第9話 激戦
文字数 1,838文字
やはり盾装備相手だと、ファーレン部隊も苦戦しているようだった。
そして、巨人の一体が私の姿を見るや、
「その煌くような金髪。純血種、王族だな? これは凄い獲物が前線にいたもんだ」
と歓喜を声をあげ、
「おまえら4人でこいつらを相手しろ。俺はあの王族を狩る!」
と言って、目の色を変えこちらに突進してきた。
アトランティス人は基本、白人の金髪だ。
だがムーからの移住から何千年と経っている今、髪の色は金髪、茶髪、黒髪と多様だ。
王族の金髪は、一段階も二段階も煌きが違った。
私など直系なのだ。軽兜を装備していても目立つのは当たり前だ。
素早くシルバーが、目の前に移動した。
シャレムも、その後ろにつき私を守ろうとしている。
「ラム様、撤退してください」
「嫌よ。私も戦うわ。そのために来たのですから!」
3:1での戦闘が始まった。
と言っても、ほぼシルバーが戦っているのだが、流石に1:1では無理なため、シャレムと私も参戦した。
『あんな大きな盾で防御されると、巨人が遠く見える』
それでも必死に攻撃を避け、何とか攻撃を加えていたが切り傷程度で巨人は平気なようだ。
「ふふふ。俺にも運があるんだな。なんと言っても王族の首を持ち帰れるのだからな!」
私を強敵に攻撃をしてくる。
得意の円を描くように攻撃を避け、その反動で懐に飛び込む脇腹を抉 った。
流石に痛かったようで、
「ほほー。王族の女であるのに腕が立つな。これは狩り甲斐があるというものよ」
シルバーは斧側から、シャレムが盾側に位置し、私は正面という配置となっていた。
「巨人なのに、意外と早く動けるのね。感心したわ」
と言い返すと、
「我らだって訓練はしている。並みのアトランティス人くらいには動けるぞ」
と斧で頭から攻撃している。
その瞬間、シルバーが斧を持つ腕の脇を切りつける。
巨人が思わずうめき後づさる。
『これなら勝てる』
と思った瞬間、盾でシャレムが吹っ飛ばされた。
5mほど吹っ飛び地面に叩きつけられたため、意識を失っているようだ。
「シャレムーーー!」
と叫ぶが返事はないし、動きもしない。
早く駆けつけて無事かどうか確かめたいが、到底無理な状況だった。
「これで1:2だな。降参しろ。王族を捕虜にした方が武勲が大きいからな」
と勝ち誇っている。
「姫様。お逃げください。私は時間を稼ぎますゆえ!」
必死なシルバーの叫び声が聞こえる。
ファーレン配下の様子を見ると苦戦しているのがわかる。
救援は宛てにできない。
『逃げる? シャレムを見捨ててなんて嫌よ。私は絶対に勝つわ!』
と勇気を振り絞って、巨人に向かっていった。
「姫!」
シルバーの声が無視して、斧を避けまたも懐に飛び込み今後はお腹のど真ん中を貫いた。
巨人が膝を着いた。
その瞬間、シルバーが首を撥ねに飛び込むが、盾で防がれてしまった。
『これは盾を持つ左腕を先にやらないとダメね』
と判断した。
再び起き上がる巨人。
シルバーからの右脇の攻撃、私からの左わき腹、お腹への攻撃で動きが鈍くはなっている。
『油断大敵! あいつは私を攻撃してくる。絶対に攻撃を避け、今後は左腕を狙う』
「ひらりひらりと奇妙な動きをする女だな。なめていた。チキショー」
私が先に動く。
今度は斧を横払いに攻撃してきた。
鞘を地面に刺し、跳躍する。
巨人の攻撃は鞘を薙ぎ払うが、空振りとなった。
『今よ』
巨人の左肘 の関節に向け、上段からの渾身の力を込め剣を叩きつけた。
見事、肘を半分ほど切り裂いた。
これで、もう盾は使えない!
