第59話 工作でいず!

文字数 2,096文字

いよいよ鉄橋の塗装である。3月1日に実施したものなり。
塗装はエアブラシで、ですか。
缶スプレーを買う金銭の余裕はないからのう。

ちなみに塗装前にペーパーには瞬間接着剤をよくしみこませ固化させておいたのだ。

思ったよりはかっちりしますわね。瞬間接着剤浸潤のペーパーは。
塗装後の試運転であるのだ。
HiSEがぴったり合ってて、いいですね。
ちなみに欄干の黄色、塗る前に鉄橋の青色の上にグレーを塗らないと汚い色にしかならないぞよ。やってみ気づいたのだが、青の上に直接の黄色はさけた方がよい組み合わせなり。
小田急の鉄橋と言えば青に黄色の欄干だけど、塗装にはそんな工夫が必要なんだねー。
3月18日にはこんな譲渡車両が回送されてきた。
255系ですね。房総ビューエクスプレスに使われている。でもこれ、KATO製ではなくマイクロ製ですね。
改造の種車なので安価なマイクロ製を選択したのである。
この255系、先頭車を白く塗ることにした。
えっ、これ、まさか、後ろの253系N'EX成田エクスプレスに合わせちゃうんですか?
さふなり!
いくら車体断面が似てるからって、ひ、ひ、ひどすぎる!
そして盛大に塗装に大失敗していたのである!!
どうしちゃったんですか!!
油性塗料の上に水性塗料を吹いてしもうたのだ。これでは塗料が食いつかないからこうなるのは必定……。
そりゃそうですよ。ひどいっ!
気を取り直して塗装をやり直した。
かくてこうなったのである。
塗装はコレで終わり。
このようなインレタを発注して、
6月2日、インレタを取り付けて完成である。
ひ、非貫通の253系成田エクスプレス先頭車なんて。ヒドスギル!!

これじゃ併結運転できなくなるじゃないですか!

ゆえ、現実には存在しないのも当然であるのだ。
現実に存在しない車を作れるのも模型の楽しさですわ。素敵ですわ。
こういうイメージパースを描いて作っておったのだが、ほぼイメージ通りである。
なんかこれもふふっ、って笑えるよねー。
でも255系は9両編成。1両をこの非貫通N'EXに使ったら8両余るじゃないですか。その8両、どうするんですか?
それはこう考えたのである。


以前、657系を種車につかって簡易に夜行運転の出来る車両を計画しておったのだ。

あ、前にJAMの終わりに計画してた「リゾートエクスプレスゆう2世」計画ですね!
さふなり。あれは種車導入資金がなく計画は停滞しておったのだが、この8両の255系を活用するとともに計画整理で同じ簡易夜行列車計画に統合することとしたのだ。
これがその幻になっちゃった「ゆう2世」の計画図ですね……。残念と言えば残念ですね。
致し方あるまい。軍資金不足はどうにもならぬのだ。
そしてこれが計画統合で作る寝台快速電車「みょうじょう」なのである。
なんで寝台快速なんですか?
現在の夜行快速「ムーンライトながら」を寝台化することによって高速バスに対抗しようという計画なのだ。
でも今度の2021年3月改正で「ムーンライトながら」は廃止されちゃったよー。
薄々感づいてはいたが、やはりという気持ちでいっぱいである。しかしこの夜行快速、特急料金なしで寝台で横に眠って移動できる列車のニーズはあると思うぞ。とくにバス運転手さんの過剰労働を解決するためにもこういう車両が必要と思うのだ。
あれ、この模型の計画名、「EGX」なのですわね。どういう理由があるのでしょうか。
「EastGingaEXpress」なのだ。JR西日本のウエストエクスプレス銀河にも習ったのだ。あれは素敵な列車であるからのう。是非東日本でもやってほしいのだ。
流行を取り入れてる訳ですね。
実現したらまずワタクシが真っ先に乗って楽しみたいからの。ワタクシの作る列車は全てそれを基準にしておる。
種車の到着シーンである。甲種回送で届いたような風景を毎回作って楽しんでおるのだ。
そしてジャンク箱から使えそうな内装パーツを集めて検討するのだ。
ジャンクパーツって増殖しますよね。
いかにも。ジャンクの有効活用のためにパーツを買って、そのあまりがジャンクパーツとして集まり、それをまた有効活用しようとまたパーツを買ってしまうのだ。
きりがなくてひどいっ。
模型作りとは、創作とはこういうものなのかもしれぬ。
そしていきなり天窓を開けるのだ。
天窓開けるとエクステリアで目立つよねー。
昨今デビューしたJR東日本の新鋭特急「サフィール踊り子」の設備も参考にしたのである。
あれも乗ってみたいけど、コロナのせいでなかなかできませんね。
まっこと残念なことこの上なしであるのだ。
食堂車の内装を車内に入れてみるのだ。
光が降り注ぐ食堂車、外から見ても素敵ですわ。
しかしただの内装すげ替えでは芸がない。ここでなにか追加工作を考えるのだ。
他の車はこうもしたぞよ。
内装、フルフラットにしたんですね。内装板をプラシートで自作して。なぜこんなことを?
既存の内装をすべて入れ替えたいときに既存内装板を削ってフルフラットにするのは割としんどいので、自作してしまった方が早くて楽なのだ。
なるほど! そういう手抜き工作もありですね。
というわけでこの寝台快速「明星」計画の話、続くぞよ。
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登場人物紹介

長原キラ ながはらキラ:エビコー鉄研の部長。みんなに『総裁』と呼ばれている。「さふである!」など口調がやたら特徴ある子。このエビコー鉄研を創部した張本人。『乙女のたしなみ・テツ道』を掲げて鉄道模型などテツ活動の充実に邁進中。


*総裁のびっくりヒミツ能力(順次公開)

・隠れオッドアイ。安いラノベのキャラだと思われたくないので視力は悪くないのにカラーコンタクトをはめて眼の色を合わせている。しかしこのオッドアイのその眼を見てしまうと自白させてしまう作用がある。あまりにも危険なのでそれを抑制するためにもカラーコンタクト。


 ほかにもまだまだあります。


葛城御波 かつらぎ みなみ:国語洞察力に優れたアイドル並み容姿の子。でも密かに変態。しかしイマジネーション能力は随一。


武者小路詩音 むしゃのこうじ しおん:鉄研内で、模型の腕は随一。高校入学が遅れたので、実は他のみんなより年上。鉄道・運輸工学教授の娘で、超癒し系の超お嬢様。模型テツとしての腕前も一級。

芦塚ツバメ あしづかツバメ:イラストと模型作りに優れた子。イラストの腕前は超高校級。「ヒドイっ」が口癖。

中川華子 なかがわ はなこ:鉄道趣味向けに特化した食堂『サハシ』の娘。写真撮影と料理が得意。バカにされるとすぐ反応してしまう。

鹿川カオル かぬか カオル:ダイヤ鉄。超頭脳明晰で、鉄道会社のダイヤをアルバイトで組んでしまうほどの『ダイヤ鉄』。プロ将棋棋士を目指し奨励会所属。王子と呼ばれるほどハンサムな女の子。電子回路やプログラミングが得意。


田島ミエ たじまみえ:総裁の古くからの友人。凄腕の模型テツ。鉄研のみんなと一緒に大洗などを旅行したものの、関西在住で滅多に会えない。なおかつその実像は不明。

小谷奈々 おたりなな


総裁の友人。凄腕のBトレ自動運転の模型鉄。地下アイドルをしているらしい。ウサミン星がどうとか言っていたが詳細不明。

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