第29話 久々のイライラ

文字数 911文字

 イラッときました。

 私の投稿テーマで、すっかり定着している夫とのやりとり。最近は冷戦解除(たぶん)で、期待外れの人もいらっしゃるだろうが、今日は久々のカチン!

 朝のラジオで内科のドクターが

「暑さを乗り切るためにはビタミンAですよ。レバニラ炒めは理想的な料理」

 そう言っていたのを、聴き逃す私ではない。いつものスーパーへ。レバニラ炒めは惣菜コーナーで何度か見たことがあるし、買ったこともある。だが、無かった(泣)

『えー⁉︎じゃあ作れってことぉ?』

 酷暑の中、車移動でも他のスーパーまで行って探すなんて荒技(あらわざ)は私には無かった。既に晩御飯はレバニラ炒めと決めてしまった私の頭。泣く泣く惣菜売り場を去り、野菜と肉のある場所へ。ニラは直ぐに見つかった。モヤシは少量タイプを選んだ。あとはレバー。出来れば豚にこだわりたい。豚肉コーナーに無かった(泣)スーパーのカゴに入れた野菜たちも泣いていた。特設のバーベキューコーナーをチラ見した。牛肉が並ぶ中、影を潜めた豚レバーを見つけ小躍り(たぶん頭の中で)

 材料が揃っただけなのに、私の中ではレバニラ炒めが出来ていた。この(おご)りがいけなかった。いつものように食べる1時間前から調理を始めようとして、ハタと気付く。

『レバーの臭み抜き、してないじゃん』

 久々のレバーだったので、スッカリ忘れていた。だからと言ってそのまま使うわけにもいかず30分間牛乳にお浸し。夫に晩御飯が遅れる事を伝えた。

「分かった」

 いつもの素っ気ない返事。レバーは

、塩コショウと片栗粉を付け、揚げ焼きに。水気が残っていたのか、油の温度が高かったのか、油が跳ねて私の腕に飛んできた。

うわぁちゃー!アッチッチ!跳ねた!跳ねた!油が跳ねた」

そう、大声で叫びながらフライパンにレバーを入れ続けた。ジュージューと鳴っている中、夫が

「ねぇー!やめればー」

と少しキレた口調で言ってきた。私もキレた(心の中で)

『ここまで来るのに、どれだけの労力がかかっとるか、分かっとるのか?えー⁉︎』

よくもそんな事を言うものだ。大丈夫?のひと言が何故言えん‼︎

 冷戦の名残?はまだまだ続く……

 レバニラ炒めに罪はない。とても美味しかったです。
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