてがら」に出てきています。
あのころのかぶちゃんは体重が4.5キロもありました。
だけど当時、たったの1.7キロでした。(現在2.7キロまで復活)
そんなかぶちゃんは抗甲状腺剤(メルカゾール)を与え、嘔吐、下痢は小康状態で、食欲もちらほら出てきました。
だけど食べる量は全く不足しています。
で、ともあれ食欲のないかぶちゃんにエネルギー補給をやるために試行錯誤した結果、ある程度食べてくれる食材をご紹介します。
ただし猫には強烈な食の嗜好があるので、結局はいろんなものを与え、「食べてくれればもうけもの」で行くしかないのですが。
食べない猫に対しての最強の食材は「チャオチュールまぐろ」でしょう。
ただしこれは一袋14グラムで7カロリーしかありませんので、全くエネルギー不足です。
だけどこれを食べてくれるならば、栄養を追加する手があります。
まずはお砂糖チャオチュールです。
チャオチュール(その仔がいちばん好きなもの)1ccくらいを小皿に出し、それに1~2グラムの砂糖を乗せ、指で根気よく混ぜ続けるとどろどろの液状になります。
これはかなり粘性が低く、お皿の上で平べったくなります。
直径3cm、厚さ5mmくらいかな。
これで匂いはチャオチュールで、中身は砂糖のシロップみたいなのが出来ます。
実は猫の味覚は、甘みを感じませんので、猫にとっての味としてはチャオチュールそのものでしょう。
かぶちゃんはこれを少しずつ、ぺちゃぺちゃと食べてくれました。
で、量は2~3ccなので、まずは口の中に広がり、あとは唾液とともに少しずつ飲み込んでいるようです。
これで8キロカロリーくらい摂取できます。
しかも極めて少量で、口の中でもある程度吸収されるので、素早く血中に移行し、そして胃に溜まる量はごく僅かです。
だから嘔吐しようとしてえづいても、あまり出てきません。
だけど口の中に砂糖が留まると、細菌が繁殖しやすくなりますし、口内炎があったりしたら良くないでしょうね。
それに猫は肉食動物なので、基本的には糖質はほとんど摂取しませんし。
だけど砂糖、つまりブドウ糖は血中に移行すれば、即、エネルギー源として利用できますので緊急措置としてはありだと思います。
もちろんこれは命を繋ぐための緊急措置です。
万策尽きたときに、自己責任でどうぞ。
それからいろんな食べ物に、チャオチュールを乗せるという手があります。
するとどさくさに紛れて、チャオチュールと一緒に食べてくれることがあります。
例えば小皿にキャットフードのかりかりをぱらぱらと置き、そしてチャオチュールの袋の切り方ですが、穴が小さめになるようにハサミで切ります。
すると麺類のように細くなってちゅるちゅると出てきます。
そしてその麺類のようなチャオチュールを、ぱらぱらと置いたキャットフードの上にまんべんなく、あたかも橋を架けるようにちゅるちゅると出します。
そうするとチャオチュールを食べると、一緒にかりかりもある程度口に入ります。
そして口に入ってしまえば、一緒に飲み込んでくれることもあります。
とにかくいろいろと試してください。
ちなみに腎不全から離脱したはなび君も、試行錯誤の結果、十分な水分摂取が可能になったのです。
これは本当に悩みの種です。
かりかりはもちろん、流動食も、チャオチュールさえ食べなくなることもあるのです。
しかもそういう猫は、たとえ食べたとしても、とりわけ強制給餌して食べさせたとしても、しばらくして吐いてしまったり、また、下痢をしてしまうこともしばしばです。
嘔吐、下痢については獣医さんの診断を受け、しかるべき原因があるのなら、その治療が優先ですか、特別な原因が特定できなければ、吐き気止めや下痢止めで対応するかどうか、これまた獣医さんに相談しべきでしょう。
ところで人間の医療で、高齢の方で食事摂取がままならない場合に、やむを得ずですが、中心静脈栄養(高カロリー輸液)や、鼻からの経管栄養や、胃ろうを増設しての経管栄養などの方法で、命を繋ぐことがあります。
こういう行為に賛否はあるでしょうが。
で、猫の場合、皮下点滴という方法があります。
獣医さんでやってもらうか、自宅で自分でやるかは別ですが、この皮下点滴の場合、多くのエネルギー補給は困難です。
