第2話 ときには夢も

文字数 861文字

 午前5時に目が覚めました。でも、今朝は二度寝。6時に起きました。この1時間の間に見た夢は……
「そぼ降る雨の夜、街中の歩道に立つ自分。黄色のイルミネーションに縁取りされた、骨組みだけのバス。バスの中でポーズを取る若く髪の長いモデルの女の子たち。そこから飛び出して、道路脇の水溜りで笑いながら水浴びしている」とても変です。見ている時も、コレは夢だって自覚できるくらい変……(笑)

 いつもなら、起きたそばから記憶がどんどんフェードアウトしていくのだが、今朝はあまりにも鮮明だったので、ググってみた。分かる範囲で解説すると「寂しさや悲しさを洗い流し、前向きになる準備。天狗にならずに、謙虚に。いろいろなことに手を出しすぎ」コレはお告げか?思い当たるところ数々。ここは素直に受け止めておこう。ものごとをポジティブに進めたければ、抗わないことだ(持論)

 若いころは、自分の意のままに行動するのが常だった。行きたいときに、行きたいところへ。もちろん失敗を回避しているつもりだったが、経験値の少なさがものを言い、失敗や他人への迷惑は数知れず。振り返れば相当な黒歴史だ。

 私の両親は一般的な常識人だと思う。それと少し過保護。だから若いころの私は、よく先回りして注意され、人並みの人生を歩くようにとレールを引かれた。当然の如く衝突。今でも忘れられないひとコマは、父と乗り合わせた仕事帰りの電車でのこと。大人反抗期、真っ只中の私は、父に論破していた。内容は憶えていない。電車を降りて周りに人がいないのを見計らって父は言った。「おまえの言っていることは、天に向かって唾を吐くようなものだ。いつか自分に降りかかってくるから気をつけなさい」と。

 そう諭した父は、今年米寿を迎えた。同居する弟家族は、頑固になる一方の父に対して冷ややかだ。『老いては子に従え』との言葉があるが、父は高齢反抗期。むかし私が諭されたように、現状の父を愛をもって受け止められているだろうか?

 今朝の夢は、なんだか明日、実家を訪ねる私への心構えのような気がしてならないのです。
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