第14話 すっぽんぽん
文字数 1,127文字
伸が風呂を沸かしてくれていたので、終わった後、一緒に入った。例のごとく、風呂の中で、再び淫らなことをして、ずいぶんと長風呂になり、汗だくになった。
「顔が真っ赤だよ。大丈夫?」
伸が、ふかふかのバスタオルを渡してくれながら言う。そう言う伸も、首筋や裸の胸に、汗の雫をしたたらせている。
「暑い……。ねぇ、アイスある?」
有希の言葉に、伸が微笑む。
「あるよ。ユウの好きなやつ」
裸のまま、肩にバスタオルをかけて冷凍庫をのぞいていると、腰にバスタオルを巻いた伸がやって来た。有希は振り返って言う。
「伸くんも食べるでしょ?」
「うん」
有希は、ファミリーパックのアイスバーの箱を開け、中から二本取り出して、一本を伸に差し出す。
「はい」
「ありがとう」
アイスバーを袋から取り出しながら、伸がくすっと笑う。
「ユウ、子供みたいだね」
有希は、アイスバーをしゃぶりながら聞く。
「え、何が?」
風呂上がりにアイスを食べることだろうか。だが、伸が言った。
「そんな恰好でうろうろして」
有希は、アイスバーをガリっとかじり、咀嚼しながら言う。
「すっぽんぽんでってこと? おかしい?」
伸には、体の隅々、それこそ自分では見たことがない部分まで知られているし、恥ずかしい状態になったところも、数えきれないくらい見られている。そもそも、たった今まで一緒に風呂に入っていろんなことをしていたのだし、今さら隠すこともないのではないかと思う。でも。
「お行儀が悪いかな」
いくら何度も体を重ねているからといって、恥じらいがないのは、やはりよくないだろうか。伸はそういうのは嫌いなのか……。
急に心配になって、有希は、空いているほうの手で、バスタオルをぎゅっと握りしめた。だが伸は、にこにこしながら、アイスバーを口に運ぶ。
「そんなことはないよ。無邪気でかわいいと思って」
「あ……」
伸はよく、有希のことをかわいいと言ってくれる。子供扱いをされているようでもあるし、実際、今も子供みたいだと言われたばかりだが、それでも、とてもうれしい。
伸にかわいいと思われて、ずっと愛されていられるなら、こんなに幸せなことはない。有希は、満たされた気持ちでアイスを頬張る。なおも、すっぽんぽんのままで。
汗が引いてから、お揃いのセットアップを着て、遅い夕食を取り、その後、ベッドに入った。
せっかく、週に一度だけ泊まれるのだから、すぐに寝てしまうのはもったいない。まだまだいちゃいちゃしたり、他愛無い会話を交わしたいと思っていたのだが、何度も愛を交わした疲れのせいか、横になると、あくびが出て、目を開けていられなくなった。
伸に髪を撫でられながら、いつの間にか眠ってしまい、気がつくと、もう朝になっていた。
「顔が真っ赤だよ。大丈夫?」
伸が、ふかふかのバスタオルを渡してくれながら言う。そう言う伸も、首筋や裸の胸に、汗の雫をしたたらせている。
「暑い……。ねぇ、アイスある?」
有希の言葉に、伸が微笑む。
「あるよ。ユウの好きなやつ」
裸のまま、肩にバスタオルをかけて冷凍庫をのぞいていると、腰にバスタオルを巻いた伸がやって来た。有希は振り返って言う。
「伸くんも食べるでしょ?」
「うん」
有希は、ファミリーパックのアイスバーの箱を開け、中から二本取り出して、一本を伸に差し出す。
「はい」
「ありがとう」
アイスバーを袋から取り出しながら、伸がくすっと笑う。
「ユウ、子供みたいだね」
有希は、アイスバーをしゃぶりながら聞く。
「え、何が?」
風呂上がりにアイスを食べることだろうか。だが、伸が言った。
「そんな恰好でうろうろして」
有希は、アイスバーをガリっとかじり、咀嚼しながら言う。
「すっぽんぽんでってこと? おかしい?」
伸には、体の隅々、それこそ自分では見たことがない部分まで知られているし、恥ずかしい状態になったところも、数えきれないくらい見られている。そもそも、たった今まで一緒に風呂に入っていろんなことをしていたのだし、今さら隠すこともないのではないかと思う。でも。
「お行儀が悪いかな」
いくら何度も体を重ねているからといって、恥じらいがないのは、やはりよくないだろうか。伸はそういうのは嫌いなのか……。
急に心配になって、有希は、空いているほうの手で、バスタオルをぎゅっと握りしめた。だが伸は、にこにこしながら、アイスバーを口に運ぶ。
「そんなことはないよ。無邪気でかわいいと思って」
「あ……」
伸はよく、有希のことをかわいいと言ってくれる。子供扱いをされているようでもあるし、実際、今も子供みたいだと言われたばかりだが、それでも、とてもうれしい。
伸にかわいいと思われて、ずっと愛されていられるなら、こんなに幸せなことはない。有希は、満たされた気持ちでアイスを頬張る。なおも、すっぽんぽんのままで。
汗が引いてから、お揃いのセットアップを着て、遅い夕食を取り、その後、ベッドに入った。
せっかく、週に一度だけ泊まれるのだから、すぐに寝てしまうのはもったいない。まだまだいちゃいちゃしたり、他愛無い会話を交わしたいと思っていたのだが、何度も愛を交わした疲れのせいか、横になると、あくびが出て、目を開けていられなくなった。
伸に髪を撫でられながら、いつの間にか眠ってしまい、気がつくと、もう朝になっていた。