第51話 鉄研ボイスドラマ、見参!

文字数 2,018文字

うむ。
これですね……ボイスドラマ。YouTubeにアップしたんですね。
これが冒頭のオルゴールなのですわね……。
タイトルバックは酒匂川モジュールをゆく、ぼくらのフラッグシップ・周遊列車「あまつかぜ」ですね。
OPにHiGSEも登場するんだねー。いいねー!!
OP曲、結局フルコーラス使っちゃったんですね。
あまりに素敵な曲なので切れなかったのだ……。
このあと、いよいよはじまるわけですね。
始まったねー。総裁がでてきたー。
あれっ。総裁ずっとこのまま一人でしゃべくるんですか?
えええっ、なんでシファ様が出てくるんですか! 同じ著者でも違う作品ですよね!?
しかもお召し替えってなんですか! ご都合すぎてひどいっ!
あら、鉄道模型の制作風景のシーンも出てくるのですわね。
でもまた別のSF作品のシーンが混じってるよ―。
辞書解説のシーン??
今度はテツ道の定義ですか。
ええっ。つぎは国会図書館? なんでですか!
ひいい、最後に感想バッチコイ、って……。
ED曲は夕焼けですか……。
ED曲、画面を通り過ぎる列車が怪しすぎる―!!
製作総指揮、って…。
終わった……。
総裁ヒドイっ!!
変なところで照れないでください!!
シファさんがあんなことになるなんてー。
総裁、いくらなんでもすこし自重なさっても良かったのでは……。
そうですよ。大暴れが過ぎます!!
うむ、これでも初回、テンションが低くて申し訳ないと思うておった。
ひいい! 自覚なさすぎてヒドイっ!!
ホント総裁、めちゃめちゃしてますね……。苦情とかいろいろ来るんじゃないんですか?
それが、ワタクシ総裁の声をやってくれた純(sunao)さんのツイートに感想が寄せられてのう。純さん、破天荒な役で滑舌力を試されたとツイートなさっておる。
もー、著者さんまたメーワクかけちゃったんですね!

「総裁役、大変お疲れ様でごさいました…!!

 最初から最後まで破天荒でしたね!

 そして、中盤は感動したので何度も巻き戻して聴きました!!!⸜(*ˊᗜˋ*)⸝」

「独特の言葉遣いもバッチリハマってます。

 あの滑舌地獄な長ゼリフをあんなにも滑らかに…!!純さんのど根性に聴き惚れましたよ〜」

ええと……これは話に、ではなく、純さんの演技への感想ですわね……。
著者さんのシナリオの寄与分は殆どないのでは。
しかし! この熱演は実に聴き応えあり! 値打ちもあるぞ!!
ああっ、総裁のセリフ読むともう純さんの声で再生されちゃう!!
ほんとですわ。純さんの総裁役、ハマりすぎですわ!!
あんな素敵な声優さんをこうしてしまうなんて。
著者さんの狙い通りとは言え、ヒドスギル!!
さふであろうさふであろう!
なんなんだろうー、この感覚ー! なんかヘンだよー!!
これがワタクシと著者の仕掛けたものなり!!
えっ。そうなんですか!!
フフフ。マジでそうなのだ。もう一度、当該のボイスドラマにリンクを貼っておくぞよ。ぜひこの感覚を読者諸賢にもご堪能いただきたく。
ひいいい!
でもシファさんもヘンにノリ良かったりするのがちょっと笑えますわね。ええっ、そこ気になさっていたのですか、とか。
シファ役の向日一花さんも大活躍であったからのう。
ひええ、その声も純さんボイスで聴こえちゃいますわ!
ふっふっふっ、計画通り。
総裁……恐ろしい子!(白目)
うむ、まさに赫々たる大成功であるのだ! 再生回数こそイマイチであるが、所期の目的は達成されたのである!!
ええっ、これで再生回数がイマイチって、なぜ……?
現状のYouTubeとはそういうところであるからの。ホビーとして動画作成を楽しむもの、副業として動画に期待するもの、この動画の世界に活路を探るタレント、そして職業として動画を作るYouTuberと、ただの詐欺師が混然と再生回数を競う、釜の底であるのだ。そしてその全てはYouTubeのアルゴリズム次第でどうにでもなってしまうのだ。
デジタル小作人ですね……。生きるも死ぬもプラットフォーマー次第。たしかにちょっと前、アメリカで動画の収益基準の変更で生活できなくなった動画作成者がYouTube本社で銃撃事件をおこしましたね。恨まれちゃうよなあ。
現代の貧困とデジタル小作人の問題は深くつながっておるのだ。しかもその解決はほぼ見えぬ。YouTube自身もその解決を見いだせぬようであるのだ。
総裁、そういうことも知るために、これやったんですか?
そうともいう。
ひいい、また純さんボイスにきこえる!!
真面目な話、こうなるのは予感としてあった。そしてこの貧困とデジタル小作の問題について、一つの仮説を持っておった。その確認が今回できたのは大きな成果なり。


このボイスドラマ、あと4回連続で2ヶ月毎に公開していく。第2回の制作も進んでおるぞ。ふふふ、じつにたのしみなり!!

それも純さんボイスで再生される! ヒドイっ!
ツバメくんもいずれこうなるぞよ。
ええっ。なんですって!!
ふっふっふっ、じつに楽しみであるのだ!!
つづきます。
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登場人物紹介

長原キラ ながはらキラ:エビコー鉄研の部長。みんなに『総裁』と呼ばれている。「さふである!」など口調がやたら特徴ある子。このエビコー鉄研を創部した張本人。『乙女のたしなみ・テツ道』を掲げて鉄道模型などテツ活動の充実に邁進中。


*総裁のびっくりヒミツ能力(順次公開)

・隠れオッドアイ。安いラノベのキャラだと思われたくないので視力は悪くないのにカラーコンタクトをはめて眼の色を合わせている。しかしこのオッドアイのその眼を見てしまうと自白させてしまう作用がある。あまりにも危険なのでそれを抑制するためにもカラーコンタクト。


 ほかにもまだまだあります。


葛城御波 かつらぎ みなみ:国語洞察力に優れたアイドル並み容姿の子。でも密かに変態。しかしイマジネーション能力は随一。


武者小路詩音 むしゃのこうじ しおん:鉄研内で、模型の腕は随一。高校入学が遅れたので、実は他のみんなより年上。鉄道・運輸工学教授の娘で、超癒し系の超お嬢様。模型テツとしての腕前も一級。

芦塚ツバメ あしづかツバメ:イラストと模型作りに優れた子。イラストの腕前は超高校級。「ヒドイっ」が口癖。

中川華子 なかがわ はなこ:鉄道趣味向けに特化した食堂『サハシ』の娘。写真撮影と料理が得意。バカにされるとすぐ反応してしまう。

鹿川カオル かぬか カオル:ダイヤ鉄。超頭脳明晰で、鉄道会社のダイヤをアルバイトで組んでしまうほどの『ダイヤ鉄』。プロ将棋棋士を目指し奨励会所属。王子と呼ばれるほどハンサムな女の子。電子回路やプログラミングが得意。


田島ミエ たじまみえ:総裁の古くからの友人。凄腕の模型テツ。鉄研のみんなと一緒に大洗などを旅行したものの、関西在住で滅多に会えない。なおかつその実像は不明。

小谷奈々 おたりなな


総裁の友人。凄腕のBトレ自動運転の模型鉄。地下アイドルをしているらしい。ウサミン星がどうとか言っていたが詳細不明。

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