目にはMeo、埴輪Hao!

エピソード文字数 661文字

 広大なあの世。新人は迷うことが多い。新しい沼地もできたので地図の更新が必要だ。さっそく、伊能忠敬率いる測量隊がやってきた。GPSなんて無い。昔ながらの歩いての実測だ。
 「ところで、その地図はどこで見れるんです?」
 「あの世では、見る者はいないよ。極楽の連中は千里眼を持ってるし、地獄のやつらは地図を読む知識が無い。」
 「じゃあ、なんで?」
 訳が解らない。
 「現世の連中が地上の地図だけでは飽き足らず、あの世の地図、ジーゴクマップを作っている。最近じゃあ見易い様に、Map Engine Optimization、通称Meoにまで詳しく登録されている。」
 そういって、マップを見せてくれた。三途の川や閻魔庁まで載っている。
 「白抜けしているところは?」
 「ああ、ここは須弥山の山頂。トップシークレートなので釈迦が測らせてくれない。」

 測量隊はがっしりした体格の連中で、とても幽霊には見えない。
 「鬼どもはいいかげんで、飽きっぽい。かといって、極楽の連中は座ったきりの生活で足腰が弱い。そこで、大量の人材を調達する方法を思いついた。」
 馬に乗った武者がやってきた。
 「全員、配置に着きました。」
 こっちにむかって挨拶をしてきた。
 「ニイハオ!」

 兵馬俑の土偶、いわゆる埴輪だ。
 「彼等は、実に忠実でよく働く。中身が空っぽで、いちいち指示しなきゃならんのが難点だがな。」
 「日本のじゃだめなのか?」
 「ああ、まず足が無い。だから歩数が数えられない。足のあるヤツもいたが、太りすぎだ。」
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登場人物紹介

主人公

地獄で入獄拒否され残りの人生を霊として過ごす

主人公を保護観察する死神

雪女。

居酒屋雪ん子の女将。

死神の知り合い。

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