幕間 束の間の平和 ②

文字数 719文字

おっ、ラサールじゃないか
[ラサール将軍]


げっ、第一執政閣下(舌を噛む)

げ、じゃない。

お前、ジョゼフィーヌ*と結婚しないのか?

俺は俺のジョゼフィーヌと仲直りしたぞ?**

一応、だけど。ま、俺もエジプトではいろいろやってきたしな……(尻すぼみ)***



*ボナパルトの参謀ベルティエの弟の妻の名。イタリア遠征時代、ラサールはこの弟から彼女を寝取った

**33話「妻と元カノ」参照

***ブログ「ボナパルトの火遊び 1」


エジプトでラサールが書いた手紙がイギリス海軍に略取され、ジョゼフィーヌとの不倫は公にされてしまった。結果、彼女はベルティエの弟と離婚した。


ちなみに、妻の浮気を知ったボナパルトが兄のジョゼフに書いた「離婚だ離婚だ離婚だ!」の手紙を略取し、公開したのもイギリス海軍。28話「ナイルの戦い」




いやまあ、結婚はお金がかかりますし?
だってこの前、20万フラン渡したばかりじゃないか
ああ、あれ。あれは飲んでしまったというか……(酒の匂い)
仕方ない奴だな


(傍白)

ベルティエ*がうるさいんだよ。彼は年齢の離れた弟をかわいがっている。その弟から妻を寝取ったんだから、ラサールには、しっかり落とし前をつけてもらわなくちゃなるまい



*エジプト遠征時代のベルティエのエピソード

 ブログ「ベルティエの鬱」


後日、ボナパルトから再び20万フランが送られ、ラサールはジョゼフィーヌと結婚した



※この結婚の顛末について、詳細はこちら

 ブログ「ラサール 3」


[作者より]


ラサール将軍。

小説では、ドゼとダヴーに絡んでます。彼がこの二人を正当に評価するようになるまでがキモです


「汝、救えるものを救え『逃げろーーーっ!』」

〔ラサール名言〕


30歳までに死ななかった騎兵はクズだ!

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

オーストリア皇帝フランツ


神聖ローマ帝国最後の皇帝でもある。

くそまじめで、四角四面な性格。

ロシア皇帝アレクサンドル1世


父パーヴェルの暗殺に関与または黙認し、即位した。

欧州の平和は自分が守る、と、固く心に誓う「騎士」。

フランス皇帝ナポレオン


あ、最後になっちゃった……。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色