第37話 妨害活動
文字数 1,823文字
毎日の剣の鍛錬、午後の精神修行を淡々を忍耐強く重ねている。
今日は、お父様のご法話の日だ。
『先月は7万人もの国民が集まってくれた。今月は、どれくらい集まってくれるのだろうか?』
とワクワクしていた。
広場に到着すると、入り口の方が騒がしかったので向かった。
そこでは、
「王様の奇跡なんてペテンなんです。皆さん信じてはいけません。現に私の息子は治してもらえなかった!」
「そうです。私の夫も治してくれなかった。あんなのはトリックに決まっています!」
一生懸命に声を張り上げ、叫んでいる集団がいたのだ。
プラカードには、
”王の説法など聞く必要などありません”
”みんな、騙されないで!”
と書かれてあった。
ビックリした。
今まで、こんなことは一度もなかった。
『ど‥‥どうして、こんな反対運動が起こっているの?』
と集団を観察していると、みな見覚えがある顔だった。
『トート神への信仰が欺瞞 であったため、癒しの力が伝わらず残念ながら治してあげられなかった人たちだわ‥‥』
信じられなかった。
『お父様は、トート神への信仰に目覚め教えに従って生きていくことを誓ったのなら、また来なさい。とおっしゃったではないですか? 何故、ペテンなどと言うのですか?』
茫然としながら眺めていた。
『他の家族は癒してもらえ完治したのに、自分たちだけ治らなかった憤りの矛先をお父様に向けるなんて‥‥なんて馬鹿なことを』
そう思うと体が動いた。
「あなたたち、アカシック王は” これからトート神への信仰を持って生きたならば、また私のところにくると良い。その時はまた祈りを捧げてあげよう”とおっしゃったではありませんか? 何故、そのようなことをされているのですか?」
と叫んだ。
「あ! あのペテン王の娘よ! ラムディア姫、からくりを教えて頂戴。事前に選別して打合せしていたのでしょ?」
集団の一人がそう発すると、
「そうだ、そうだ!」
「暴露してしまえ!!」
「正直に話してください。お願いします」
と様々な声が聞こえた。
「みなさんも目の前で見たでしょう? 不思議な白い光が病気を身体を治すところを眼前で、一番近いところで!」
「見たわよ! その白い光だって何か機械を使っていたのでしょ? 私たちから見えないところから使っていたのでしょ?」
と問い詰めてくる。
「違います。アカシック王は本当に奇跡を起こしていらっしゃるのです。何の機械も使っていませんし、トリックなんてありません」
「じゃあ、なんで私の娘は治らなかったの?」
と別の女性が聞いてくる。
「ですから、アカシック王がご説明されたようにトート神への信仰の糸が心に繋がっていないと癒しの力が伝わらないのです! 王が癒そうとしても伝えることができないのです!」
と反論するが、まったく聞く耳を持たない。
すると、いつの間にか近くに来ていたシルバーが声を掛けてきた。
「ラム様。彼らは自分たちの家族だけ治らなかった悲しみ、怒り、嫉妬など複雑な感情を何かしらに向けないとやるせないのです。ですからラム様、ここはお引きください」
と腕を掴んで広場内へ強引に引き戻していった。
「姫が逃げたわよ。やっぱりペテンなのよ!」
などの罵声が響く。
広場の説法檀の元につくと、涙がこぼれでてきた。
「あんまりよ。お父様はお忙しい中、出来るだけ沢山に人たちに癒しの祈りを捧げ治してきたというのに‥‥なんで、なんでなのよ!」
と泣きながら叫んでいた。
「ラム様。人には、自分ではどうしようもないことがございます。彼らは王様に矛先を向けることで目を背けているのです。それしか彼らにはできないのです」
「それならは、お父様のお言葉に従ってトート神への信仰に目覚めるように努めた方が、どれほど良いか」
「人は弱い生き物なのですよ。ラム様」
となぐさめてくれた。
「ありがとう。シルバー」
と御礼を述べ、少し離れて剣を抜いた。
『これからお父様のご法話が始まるのだ、心を冷静にしなくては!』
と剣を修練をし、心を静めた。
『精神修行と合わせて、心の、感情のコントロールが大分できるようになってきた。ラファ姉さま、ありがとうございます』
と心の中で感謝を述べた。
それからほどなくして、お父様のご法話が始まった。
入り口での混乱はあったものの8万人が集まり無事、何事もなくご法話を終え10人の治療にあたった。
本日は全員、奇跡の力が伝わり完治させることができ、お父様も満足そうだった。
今日は、お父様のご法話の日だ。
『先月は7万人もの国民が集まってくれた。今月は、どれくらい集まってくれるのだろうか?』
とワクワクしていた。
広場に到着すると、入り口の方が騒がしかったので向かった。
そこでは、
「王様の奇跡なんてペテンなんです。皆さん信じてはいけません。現に私の息子は治してもらえなかった!」
「そうです。私の夫も治してくれなかった。あんなのはトリックに決まっています!」
一生懸命に声を張り上げ、叫んでいる集団がいたのだ。
プラカードには、
”王の説法など聞く必要などありません”
”みんな、騙されないで!”
