第38話 実害はない4
文字数 571文字
半年もすると、社内に友人とも呼べそうな存在ができた。
テレワークなのでもっぱらスカイプでの会話だけれど、月に一度大阪に出勤した際には必ず一緒に食事をするくらいの関係だ。
ある月の出社日、友人とランチを食べながら、部屋で起こる現象について盛り上がった。
そして軽い気持ちで「良かったら泊まりに来る?」なんて尋ねたところ、なんと本当に泊まりにきてくれることになった。
友人は東京在住なので、旅費といってもちょっと寄り道するくらいの出費ですむ。
その日は一緒に新幹線に乗って色々話しながら家に向かったのだけれど、友人は少し霊感があるらしい。
だからもしかすると、原因がわかるかもしれないと言ってくれた。
最寄り駅に着くと夕食とお酒を買い込んで自宅へGO。
玄関のドアを開けると、さっそくコンコン音がしている。
友人は「これかー」って言いながら、ゆっくり下駄箱の扉を開けた。
そしてソッコーで閉めた。
わたしのほうがビックリして、「何?」って聞いたら、頭が異様にデカくて二頭身くらいのじいさんが、体育座りしてツルッパゲの頭を下駄箱の壁に打ち付けていたと答えた。
霊といったら血まみれの子供とか白装束の女とかをイメージしていたけれど、こんな妖怪みたいなのっているのか半信半疑だった。
でも友人の顔が青ざめていて、ウソをついているようには見えなかった。
テレワークなのでもっぱらスカイプでの会話だけれど、月に一度大阪に出勤した際には必ず一緒に食事をするくらいの関係だ。
ある月の出社日、友人とランチを食べながら、部屋で起こる現象について盛り上がった。
そして軽い気持ちで「良かったら泊まりに来る?」なんて尋ねたところ、なんと本当に泊まりにきてくれることになった。
友人は東京在住なので、旅費といってもちょっと寄り道するくらいの出費ですむ。
その日は一緒に新幹線に乗って色々話しながら家に向かったのだけれど、友人は少し霊感があるらしい。
だからもしかすると、原因がわかるかもしれないと言ってくれた。
最寄り駅に着くと夕食とお酒を買い込んで自宅へGO。
玄関のドアを開けると、さっそくコンコン音がしている。
友人は「これかー」って言いながら、ゆっくり下駄箱の扉を開けた。
そしてソッコーで閉めた。
わたしのほうがビックリして、「何?」って聞いたら、頭が異様にデカくて二頭身くらいのじいさんが、体育座りしてツルッパゲの頭を下駄箱の壁に打ち付けていたと答えた。
霊といったら血まみれの子供とか白装束の女とかをイメージしていたけれど、こんな妖怪みたいなのっているのか半信半疑だった。
でも友人の顔が青ざめていて、ウソをついているようには見えなかった。