第12話 汝はまぐわえ
文字数 1,140文字
(マリー・テレーズがウィーンへ来るまでの経緯)
1795年、総裁政府が成立すると、タンプル塔に閉じ込められていたマリー・テレーズ※は、人質交換の形で、オーストリアへ亡命した。
マリー・テレーズは、断頭台に上ったルイ16世と、オーストリア皇女マリー・アントワネットの娘である。
彼女の父は、
フランスの正統な継承者は、生き残ったただ一人の娘、マリー・テレーズであるべきなのだ!
彼女を妻にすれば、フランスの領土は、お前の手元に入って来る。
戦わずして、だ!
遺産を受け取ったら、王党派の亡命貴族たちを援助します。満足な武器さえ持たずに、フランス革命政府と戦っている彼らを、なんとしても、援助しなければなりません。