死神は突然に
文字数 307文字
後の後悔先に立たずとはこのことだろう。
「誰か、ミーちゃんを捕まえて!」
その声に振り向くと一匹の黒猫が遮断機の降りた夜の踏み切りに入っていく。田舎のローカル線。この時間帯の電車は全て把握している。下りの電車は手前の駅で止まるはずだ。急いでネコの後を追って、踏み切りに入る。
逃げる猫、追いかける俺。捕まえることより先ずは線路から追い出すことだ。大声を出しながら、猫を反対側へ追い出し終え、遮断機をくぐろうとした時、
「ドン」
と何かにぶつかって、線路内へと倒れこんだ。
「おや、失礼。」
黒いマントを深々と被った大きな男が倒れた俺を覗き込んだ。
「ドクロ。」
そう思った瞬間、遅れていた上り列車にひかれた。
「誰か、ミーちゃんを捕まえて!」
その声に振り向くと一匹の黒猫が遮断機の降りた夜の踏み切りに入っていく。田舎のローカル線。この時間帯の電車は全て把握している。下りの電車は手前の駅で止まるはずだ。急いでネコの後を追って、踏み切りに入る。
逃げる猫、追いかける俺。捕まえることより先ずは線路から追い出すことだ。大声を出しながら、猫を反対側へ追い出し終え、遮断機をくぐろうとした時、
「ドン」
と何かにぶつかって、線路内へと倒れこんだ。
「おや、失礼。」
黒いマントを深々と被った大きな男が倒れた俺を覗き込んだ。
「ドクロ。」
そう思った瞬間、遅れていた上り列車にひかれた。