第10話 プロローグ・オブ・鉄研大冒険
文字数 4,232文字
そんなことしてもいいことないのに。
なんでそんなに「けものフレンズ」の世界を間接的に痛めつけてるのか。
これじゃ「けものフレンズ」全体がさらにめんどくさい、関わりたくないものになって、コンテンツとして死んでいくのに。
なんでそんなことに無頓着に叩いているのか。私には理解できなくて。
みんなそれに目を伏せている。
その結果自分そのものすらも消費してしまうとしても、辛さにそれを自覚できないのだ。
そこまで追い詰められておるのだ。
あともうすこしで破局がおき、そしてその跡の荒野から再び積み上げていくことを待つしかないのだ。
そのためには柔軟で強固な、この新時代にふさわしい知性を持つしかない。そしてそれは自分でデザインしていくほかに方法がないものなのだ。
世の中は不条理に満ちておるのにそんなものが手に入るわけもない。
それこそ嘘なのだ。しかし嘘を付くことの倫理的敷居が下がりすぎておる。ワタクシはそれを憂うのだ。
優しい嘘は優しくともなんともない。どうやってもそれはただの嘘に過ぎないのだ。