地域猫

文字数 1,062文字

 猫の保護活動にもいろいろあります。
 その中に地域猫活動というものがあります。

 私がその活動を活発にやっている…、わけではありません。
 ただ私は私なりに、2019年の末現在、引き取った7匹の猫を、悪戦苦闘しながら世話をしている状態です。
 では何故に地域猫の話を書こうと思ったかというと、それは偶然です。

 ある日、私はバイク(SR400)で散歩をして、宮崎市の南にある内海港という、ひなびた港へ行ったときのことです。

 缶コーヒーを飲み、海を見て…、そしたらみゃ~
 きれいなキジトラと黒猫。
 近寄ってきて、私の近くでごろんごろんして、少し歩いてお座りして。

 何だか岩合光昭さんの世界にいるようでした。
 それでバイクを眺め、海を眺め、猫を眺め…

 だけどよく見ると左耳のてっぺんがV字型にカットされています。
 そして、ごろんとしたときに見えたお腹には手術の後。
 つまりこの仔らは、ここで地域猫として暮らしたいるのです。

 地域猫とはボランティアさんが野良猫を捕獲機で捕獲し、獣医さんに避妊、去勢の手術をやってもらい、その印に左耳にV字型の小さなカットを入れます。
 そしてその地域で、一代限りのにゃん生を過ごします。
 ボランティアさんが餌を与え、トイレも用意し、冬は暖かな寝床も提供します。

 猫の繁殖力はすさまじいものです。
 生後半年で子供を産みます。だから放置すれば1~2年で百匹以上になります。
 そうなると泥棒猫となり、糞尿も問題となり、そしてその地域では「害獣」となってしまいます。

 だからといって「駆除」しても、あとからあとから猫が入ってきますので、駆除と繁殖のいたちごっことなりかねません。
 それに駆除なんて残酷じゃありませんか。そもそも違法ですよ!

 それで地域猫という考えが広まっているのです。
 避妊、去勢していますので数は増えません。
 また、猫には縄張りという概念があるので、地域猫が縄張りを張っている以上、外部から新たな猫が侵入することは少なくなります。
 ボランティアさんが餌を与えるので泥棒猫になる必要もありません。

 そうやって、程よい数の地域猫がその場所で平和に暮らすことになります。
 地域の人に可愛がられながら、幸せに暮らせます。
 まさに岩合さんの世界になります。
 
 明日は王晦日。
 またバイクで内海港へ行き、缶コーヒーを飲みながらバイクを眺め、海を眺め、地域猫たちを眺めながら、小説の構想なんかを練ろうかなと思っています。


 
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