第37話 ホーエンリンデンの戦い
文字数 1,796文字
どうやら、
モロー軍がドナウ川に向けて進軍しました。**
*この年(1800年)の9月に外相を辞任している。後任はコベンツル。しかし、彼は国外での外交折衝に忙しく、依然として前任者のトゥーグートが、国内任務を委ねられていた。
**カール大公との決戦(10話「ライン防衛」)の後、フリュクティドールのクーデターに巻き込まれ、一度解雇されたモローは、第二次対仏大同盟に鑑み、再雇用され、イタリアへ赴いた。後、ジュベール将軍(イタリアで戦死)に代わり、再びライン方面へ戻ってきていた。
なぜ、マリー・テレーズをミタウ*になどやったのですか?
それで彼女が、幸せになれるとお思いですか!?
*ルイ18世の亡命先。ロシアのミタウで、マリー・テレーズは、アングレーム公と結婚した
ヨーハンが指示されたのは、イン川を渡り、モロー軍の背後を衝いて、フランス本国との連絡を経つこと。
モローは、湖沼の多い地域(ミュンヘンから30キロ、ホーエンリンデン村の近辺)に立て籠った。
モローは、自軍を二つに分けて、行軍中のオーストリア軍を襲った。
一つがオーストリア軍を阻止し、もう一つが、左側面から攻撃した。
何とかしてくれい!
開戦から約1ヶ月後の1800年12月25日。
ウィーンから、わずか数キロの地点だった。
しかし……
ホーエンリンデンの勝利なんて、大したことないから。
スゴいのは、モローより、俺! ナポレオン! つまり、
重要なのは、俺が司令官だった、マレンゴの勝利*でしょ!
あ。
俺の葦毛の愛馬。名前を「マレンゴ」ってするから!
*36話「マレンゴの戦い」参照