第50話  亮介の場合  我が家のトレンド

文字数 493文字

 最近の我が家のトレンドはウォーキングである。
英子はどんなに忙しくても一時間程度のウォーキングを欠かさなかった。
今週末は石垣島という、その週。
俺は休暇を取るので、その分の仕事をしておこうと思っていた。ちょっと残業が続いた。

石垣島は5日間。
贅沢だなあ・・・。ホント贅沢。
仕事をするにも張り合いがある。


「只今。ああ、腹が減った」
家に帰ってそう言いながらリビングに向かうと、和巳が一人でテレビを見ていた。
「あれ?ママと梨乃は?」
俺は尋ねた。

「二人でウォーキングに行っている。新しい銭湯が出来たから、そこに寄って来ると言っていたよ」
和巳はそう言った。

テーブルの上に宅配便の箱が置いてあった。
カメラが届いたのだ。
俺は夕飯を食べ終えると、早速箱を開けてみた。

次の日は和巳と英子がいなかった。梨乃だけだった。
「和巳とママはウォーキングだよ。」
梨乃はそう言った。
「えっ?和巳がウォーキング?」
俺は笑った。
「そう」
「で、銭湯に寄って来るの?」

「うん。新しい銭湯だよ。お風呂が大きいから気持ちいいよ。パパも行ってくれば」
梨乃は言った。

俺は食事を終えると、石垣島に持って行く荷物を自分のスーツケースに詰めた。

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