第23話 奇遇

文字数 812文字

 昨日は、大安でした。このように書くと勘のいい人は、結婚関連の話かなと予想するでしょう。どうでしょう? 続きをご覧ください。

 先週、子どもたちが幼稚園時代からお付き合いしているママ友と、コストコへ行った。夫婦ふたりの我が家には消費できない量の商品が並ぶ店だが、私の位置付けは『大人のテーマパーク』 東京や大阪などの大都市にもう一歩という地域に住む私にとって、買物はもちろん、訪れるだけでテンションが上がる、パワースポットにもなっている。

 コロナ禍のため、会うのは久しぶり。お互い我慢の限界に達しての息抜きでもあった。車で1時間ほどの道のりは、近況報告をするのに充分な時間とは言えないが、メールでやり取りするより内容が濃い。今回はママ友の娘の婚約話に終始した。それで、大安なのである。結婚式に呼ばれるほどの者ではない私だが、大人ゆえ、知った以上はお祝いの(かたち)は伝えねばなるまい。

 ショッピングモールで買物し、その足で届けようと駐車場へ向かっていた途中で、ママ友に遭遇。何たる偶然。プレゼントを買って、5分もしないうちに渡すことになった。今までの人生で、こんなタイミングは初めてだ。

 実は、このママ友とは他にも奇遇がある。筆頭は生年月日が同じ。続いて子どもの名前の中に同じ漢字がある。さらには、夫の出身校が同じ(学部も) 会社も同じ。とどめは夫とママ友が同じ小学校だったということである。ひとつあっただけでも、多少の縁を感じるものだが、ここまでくると恐ろしいと言わざるを得ない。

 星占いや四柱推命のように生年月日で予測する(たぐい)のものがあるが、現実化したものが私の身近に存在する。近所に居を構える私たち。この先の運命や如何に。もちろん、私たちの性格や容姿は似ても似つかぬもの。それぞれの未来に幸あれと願う。

 この展開、想像つきましたか? ママ友との関係は、いつか話したいと思っていたことでした。いいきっかけでお伝え出来て、嬉しいです。


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