第35話 災いのあとに

文字数 840文字

 梅雨はまだまだ続きそう。静岡で被災されたみなさま、お見舞い申し上げます。

 最近の日本の災害は地震だけに収まらない。その上、今はコロナ禍。ストレスの積み重ねで、みんな疲弊している。今朝起きて、いつものように朝ごはんを食べられる幸せを噛みしめる。ここ数十年、歴史に残るような自然災害が、立て続けにあったように感じる。被災は一瞬、復興は数年。たまたま難を逃れている私だが、災害の準備がとても曖昧だ。

 自治体から配布されたハザードマップを見ても危機意識を持てないし、避難所がわかっていても、すぐに足を運ぶ自信がない。とはいえ、全く何もしていないわけではない。ただ、なんとなく揃えた避難袋を玄関先に置いて、その横に箱買いした500mℓの水。以前は2ℓを箱買いしていたが、普段使いには不向きだったので変えた。その横に水を入れればできるゴハン。他はキッチン横のパントリーに置いてある缶詰数種。これらは普段使いの物を置いて循環させている。この備えが、どこまで利用できるのか不安ではあるが。

 10年ほど前、自治会の会長をした。任期は1年。4月に始まり3月で終了。今月で終わると思った3月11日、東日本大震災は起きた。私の住む町でも船に乗っているような大きな揺れ。日を追うごとに伝えられる、被災地の状況。あまりの光景に何かせずにはいられなかった。でも、私1人ではどうにもならない。そこで、ここぞとばかりに会長の立場を借りて募金を集めた。会長をやってきた中で一番、人の繋がりを感じたように思う。集められた募金は、私が納得のいく団体に送金。以来、その団体から私宛に活動報告が届く。

 直接、見知らぬ人に手を貸すことは、なかなか勇気がいる。間接的に助けることは、気持ちが寄り添いにくい。この辺のジレンマが私に二の足を踏ませる。大人になれば自然とできると思った手助けは、アラ還の今もすんなりいかない。

 情報だけは少し自信があります。私は普段からラジオリスナー。毎日のニュースはココから仕入れることが多いです。
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