第26話 アレクサンドリア占領

文字数 813文字


1798年7月3日。

フランス軍は、アブキールの入り江から、エジプトへ上陸した。



停泊している艦隊を守る部隊を残し、残りは、アレクサンドリアの町へ向かった。



途中、200~300人のベドヴィン族が襲ってきた。


フランス軍は、縦列を組んで銃撃するが、ベドヴィンは、銃弾をかい潜って近づき、隊列から遅れたフランス兵を捕まえては、素早く離脱していく。



アレクサンドリアでの戦いでは、デュマ将軍の活躍が素晴らしかった。

彼は、ライフル銃を担いで、擲弾兵部隊の先頭に立って突撃していった。



間もなく、フランス軍は、アレクサンドリアを占拠することに成功した。



※詳細は、ブログ「アレクサンドリアへ」

[アレクサンドリアの人々]


ひええ、強くてかっこいい、フランス軍総司令官殿。

お許し下せえ~。

[騎兵部隊総司令官 デュマ将軍]


私は、遠征軍の総司令官ではない。

総司令官は、あちらの方だ。



10話「ライン防衛」15話「デュマ将軍」参照

[ボナパルト遠征軍総司令官]


………………。
えっ!?


アレクサンドリアの人々は、最初、フランス軍の総司令官が、ケンタウロスのように、勇敢でたくましいデュマ将軍であると信じた。


後に彼らは、本物の総司令官(ナポレオン)が、背が低く痩せていることに驚いた。


デュマ……。

確かにこの男は使える(・・・)が……。


戦いが落ち着くと、ベドヴィン族にさらわれたフランス兵の救出が焦眉の急となった。


ナポレオンは、ベドヴィンとの交渉に、デュマ将軍を指名した。


(堂々と臆せず)


わが同胞を返してほしい。

[ベドヴィン族]


ああ? 捕虜?

返してやってもいいよ。もう飽きたし。

でも、5人ほど殺しちゃったかな。


ベドヴィンから返された捕虜達は、ひどい状態だった。

軍に帰ると彼らは泣き出し、どんな扱いを受けたかの説明さえ、できない。


いったい、どれほど残虐な拷問を受けたというのだ。

私、ナポレオン自らが、聞いている。

答えなさい!


兵士たちは、全員、レイプされていた……。


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登場人物紹介

オーストリア皇帝フランツ


神聖ローマ帝国最後の皇帝でもある。

くそまじめで、四角四面な性格。

ロシア皇帝アレクサンドル1世


父パーヴェルの暗殺に関与または黙認し、即位した。

欧州の平和は自分が守る、と、固く心に誓う「騎士」。

フランス皇帝ナポレオン


あ、最後になっちゃった……。

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