第74話 コロナか

文字数 544文字

 睡眠のためおもむろにベットに上がった。10時30分だった。
喉が痛い。昼頃から、喉に違和感があったが、格別気に
止めていなかった。
 部屋の雑音も空気も整えて、頭元の水を飲んだ。さっきよりさらに抵抗が
あり、痛さが増している。微熱も出てきた。眠るどころではない。てっきり
コロナに罹ったと実感した。
 ここ2〜3日の外出を追ってみた。14日はデイケア、15日は雑学の会。
16日〜17日はしんどくて半分横になっていた。18日は気分転換に温泉。
その夜のことである。
元来、喉は弱いので喉のスプレーを常備している。
 かかりつけ医にあまり良くないから喉のスプレーは使いすぎないように
指示されているが、明日の後遺症より今の沈痛だ。と振りまくった。
うがいとスプレーと交互にした。
 持病もあり何といっても高齢者だからコロナだったら、それは死に病だと
覚悟した。充分生きた、いつお迎えが来てもよい。なんていってるけど、
生きとし生けるもの生きたいのである。命の尊さ、自分へのいとしさを
知らされた。類似コロナか。鼻水も、くしゃみも出ていたから夏風邪?
クーラー風邪であったのかもしれない。常備薬の葛根湯で治った。
 気を引き締めて、世界でたった一つの命、老衰で眠るごとく逝くまで
大事にしよう。つくづく思った擬似コロナであった。











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