懐かない猫を獣医さんに連れていけるようにするコツのまとめ

文字数 1,574文字

 懐かない仔、わかめの経験からまとめます。

 箱とかケージで隠遁生活をしていると思うので、とにかく基本はそっとしておくこと。
 ちなみにケージや箱は床に置くのがいい。

 そしてケージの入り口近くに、かつおぶし、猫缶なんかを乗せたキャットフードを置いておく。
 すると「シャー」とか威嚇するだろうけれど、とにかく放っておいて、半日ほどして見てみるとたいてい食べている。

 そしたらまたケージの入り口に、とかくに食べ物を置く。
 そのとき、なるべく「わかめちゃ~ん」とか(名前はそれぞれでしょうけれど)呼んで、その仔が見ているときに、「これ見よがし」に食べ物を置く。
 そしてそそくさと立ち去る。
 半日ほどしたらまた食べているので、またこれ見よがしに食べ物を置く。
 
 そういうことを繰り返すと、その仔は、(この人間は自分に食べ物を運んできてくれているんだ)と認識し、自分が仔猫だったころの記憶もよみがえり、「お母さんが食べ物を運んできてきてくれてるんだ♪」というイメージを、おぼろげながら持ち始める。
 だんだん「シャー」とも言わなくなる。

 そしてそういうことを繰り返すと、食べ物を持って行ったときに「シャー」と言わないばかりか、だんだん表情が優しくなってくる。

 それから根気よく続けると「待ってました♪」という顔をして、ケージから頭を出してくる。
 そして「やった♪」という表情で食べるようになる。

 そうなったら、食べている間、自分も床に座って、それを見守ってあげる。
 食べ終えたら「おいしかった?」とか言ってあげる。

 そういうプロセスを経て、ある日食べ終えたら、自分でケージを出てきて、床に座っているあなたのすねとか膝にすりすりし始める日が来る。
 そしたら「おいしかったね。よかったね」とか言いながら、背中をそっとなでてあげる。
 その仔の嗜好の差もあるけど、「おしりぽんぽん」も効果的。

 ここまでくれば「信頼関係」は十分成立しているので、食べ物を与え、すりすりなでなでをしてスキンシップをしていく。

 それから、自然に「お膝」するように促す。
 嫌がったらすぐにやめる。
 だけどすりすりなでなでが出来ると、お膝はだんだん出来てくる。
 ただし抱っこはかなりハードルが高いから急がない。


 さて、このくらい信頼関係が出来たら獣医さんに連れていくことが可能になる。
 もちろん病気とか、なんらかの理由で連れていく必要が生じた場合だけど。

 その際有効なのが洗濯袋。
 これは二人がかりでやるのがいい。

 まず信頼関係のあるあなたが、すりすりなでなでおしりぽんぽんしておく。
 もう一人は洗濯袋のチャックを開け物陰に待機。

 それからあなたが、その仔の首根っこをむんずと掴む。そして絶対に放さない。
 で、猫は首根っこを掴まれたら大人しくなる。
 たとえぎゃーぎゃー言っても、基本的に「金縛り」状態になっている。

 それで、「いいよ」と言って、洗濯袋を持った人に、忍者のようにするすると来てもらう。
 それから洗濯袋の口を大きく開け、首根っこを掴んだまま、その仔を洗濯袋にずぼっと頭から入れる。
 出来るだけ奥まで押し込む。それからもう一方の手でその仔のおしりを押してさらに押し込む。

 それからもう一人が、素早く洗濯袋のチャックを閉める。
 しっぽとか足とかでチャックを閉めさせないように抵抗するけど、二人係でやれば何とかチャックは閉められるから、何とかなる。
 それで獣医さんへ♪

 ただしこれをやると一気に信頼関係が崩れるから、信頼関係の構築のための行動は最初からやり直し。
 だけど猫って結構「嫌なことは忘れられる」というところがあって、だから数日もすれば元の信頼関係には戻れますよ。

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