第32話 声
文字数 1,731文字
その3ヶ月後、つまり私が精神修行を始めてから1年と1ヶ月が経過していた。
「ラム。もう大分、精神鍛錬を積んだわね。剣の修練との両立でなかったら、もっと早くここまで来れたと思うけど、貴方は近衛副隊長ですから仕方ありません」
「ラファ姉さまの指導のお陰です」
と御礼を述べた。
「今日は、私が少し助力をするから1つ試してみましょう」
「はい。よろしくお願いいたします」
「それでは心を無の状態にして頂戴」
その5分後には無の状態に達した。
その様子を見て、ラファティア姉さまがなにか分からないけれど祝詞 を唱える。
すると、
「ラムディア。聞こえますか? 私の声が」
と声が胸の中心から頭の中に浮き上がってくるように声が響いた。
思わず、精神が乱れて無の状態ではなくなってしまった
「ラファ姉さま。今、声が聞こえました」
「そう。そこまで修行が進んでいた証拠ね」
「今の声は、ラファ姉さまではないですよね?」
「そうよ。誰の声だと思う?」
「お母様とは違う印象でした。不思議ですが、私自身が発しているようにも思えました」
「いい答えね。その声はラム、あなたの守護天使の声よ」
「え! 私の守護天使ですか!?」
「そうよ。さぁ、もう一度、心を無にしてね。今度は驚いて心を乱しちゃダメよ。可能なら心に向かって話かけて御覧なさい」
「はい」
そういって無の状態にしようとするが、焦りがありできなかった。
「少し休憩しましょう。その後でもう一度試しましょう」
ラファティア姉さまの指示に従って30分ほど休憩することになった。
そうは言っても落ち着いていられない。
水晶神殿から外にでて、剣の素振りをしながら雑念を払っていた。
やっと落ち着いてきたので、水晶神殿の中に戻るとラファティア姉さまが待っていた。
「自分のコントロールの仕方も大分上達したわね。先ほどのは初めてのことだから心が乱れたのは仕方ないわ。気にせず、もう一度やりましょう」
「はい」
そういって精神統一をし雑念を払い、心を無の状態にした。
ラファティア姉さまが祝詞 を唱える。
すると、
「ラムディア。私の声が聞こえますか?」
と先ほどと同じ感覚で声が直接響きわたってきた。
今度は、心の準備ができていたため、
「はい。聞こえます」
と胸の中心に向かって、心の中で返事をした。
「やっと、ここまで来ましたね。私も嬉しいです。私の名はカルディア。カルディア・ラァ・アトランティックです」
「ラファ姉さまから守護天使の声だとお聞きしています」
「知っているわ。あなたは私であり、私はあなたなのだから」
「どういうことしょうか?」
「私は、あなたの前世の姿であり魂の姉妹です」
「!!」
「そうです。私たちは一体なのです。私は天におりあなたをずっと見守り、導いてきました。そして、これからもずっとです」
「そうですか。産まれてからずっとでしょうか?」
「そうです。ずっとです」
「今後も精神修行を、このまま続けていってください。そのうちお姉さまの補助なしに私と自由に会話ができるようになりますから。私はずっと、その日を待っていますね。忘れないでください。私は常にあなたと一緒にいる存在であることを」
そういうと目が覚めた。
「どうだった? 会話はできた?」
とラファティア姉さまが確認してきた。
「はい! 私の守護天使は、名前をカルディアと言っていました」
「300年ほど前に、王家にその名の姫がいましたね。そうですか、あなたはカルディア様なのですね」
「そのようです」
「そのカルディア様は、当時の巫女だったのよ」
「そうなんですか!」
「巫女の資質は、前世までのあなたの鍛錬の賜物ですよ」
「‥‥理解できたとは言えませんが、そういうことなのですね。今後も、このまま修行を続けるように言われました。そうすればラファ姉さまの補助なしで会話することができるようになるとも言っておりました」
そのとき、ラファティア姉さまの表情が、『あら?』という感じに変わったが何もおっしゃらなかった。
そして普段通りに、
「そうですか。それでは、今後も頑張りましょうね」
「はい!」
