みーのレオタード

文字数 1,094文字

 みー太郎の背中のしこりを手術で取ってもらい、術後の傷を保護するためにガーゼを当てて、それがずれないようにとその上から「猫用術後服」というものを着せています。

 これは「猫用術後服」で検索すればどっさり出てきますので、伸縮性の良さそうな、「レオタード」という商品をネットで買い、着せてあげました。

 さほど嫌がらず、時々、腕や足の付け根の袖の部分をくわえて引っ張り、ぱちんぱちんとやっていますが、なんせ伸縮自在なので、袖が伸びては戻りするだけで、容易には破れないようです。

 だからしばらく着せておこうと思っているのですが、実はこれに意外な効用がある(かも知れない)のです。


 少し前に「みー太郎ざわざわ発作」話を書きましたが、このレオタードを着せているときはざわざわが出ないようなのです。
 もう1週間ほど出ていません。
 
 そのことに気付いたのは昨日。
 たまにはレオタードを脱がしてあげようと思い、それから背中なんかをなでてあげて、傷をいじらないか観察しながら様子を見ていると、いつのまにか背中を盛んになめ始め、すると背中がぞわぞわと動き始め、必死にあちこちをなめ始め、そして走り出し…

 あの、ざわざわ発作です。
 正式には「知覚過敏症候群」です。

 それで「ありゃりゃ、みーちゃん、ざわざわ出ちゃったね」と言ってから、またレオタードを着せてあげました。
 
 一度ざわざわ発作が出ると、簡単には収まりません。放っておけば何時間でも続きます。
 それで薬を飲ませたりしていたのです。

 ところがレオタードを着せるとすぐに、ざわざわが止まりました。
 いつものみー太郎に戻りました。

 理由は分かりません。
 しかし想像するに、レオタードで背中全体をまんべんなく優しくカバーすることに意味があるのかも知れません。
 ちなみにこれは「なめにゃいでレオタード」という製品です。
 とにかくこれからどうなるか、様子を見ようと思います。




 PS
 ただしこの術後服は、可愛いからと延々と着せるものではありません。基本は術後、抜糸までの、つまりやむを得ない場合に着用するのです。
 本来猫は服を嫌がりますから、無理やり脱ごうとします。
 すると見ていない間に脱ごうとして、首に巻きついたりするアクシデントも起こり得ます。
 あくまでも臨時的な、最小限度の着用に留めるべきですので念のため。



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