第39話 和平・コンコルダート

文字数 1,484文字

[第一執政ナポレオン]


まずは和平だ!


リュネヴィル条約だ!(1801.2.9)

[皇帝フランツ/神聖ローマ帝国(オーストリア)]


(しぶしぶ)

カンポ・フォルミオ*の焼き直しですな?


*イタリアを制したナポレオンが結んだレオーベン条約が元となった

→「モンテベッロでの憩い

 ブログ

(傍白)


イタリアの領土は奪われっぱなしだ! 我々兄弟は、イタリアで育ったのだぞ! 不満だ! 非常に不満だ!!
カール大公


兄上。弟のヨーハンとともに、軍の再編に着手します!

アミアン和約だ!(1802.3.25)
[アディトン首相/イギリス]


(もっとしぶしぶ)

小ピット*がアイルランド連合における宗教問題で退陣しましたからな。ま、仲良くやりましょうや。


*小ピット→アディトン→小ピット

 アディトンの任期は1801.3-1804.5

 1803.5.18、アミアン和約が破られフランスと再び開戦したことでピット再任の機運が高まった

ネルソン


おのれ、ボナパルト……!

イタリアと海から叩き出してやる!


アミアン和約をもって、エジプト問題も決着した。

また、亡命貴族への恩赦も行われ、革命でフランス国外へ逃れた大勢の貴族たちが帰国を許された。



※詳細は

 ブログ「王党派;エミグレ達 1」

宗教問題だって忘れちゃいないぜ!

俺自身は、神なんて、全く信じてないけど、宗教は、人心掌握の手っ取り早い道具ツールだからな!*

コンコルダートだ!(1801.7.16)



*「教皇と仲よくすれば、今日なお一億の人心を支配できる」『ナポレオン言行録』オクターヴ・オグリ[大塚幸男](岩波書店)

[ローマ法王ピウス7世


(博愛の精神)

これ以上、信徒を神のいない状態に放置することはできません。善良なる信徒たちは、日々の心の支えとなり、秘蹟を与えてくれる司祭を必要としています

教皇ピウス7世は、旧教皇領返還について、返還を要求せず、また、フランス国内で、国有財産として収容された、教会や修道院の土地の返還要求も、放棄した。


一方の執政政府は、カトリックだけではなく、同時にプロテスタントやユダヤ教など信教の自由も保証した。

(ノートルダムで行われたテ・デウム〔聖歌〕の式典にて)


私は革命の弊害を取り除き、人民に心の平安を齎したのだ。

どうだね、この立派な式典は!*



ブログ「デルマ 1」

デルマ将軍(フランス・元ライン軍将校)]


(傍白)

ドゼは死んだ。クレベールマルソーも。

革命の理念の下に、大勢の兵士たちが殺された……


(ボナパルトへ)

この式典で欠けているのは、あなたが復元したばかりのもの(宗教)を破壊するために殺された、100万人のフランス人だけですね

私は気にしない


(傍白)

この俺を批判するとは!

後日、理由をでっち上げて逮捕してやる!(ほの見える独裁の影)*


* → ブログ「デルマ 2」

和平の他にも、民法典も編纂したもんね。

公教育法を成立*させ、各県にリセ(国立高等中学校)を置いたし。

レジオン・ドヌール勲章**だって、制定したんだぜ? この制度の素晴らしい点は、全ての民衆に、受賞のチャンスがあるということだな!



*1802年5月1日

**1802年5月19日、可決

俺ちゃん、エラい!

ずっと第一執政でいてもいいよな?

[フランス人民]


どーぞどーぞ。

ついでに、次の第一執政もあなたが決めていいですよ。(1802.8.2 ナポレオン、終生第一執政に)

もういっそ、世襲にしたらどうです?


(但し人民投票の結果は操作されてる可能性あり)

[ヴェートーベン @ウィーン]


素晴らしい! 改革者! 行動の人!

よし。書き始めたばかりの第三交響曲は、ナポレオンに献呈しよう!


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登場人物紹介

オーストリア皇帝フランツ


神聖ローマ帝国最後の皇帝でもある。

くそまじめで、四角四面な性格。

ロシア皇帝アレクサンドル1世


父パーヴェルの暗殺に関与または黙認し、即位した。

欧州の平和は自分が守る、と、固く心に誓う「騎士」。

フランス皇帝ナポレオン


あ、最後になっちゃった……。

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