○○を見るかい?

エピソード文字数 482文字

 視察団一行のための宴に向かった。一行が到着すると何百体という鬼や亡者がすでに詰め掛けている。
 「本日は、このホテル仁王谷、ツルの間に各界の功労者等にお集まりいただきました。」
 どうみても、等のほうが多いだろう。集まってる連中は、金の亡者だから、びた一文出すわけが無い。地獄には領収書はないから、費用はすべて閻魔庁から出る。閻魔だから、闇金には困らない。接待なので、視察団側にいると、豪華な料理が並んでいる。高級そうなスシもある。こういう場所には不慣れで、落ち着かない。一旦外に出た。

 閻魔は視察団そっちのけで、参加者との記念写真にいそしんでいる。閻魔の首を狙っている連中も多いので、人気取りも大変なのだろう。
 「これでは、閻魔を見る会だな。」

 入り口を間違えて、一般参加者のほうに入ると、身動きがとれない。何とか進んでいくと、いかつい鬼がずらっと並んでいる。
 「一般の方は、これより前には行けません。」
 豪華な前列とは、あきらかに別世界。それに料理も質素で、スシなんてない。それどころか、会場がスシズメ。これでは、ツルの間ではなくサギの間だ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

主人公

地獄で入獄拒否され残りの人生を霊として過ごす

主人公を保護観察する死神

雪女。

居酒屋雪ん子の女将。

死神の知り合い。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み