三帝激突
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文字数 1,058文字
(きょろきょろ)
あれ? ベルナドット*は?
邪魔だったから、奪った敵の旗を持たせて、パリへ送り込んだはずなのに?
*16話「タリアメントの戦い」参照
ブログ「ベルナドット1」~
おお! 彼は大人気だったぞ。足が長くてハンサムで。貴婦人方に大人気だった。外務大臣のタレイラン*も、彼に興味深々だった。
*ブログ「タレイラン」
えっ、タレイランにそんな趣味が……。
いや、たとえそうであっても、彼は、高名な 風見鶏 政治家だ。
私もぜひ、会っておかなくちゃ。
冗談じゃない!
部下に大人気のあいつを、これ以上のさばらせてはいかんのです!
いーえ!
私の後釜というのは許せない!
そうだ。インドへ転属というのはどうですか?
めんどうな男は、遠くへやるに限る。
カナダで人民を鼓舞して、革命を起こさせるとか。
結局、多額の年俸と旅費、補助金を提示され、ベルナドットは、オーストリア大使の任を受け容れた。
おい、見ろよ!
フランス大使館のバルコニーに三色旗が挙げられているぞ!*
*当時、どの大使館も、国旗を掲げる習慣はなかった
[ウィーンっ子]
こらあ!
神聖な三色旗に、なんてことをするんだ!
(怒怒)
(傍白)
うわ、まずいことになった。
我が国は、敗戦国なのに、戦勝国のフランスを怒らせてどうする……。
自由・平等・博愛の精神の象徴、三色旗を……。
なんたる侮辱だ。
(怒怒怒)
(皇帝フランツより書簡)
あんまり怒らないでね。
それと、本国に言いつけないでね。
皇帝の手紙? そんなの、うっちゃっとけ!
そもそも俺は、こんな野蛮な国には、来たくなんかなかったんだ!
フランスへ帰るぞ! 大使館の職員も全員だ!
国境までは、オーストリア政府が、責任を持って、俺らを護れよ!
俺たちはよく頑張った!
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オーストリア皇帝フランツ
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あ、最後になっちゃった……。