第55話 函館の旅・DAY1

文字数 859文字

 多少のモヤモヤを抱えながら出発の朝を迎えました。

 午前3時起き。7時発の飛行機に乗る。空港まで車で1時間。完全な個人旅行なので、スケジュール管理は自己責任だ。今回の旅も私が計画したから、飛行機に乗るまでドキドキだった。

 今回は飛行機のチケットを自分で発券しなければならない。私にとって初めての試み。ネットで取った予約番号を発券機に打ち込むだけのことだと分かっていても、スムーズに操作出来るかなどの不安が襲う。

 午前5時半。受付が始まった。ひと呼吸して画面に臨む。自分でも驚くほどスムーズに発券出来、テンションが上がった。私よりも少し年上だろうご夫婦が発券出来ずに困っていた。後ろには人の列。同志、他人事ながら心配になった。夫は列から離れ、グランドスタッフのお姉さんと談笑。は〜呑気だね〜。クソッ!

 ほぼ1番乗りで保安検査を抜け、ゲート前に。まだ夜明け前で人もまばら。私は待合所の椅子で充電しながらスマホを触っていた。向かいの席に同じ歳頃のご夫婦が座っていた。ウチと違ってアレコレと小声で会話している。

「コンセントあるから、スマホの充電しておこうか?」とご主人が奥さんに言った。「充電器忘れたらどうするの?1つしか持って来てないのに」とややキレ気味に返した。2人の主従関係を感じ、何故かご主人に同情した。気心知れた夫婦だって、キツく言われたら面白くない。だからウチは随分前から何気ない会話のキャッチボールが無い。この時のウチの会話は「飲み物買ってくる」「分かった」くらい。実は夫との旅行は会話を増やそうと思う目的もある。

 白々と夜が明け、飛行機に乗り込んだ。旅行支援の影響もあるのか、ほぼ満席。LCCだったので、機内サービスは無く、ただただ座って天気と到着後の予定に思いを巡らせていた。タイトルは『函館の旅』だが、初日は札幌に1泊。翌2泊を函館にした。到着した千歳空港の天気は曇り。まだ雨は降っていない。2年前に札幌を訪れた時は雨に降られた。今回は如何に。

 旅行前にトラブりましたが、何とか2人で北海道に向かえました。







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