その後、自室に戻り鏡を見ると髪の色が煌 びやかな単なるゴールドではなく、ほんの少しだけゴールデンピンクに変わっていることに気づいた。
「ラム。もう大分、精神鍛錬を積んだわね。剣の修練との両立でなかったら、もっと早くここまで来れたと思うけど、貴方は近衛副隊長ですから仕方ありません」
「ラファ姉さまの指導のお陰です」
と御礼を述べた。
「今日は、私が少し助力をするから1つ試してみましょう」
「はい。よろしくお願いいたします」
「それでは心を無の状態にして頂戴」
その5分後には無の状態に達した。
その様子を見て、ラファティア姉さまがなにか分からないけれど
すると、
「ラムディア。聞こえますか? 私の声が」
と声が胸の中心から頭の中に浮き上がってくるように声が響いた。
思わず、精神が乱れて無の状態ではなくなってしまった
「ラファ姉さま。今、声が聞こえました」
「そう。そこまで修行が進んでいた証拠ね」
「今の声は、ラファ姉さまではないですよね?」
「そうよ。誰の声だと思う?」
「お母様とは違う印象でした。不思議ですが、私自身が発しているようにも思えました」
「いい答えね。その声はラム、あなたの守護天使の声よ」
「え! 私の守護天使ですか!?」
「そうよ。さぁ、もう一度、心を無にしてね。今度は驚いて心を乱しちゃダメよ。可能なら心に向かって話かけて御覧なさい」
「はい」
そういって無の状態にしようとするが、焦りがありできなかった。
「少し休憩しましょう。その後でもう一度試しましょう」
ラファティア姉さまの指示に従って30分ほど休憩することになった。
そうは言っても落ち着いていられない。
水晶神殿から外にでて、剣の素振りをしながら雑念を払っていた。
やっと落ち着いてきたので、水晶神殿の中に戻るとラファティア姉さまが待っていた。
「自分のコントロールの仕方も大分上達したわね。先ほどのは初めてのことだから心が乱れたのは仕方ないわ。気にせず、もう一度やりましょう」
「はい」
そういって精神統一をし雑念を払い、心を無の状態にした。
ラファティア姉さまが
すると、
「ラムディア。私の声が聞こえますか?」
と先ほどと同じ感覚で声が直接響きわたってきた。
今度は、心の準備ができていたため、
「はい。聞こえます」
と胸の中心に向かって、心の中で返事をした。
「やっと、ここまで来ましたね。私も嬉しいです。私の名はカルディア。カルディア・ラァ・アトランティックです」
「ラファ姉さまから守護天使の声だとお聞きしています」
「知っているわ。あなたは私であり、私はあなたなのだから」
「どういうことしょうか?」
「私は、あなたの前世の姿であり魂の姉妹です」
「!!」
「そうです。私たちは一体なのです。私は天におりあなたをずっと見守り、導いてきました。そして、これからもずっとです」
「そうですか。産まれてからずっとでしょうか?」
「そうです。ずっとです」
「今後も精神修行を、このまま続けていってください。そのうちお姉さまの補助なしに私と自由に会話ができるようになりますから。私はずっと、その日を待っていますね。忘れないでください。私は常にあなたと一緒にいる存在であることを」
そういうと目が覚めた。
「どうだった? 会話はできた?」
とラファティア姉さまが確認してきた。
「はい! 私の守護天使は、名前をカルディアと言っていました」
「300年ほど前に、王家にその名の姫がいましたね。そうですか、あなたはカルディア様なのですね」
「そのようです」
「そのカルディア様は、当時の巫女だったのよ」
「そうなんですか!」
「巫女の資質は、前世までのあなたの鍛錬の賜物ですよ」
「‥‥理解できたとは言えませんが、そういうことなのですね。今後も、このまま修行を続けるように言われました。そうすればラファ姉さまの補助なしで会話することができるようになるとも言っておりました」
そのとき、ラファティア姉さまの表情が、『あら?』という感じに変わったが何もおっしゃらなかった。
そして普段通りに、
「そうですか。それでは、今後も頑張りましょうね」
「はい!」
その後、自室に戻り鏡を見ると髪の色が