第61話 【最終回】気象庁・地磁気観測所

文字数 1,452文字

 こちらの連載をずっと放置しているな、というのが頭の片隅にありました。
ゆで先生の話が最後というのも、なんだかな~と思っていまして。

 最終回は、タイトルと親和性のある、私の好きなものの話で締めくくります。

 私にはロマンを感じる施設があります。その名も気象庁・地磁気観測所。
茨城県にあります。

 『憧れの注文住宅と恐怖の方位気学』
第4話「鬼門?(東北、鬼が入ってくる場所)」末尾の【雑談】参照。
https://novel.daysneo.com/works/episode/378bb565d081691db0a2dbc7891a669e.html



 家を建てるとき、方角の迷信に翻弄されたのですが、まず、間取りを考えたときに「北」につまずきましてですね。
北には「真北(しんぼく)」と「磁北(じほく)」の二種類があります。(余談ですが、九星気学は真北を、風水は磁北を採用します)

 磁石は北を指すと言われているけど、厳密には地理上の真北を指す訳ではなく。
現時点の日本では、磁石は真北から西に7度傾いたところを指します。そこが磁北。

 なぜズレているのかというと、
・地球の内部で、高温で溶けた鉄等が循環することで地磁気が発生する
・発生した地磁気の流れは一定でなく、それに加え地殻変動や太陽活動の影響により、様々な周期で変化し続けているため

 ということを、気象庁・地磁気観測所のHPで教えてもらいました。
観測所は茨城県石岡市柿岡にあり、100年以上地磁気を見守り続けています。
ちなみに200年前は磁北はほぼ真北を指していて、さらに350年前は東に8度傾いていたそうです。
見えないけど、ライブで動いている地磁気にロマンを感じます。オーロラはエモの具現化……


 HPには、磁気嵐速報と過去3時間の地磁気活動がゆるキャラと一緒にアップされていて、たまにそれを確認しています。
たいていは「穏やかです」ですが、「やや乱れています」という日もあって。
「そうか、やや乱れているのか」と思いを馳せます。なにか地上で変わったことは起きていなかったろうか……

 まれに「乱れています」のときは、ドキッとして息をのみます。磁気嵐も継続している、大丈夫かな……
ゆるキャラの動きも激しく煽ってきます。


 みなさん、すでに飽き飽きしていると思いますが、もう少しだけ辛抱してください。
最後に地磁気観測所にまつわるエピソードを。

 地磁気観測所のある茨城県には、JR常盤線が走っています。
地磁気を正確に観測するためには、磁気を帯びやすい金属類や磁界を発生させる電気(特に直流電流)は大きな障害に。

 なのでJR常盤線は、地磁気観測所への影響を避けるため、ある区間(取手と藤代の間)で、電化方式を直流から交流に切り替えているのです。
つくばエクスプレスも、東京寄りは直流で走り、ある区間(守谷とみらい平の間)から北(観測所に近い方)は、地磁気観測への影響の小さい交流で運行しています。

 鉄オタじゃないけど、なんかそそられる話。

 それから、交流と直流は同時に流すことはできないので、切り替えを行う境界区間に絶縁区間デッドセクション(架線死区間)】を設けて電気的に分離しているのですが、その厨二的ネーミングもそそられます。

 雑にまとめると、地磁気はロマンという話でした。こういうものから接種できる栄養ってありますよね。
最終回に、だからなんだという話をダラダラとすみません。


最終回なのでちょっと豪華にしました。
(会社のロビーの払い下げ花アレンジ)

今まで読んでいただき、ありがとうございました。


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