わかめの現状、その2

文字数 1,184文字

 特製の奥行きのある洗濯袋(改)は、手前側はチャックではなく、巾着みたいに紐を引っ張って閉めます。そして奥には、わかめの鼻と口だけが出るくらいの、直径4cmくらいの穴を作り、その穴の淵は、布製の太めの紐を縫い付け補強します。
 最近はわかめも左程嫌がることもなく、結構いそいそと袋に入ります。そして奥の穴から、鼻と口だけを出し、あおむけに抱っこします。そして「わかめちゃん、お利口ね♪」と言いながら、濡れたタオルで鼻水や鼻くそなんかをきれいに拭き取ってあげます。そのときは、いかにもお母さんが舐めてあげているような、優しいリズムで拭いてあげます。お利口さんねって、ほめてあげながら。
 こういうコミュニケーションによって、自分の鼻と口が痛いけれど、飼い主である私が舐めて治してくれていると、認識してくれているようです。愛情が大切です。
 それでその前に、2ccの注射器に、インターキャットを8滴入れておきます。ちなみにこれは「点眼薬」という建前です。(要冷蔵保存)
 これは獣医さんそれぞれ秘伝の調剤法があるようです。抗生剤を混ぜる先生もおられますし。だけど私が使っているのは抗生剤は入っていません。それは長期連用するからです。
 それで、それから注射器(針は付けません)で、両鼻に1滴づつ、両方の口角に3づつ滴下します。これを二日に一回。
 現在、このペースで治療していますが、ばっちり元気で、鼻水もそれほどでなく、口の周りもそこそこきれいで、流動食も一日3回、完食しています。
 流動食はキャットフードをミキサーにかけ粉末にし、粉末大さじ一杯と、チャオチュール一本と、適量の水を入れ、かき混ぜてトロトロに作ります。
 何も食べなくなり、口の周りもドロドロで、ぐったりしていて、もうだめだと思っていたけれど、それから試行錯誤の末にたどり着いた、現在の治療法です。
 ただしこれはあくまでも対症療法です。猫カリシウイルスの鼻炎、口内炎は大変厄介で、不治の病に近いです。私はこれまで三匹の仔を、この病気で亡くしています。だけどこれまでの経験値があり、それでわかめは「もうダメ!」というところから14か月持ちこたえています。でもそれは、延々とインターキャットを与え続け、炎症を小康状態に保っているに過ぎません。だけどわかめの命ある限り、ああ、私の命も関係ありますが、こうして病気との持久戦を続けているのです。
 ところで、インターキャットの副作用の心配ですか? わかめの場合、もはや副作用で死ぬか、カリシウイルスで死ぬかの二択しかない現状です。いけるところまでいくしかないのです。
 だけど私は苦心さんたんし、その仔に最善と思う治療をしているつもりですが、あくまで自己責任でやっています。だから「ご参考までに」として記載していますが、あくまで掛かりつけの獣医さんにご相談の上、決めてくださいね。
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