が次の瞬間、巨人の頭突きで体が吹っ飛んだ。
「ごほっ!」
地面に背中から叩きつけられ、息が出来ない。
巨人が、斧を持ち上げ振り下ろしてくる。
『殺 やられる!』
そう思ったが、その一撃を何とか横に転がり避けることに成功した。
斧は地面に突き刺さっている。
ぞっとした。
避けていなければ絶命していた。
巨人は斧を地面から抜こうとするが、右脇のダメージも効いており脂汗をかきながら必死になっている。
そして斧を持ち上げたと思った瞬間、巨人の頭部が身体から切り離されていた。
シルバーだ。
巨人がダメージを負い私にしか注意が向かなくなった。
そして斧を抜くために前傾姿勢になった時を、シルバーは見逃さなかったのだ。
巨人の身体が私の横に、どずんと倒れてきた。
「げほっ。はぁはぁ」
息を整えるとシルバーに、
「ありがとう。助かったわ」
そして次の瞬間、シャレムの方に向かって走り出した。
そして、巨人の一体が私の姿を見るや、
「その煌くような金髪。純血種、王族だな? これは凄い獲物が前線にいたもんだ」
と歓喜を声をあげ、
「おまえら4人でこいつらを相手しろ。俺はあの王族を狩る!」
と言って、目の色を変えこちらに突進してきた。
アトランティス人は基本、白人の金髪だ。
だがムーからの移住から何千年と経っている今、髪の色は金髪、茶髪、黒髪と多様だ。
王族の金髪は、一段階も二段階も煌きが違った。
私など直系なのだ。軽兜を装備していても目立つのは当たり前だ。
素早くシルバーが、目の前に移動した。
シャレムも、その後ろにつき私を守ろうとしている。
「ラム様、撤退してください」
「嫌よ。私も戦うわ。そのために来たのですから!」
3:1での戦闘が始まった。
と言っても、ほぼシルバーが戦っているのだが、流石に1:1では無理なため、シャレムと私も参戦した。
『あんな大きな盾で防御されると、巨人が遠く見える』
それでも必死に攻撃を避け、何とか攻撃を加えていたが切り傷程度で巨人は平気なようだ。
「ふふふ。俺にも運があるんだな。なんと言っても王族の首を持ち帰れるのだからな!」
私を強敵に攻撃をしてくる。
得意の円を描くように攻撃を避け、その反動で懐に飛び込む脇腹を
流石に痛かったようで、
「ほほー。王族の女であるのに腕が立つな。これは狩り甲斐があるというものよ」
シルバーは斧側から、シャレムが盾側に位置し、私は正面という配置となっていた。
「巨人なのに、意外と早く動けるのね。感心したわ」
と言い返すと、
「我らだって訓練はしている。並みのアトランティス人くらいには動けるぞ」
と斧で頭から攻撃している。
その瞬間、シルバーが斧を持つ腕の脇を切りつける。
巨人が思わずうめき後づさる。
『これなら勝てる』
と思った瞬間、盾でシャレムが吹っ飛ばされた。
5mほど吹っ飛び地面に叩きつけられたため、意識を失っているようだ。
「シャレムーーー!」
と叫ぶが返事はないし、動きもしない。
早く駆けつけて無事かどうか確かめたいが、到底無理な状況だった。
「これで1:2だな。降参しろ。王族を捕虜にした方が武勲が大きいからな」
と勝ち誇っている。
「姫様。お逃げください。私は時間を稼ぎますゆえ!」
必死なシルバーの叫び声が聞こえる。
ファーレン配下の様子を見ると苦戦しているのがわかる。
救援は宛てにできない。
『逃げる? シャレムを見捨ててなんて嫌よ。私は絶対に勝つわ!』
と勇気を振り絞って、巨人に向かっていった。
「姫!」
シルバーの声が無視して、斧を避けまたも懐に飛び込み今後はお腹のど真ん中を貫いた。
巨人が膝を着いた。
その瞬間、シルバーが首を撥ねに飛び込むが、盾で防がれてしまった。
『これは盾を持つ左腕を先にやらないとダメね』
と判断した。
再び起き上がる巨人。
シルバーからの右脇の攻撃、私からの左わき腹、お腹への攻撃で動きが鈍くはなっている。
『油断大敵! あいつは私を攻撃してくる。絶対に攻撃を避け、今後は左腕を狙う』
「ひらりひらりと奇妙な動きをする女だな。なめていた。チキショー」
私が先に動く。
今度は斧を横払いに攻撃してきた。
鞘を地面に刺し、跳躍する。
巨人の攻撃は鞘を薙ぎ払うが、空振りとなった。
『今よ』
巨人の左
見事、肘を半分ほど切り裂いた。
これで、もう盾は使えない!
が次の瞬間、巨人の頭突きで体が吹っ飛んだ。
「ごほっ!」
地面に背中から叩きつけられ、息が出来ない。
巨人が、斧を持ち上げ振り下ろしてくる。
『
そう思ったが、その一撃を何とか横に転がり避けることに成功した。
斧は地面に突き刺さっている。
ぞっとした。
避けていなければ絶命していた。
巨人は斧を地面から抜こうとするが、右脇のダメージも効いており脂汗をかきながら必死になっている。
そして斧を持ち上げたと思った瞬間、巨人の頭部が身体から切り離されていた。
シルバーだ。
巨人がダメージを負い私にしか注意が向かなくなった。
そして斧を抜くために前傾姿勢になった時を、シルバーは見逃さなかったのだ。
巨人の身体が私の横に、どずんと倒れてきた。
「げほっ。はぁはぁ」
息を整えるとシルバーに、
「ありがとう。助かったわ」
そして次の瞬間、シャレムの方に向かって走り出した。