浸透圧の関係で、ブドウ糖などを点滴にたくさん入れることが出来ないからです。
人間の中心静脈栄養(IVH)は、カテーテルという管を心臓近くの太い静脈に置き、そこから高浸透圧(高濃度)の栄養を入れることが出来ますが、猫の皮下点滴ではそれが出来ません。
だから皮下点滴は水分補給、つまり脱水の改善が主目的です。
だから、エネルギーをたくさん入れてあげるためには、口からの流動食がメインになるのです。
だけどせっかく食べさせても、しばしば吐いてしまう…
そうなるともう命の炎が消えるように、最期を看取るべきなのかも知れませんが、それでも何とかしたいのが飼い主です。
この仔とまだ一緒にいたい! という気持ちから、何とかしてあげたいと思うものです。
それで、バセドウ病で、しかも衰弱していて、何とか食べても吐いてしまうという状態のかぶちゃんに、どうやってエネルギーを与えようかと、私はいろいろトライしました。
ちなみにかぶちゃんは、私の書いた絵本「ぴゃーちゃんどうしたの/かぶおてがら」に出てきています。
あのころのかぶちゃんは体重が4.5キロもありました。
だけど当時、たったの1.7キロでした。(現在2.7キロまで復活)
そんなかぶちゃんは抗甲状腺剤(メルカゾール)を与え、嘔吐、下痢は小康状態で、食欲もちらほら出てきました。
だけど食べる量は全く不足しています。
で、ともあれ食欲のないかぶちゃんにエネルギー補給をやるために試行錯誤した結果、ある程度食べてくれる食材をご紹介します。
ただし猫には強烈な食の嗜好があるので、結局はいろんなものを与え、「食べてくれればもうけもの」で行くしかないのですが。
食べない猫に対しての最強の食材は「チャオチュールまぐろ」でしょう。
ただしこれは一袋14グラムで7カロリーしかありませんので、全くエネルギー不足です。
だけどこれを食べてくれるならば、栄養を追加する手があります。
まずはお砂糖チャオチュールです。
チャオチュール(その仔がいちばん好きなもの)1ccくらいを小皿に出し、それに1~2グラムの砂糖を乗せ、指で根気よく混ぜ続けるとどろどろの液状になります。
これはかなり粘性が低く、お皿の上で平べったくなります。
直径3cm、厚さ5mmくらいかな。
これで匂いはチャオチュールで、中身は砂糖のシロップみたいなのが出来ます。
実は猫の味覚は、甘みを感じませんので、猫にとっての味としてはチャオチュールそのものでしょう。
かぶちゃんはこれを少しずつ、ぺちゃぺちゃと食べてくれました。
で、量は2~3ccなので、まずは口の中に広がり、あとは唾液とともに少しずつ飲み込んでいるようです。
これで8キロカロリーくらい摂取できます。
しかも極めて少量で、口の中でもある程度吸収されるので、素早く血中に移行し、そして胃に溜まる量はごく僅かです。
だから嘔吐しようとしてえづいても、あまり出てきません。
だけど口の中に砂糖が留まると、細菌が繁殖しやすくなりますし、口内炎があったりしたら良くないでしょうね。
それに猫は肉食動物なので、基本的には糖質はほとんど摂取しませんし。
だけど砂糖、つまりブドウ糖は血中に移行すれば、即、エネルギー源として利用できますので緊急措置としてはありだと思います。
もちろんこれは命を繋ぐための緊急措置です。
万策尽きたときに、自己責任でどうぞ。
それからいろんな食べ物に、チャオチュールを乗せるという手があります。
するとどさくさに紛れて、チャオチュールと一緒に食べてくれることがあります。
例えば小皿にキャットフードのかりかりをぱらぱらと置き、そしてチャオチュールの袋の切り方ですが、穴が小さめになるようにハサミで切ります。
すると麺類のように細くなってちゅるちゅると出てきます。
そしてその麺類のようなチャオチュールを、ぱらぱらと置いたキャットフードの上にまんべんなく、あたかも橋を架けるようにちゅるちゅると出します。
そうするとチャオチュールを食べると、一緒にかりかりもある程度口に入ります。
そして口に入ってしまえば、一緒に飲み込んでくれることもあります。
とにかくいろいろと試してください。
ちなみに腎不全から離脱したはなび君も、試行錯誤の結果、十分な水分摂取が可能になったのです。