第62話 函館の旅・DAY3-②

文字数 924文字

 函館の朝ごはんを堪能した3日目は、思うままに散策のような観光をしました。

 グルメが一番の目的である今回の旅。函館山、五稜郭、赤レンガ倉庫、八幡坂辺りを観光出来れば御の字くらいに思っていた。

 私の今までの旅は、自分で言うのも何だが緻密。特に海外の個人旅行は言葉が不自由な分、観光地の情報以外にヘルプの対応まで調べる。だから同行者には感謝されるが、ここ数年何だが違うと感じてきた。理由はいろいろあるが、その1つに体力の衰えがある。あれこれ調べても、限られた滞在時間。歩くのが遅くなり、疲れるのが早くなった。この辺で旅のスタイルを変えなければと思っていた。だから今回のようにテーマを決めて、あとはオマケくらいにしたらと。欲張らず、少しだけ。これから先も旅を楽しいものだと思い続けるために。

 ラビスタ函館ベイのチェックアウトを済ませ、そのまま歩いて5分ほど離れた3日目の宿へ荷物を預け、赤レンガ倉庫の横を通り過ぎ、八幡坂へ。平日の午前中だったこともあり、坂の上から見る港への景色を独り占め。坂の少し上にある船魂(ふなだま)神社に寄った。観光客が訪れている感じはしなかったが、社務所でいただいた説明書きには北海道最古とあったので、何だが見つけた感があり得した気分になった。海上安全や開運導きなどを祈願できる。私はもちろん開運。賽銭箱の横で数匹の猫が日向ぼっこしていて、猫好きの夫は神さまよりも猫さまの方に夢中だった。私は数年前から集めている御朱印もゲット。今後の幸運を期待した。

 八幡坂界隈に続き、バスに乗って土方歳三の最後の砦、五稜郭へ。一番行きたかった場所。教科書でしか知らなかった場所を間近で見られるかと思うとワクワクが止まらなかった。そして思った。五稜郭タワーがあってこその五稜郭。現地も歩いたが、やはり上から見る全景こそが求めていたものだった。タワー近くの有名なラーメン屋は行列ができていたが、朝ごはんを思いっきり食べていた私たちには無縁の店だった。

 この日はジャスト結婚記念日。私たちが選んだディナーはハセガワストアの『焼き鳥弁当』と金森赤レンガ倉庫で買った北海道ワイン。クラシックをBGMに函館山と街の灯りを見ながら部屋で過ごしたひとときは、最高でした。



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