第38話 執政政府
文字数 874文字
[警察大臣フーシェ*]
何を言っているのだ。ボナパルト兄弟はダメに決まってる。
ベルナドット*はどうだろう。タレイラン、君も面識があるはずだ。
[ラファイエット将軍*]
いやいや皆さん。私のことをお忘れじゃありませんか?
*アメリカ独立戦争参加、フランス人権宣言起草するも、後、王党派とみなされ、身の危険を感じ、オーストリアへ亡命。戦争捕虜として扱われていたが、ナポレオンが第一執政となった1999年、帰国していた。
つくづくわかった。
偉大なるフランス革命は、終わった。
これからは、第一執政のフランスを、ヨーロッパに認めさせなくてはならない。
執政政府は、軍人による場繋ぎ的な政府ではない。
永続性ある、建設的な政体だと、世界に認識させなければ。
そんな中……。
しかし、劣悪な独房に閉じ込められていたせいで、ドロミューの健康は、ひどく損なわれていた。
解放された年(1801年)の11月28日、ドロミューは没した。