第4夜 12節
文字数 321文字
だが……日が傾いても、月が昇ってもロベリアは帰って来なかった。
何か、あったのだろうか。
道に迷ったのか?面白い出来事でもあったのか?
そういう考えに逃げようとするが、ヒナの本能は警鐘を鳴らしていた。
────何か、とてつもなく悪い事が起きたのだ。
月が南中した夜、帰りを待つのに耐えられなくなったヒナは、サツキに「ロベリアを探してくる」と告げて洞窟を後にした。『ま、待ってください主サマ…!サツキもお供します!』と彼女はヒナについて来た。
……ロベリアを送ったのは、東の里だ。ヒナとサツキは、里へ足を運んだ。