第2話 革命戦争とヴァンデの蜂起
文字数 1,660文字
ピルニッツ宣言の翌年。フランスは、オーストリアに宣戦する。続いて、プロイセンも参戦した。
フランスの国境は混乱した。ヴァルミーとロンウェイの要塞が陥落し、パリの街にはデマが飛び交った。王党派の囚人が手引きを疑われ、パリの監獄が襲撃された。
しかし、上記義勇軍の活躍により、ヴァルミーでフランス軍は、プロイセン軍に勝利(92.9.20)、また、ジェマップでは、オーストリア軍に勝利した(92.11.6)。
ヴァルミーの翌日、王制は廃止。共和制が実現された。
革命政府の敵は、外国軍だけではなかった。国を逃れ亡命していた、ブルボン家の王族や、フランス貴族(エミグレ)は、革命政府に戦いを挑んだ。彼らは、国に家族や財産を残し、帰るに帰れない状況にあった。
こうした
一方、フランス・農村部では……
※腰の白い布は、ブルボン家の白百合の色。または、旗の色を指す。
革命軍兵士たちは、自由・平等の革命の理念を、領主に虐げられている諸国の民に伝え、彼らを救う為に戦っていたはずだった。彼らを率いる将校達も、若く指導力に富み、なにより勇敢だった。(下の画像)
しかし、どこまで戦うのか。
「フランスの国境は、自然によって印づけられており、それは地平の四方の果てまで達するだろう。すなわち、ライン川、海、アルプス山脈である」*
ダントンのこの演説が、戦争の方向性を決定づけた。フランス軍は、国を守るために、将校・兵士、一丸となって戦った。だが、これは、諸外国からみれば、フランスからの侵略以外のなにものでもない。戦いは激化し、膠着状態に陥った。
*『ナポレオン戦争』マイク・ラポート[楠田悠貴]
フランス軍のベルギー(ライン川上流)侵略に、危機感を抱いていた諸外国は、
やがて、比較的穏やかだったジロンド派は追放され、
すぐに、ロベスピエールが台頭してくる。
貴族、移民、売春婦、公証人……。
荷車でギロチン台へと運ばれて行く。