と書かれてあった。
ビックリした。
今まで、こんなことは一度もなかった。
『ど‥‥どうして、こんな反対運動が起こっているの?』
と集団を観察していると、みな見覚えがある顔だった。
『トート神への信仰が
信じられなかった。
『お父様は、トート神への信仰に目覚め教えに従って生きていくことを誓ったのなら、また来なさい。とおっしゃったではないですか? 何故、ペテンなどと言うのですか?』
茫然としながら眺めていた。
『他の家族は癒してもらえ完治したのに、自分たちだけ治らなかった憤りの矛先をお父様に向けるなんて‥‥なんて馬鹿なことを』
そう思うと体が動いた。
「あなたたち、アカシック王は” これからトート神への信仰を持って生きたならば、また私のところにくると良い。その時はまた祈りを捧げてあげよう”とおっしゃったではありませんか? 何故、そのようなことをされているのですか?」
と叫んだ。
「あ! あのペテン王の娘よ! ラムディア姫、からくりを教えて頂戴。事前に選別して打合せしていたのでしょ?」
集団の一人がそう発すると、
「そうだ、そうだ!」
「暴露してしまえ!!」
「正直に話してください。お願いします」
と様々な声が聞こえた。
「みなさんも目の前で見たでしょう? 不思議な白い光が病気を身体を治すところを眼前で、一番近いところで!」
「見たわよ! その白い光だって何か機械を使っていたのでしょ? 私たちから見えないところから使っていたのでしょ?」
と問い詰めてくる。
「違います。アカシック王は本当に奇跡を起こしていらっしゃるのです。何の機械も使っていませんし、トリックなんてありません」
「じゃあ、なんで私の娘は治らなかったの?」
と別の女性が聞いてくる。
「ですから、アカシック王がご説明されたようにトート神への信仰の糸が心に繋がっていないと癒しの力が伝わらないのです! 王が癒そうとしても伝えることができないのです!」
と反論するが、まったく聞く耳を持たない。
すると、いつの間にか近くに来ていたシルバーが声を掛けてきた。
「ラム様。彼らは自分たちの家族だけ治らなかった悲しみ、怒り、嫉妬など複雑な感情を何かしらに向けないとやるせないのです。ですからラム様、ここはお引きください」
と腕を掴んで広場内へ強引に引き戻していった。
「姫が逃げたわよ。やっぱりペテンなのよ!」
などの罵声が響く。
広場の説法檀の元につくと、涙がこぼれでてきた。
「あんまりよ。お父様はお忙しい中、出来るだけ沢山に人たちに癒しの祈りを捧げ治してきたというのに‥‥なんで、なんでなのよ!」
と泣きながら叫んでいた。
「ラム様。人には、自分ではどうしようもないことがございます。彼らは王様に矛先を向けることで目を背けているのです。それしか彼らにはできないのです」
「それならは、お父様のお言葉に従ってトート神への信仰に目覚めるように努めた方が、どれほど良いか」
「人は弱い生き物なのですよ。ラム様」
となぐさめてくれた。
「ありがとう。シルバー」
と御礼を述べ、少し離れて剣を抜いた。
『これからお父様のご法話が始まるのだ、心を冷静にしなくては!』
と剣を修練をし、心を静めた。
『精神修行と合わせて、心の、感情のコントロールが大分できるようになってきた。ラファ姉さま、ありがとうございます』
と心の中で感謝を述べた。
それからほどなくして、お父様のご法話が始まった。
入り口での混乱はあったものの8万人が集まり無事、何事もなくご法話を終え10人の治療にあたった。
本日は全員、奇跡の力が伝わり完治させることができ、お父様も満足そうだった。