第40話 バーゲン

文字数 853文字

 久しぶりにお昼のワイドショーを見ました。女子アナのコーディネート対決。数分のコーナーでしたが、プロの的確なアドバイスがわかりやすくて良かったです。

 今朝の新聞にユ◯ク◯の大判広告が入った。梅雨も明けていないのに、何処もかしこも夏物衣料のバーゲン真っ盛りだ。少し前までは、7月の後半辺りから始まる感じではなかったか。夏物は危険だ。冬に比べて単価が安いし、値下げ幅もエグい。安物買いのなんとやらな私は、何度も失敗をし、学習能力がない。食品ロスを防ぐように前もって、何があるのかを把握して店に行っている筈なのに……

 ワンコーデで済むような物なら買いやすいが、それでも本音を言うと、手持ちの物を持参して買いたい。あくまでも理想。家を出る前は、予算を決めて、何がいるかを決めて、素材や色を決めて……用意周到な筈なのに。家のクローゼットには戦利品どころか、寄せ集めの山がある。

 今までの私は、バーゲンで購入したものは持ち越し、翌年に使うのが常だった。だから、私が選ぶバーゲン品は、あまり流行を追わない。ところが、外出不自由デーが続いた去年から、考えを変えた。買ったそばから使う。先を見越して待っていても、必ず身に付けられるとは限らない、とコロナで思い知らされたから。それにアラ還とのリンクもある。健康体でシャキシャキ動けるうちのオシャレを楽しんでおきたいとも思った。待っている場合じゃない。

 実家の母は衣装持ち。とだけ言えば聞こえはいいが、捨てられなくて、お下がりが多いだけのこと。お下がりの物は、高級品が多い。捨てるに忍びないとの思いが込められた品。一見、ウィンウィンな関係だが、(はた)から見れば、母のクローゼットはリサイクルセンターだ。そのバラエティ豊かな洋服のコーディネートを頼まれる。勘弁してくれ。自分の服ですら、迷い始めているのに……

 いくつになっても、オシャレに出掛けたいですよね。今や持病を抱える母が行けるところは病院のみ。それでも、お化粧して季節に合ったヨソイキを着ていく。私よりずっと女子力があります。

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