第11話:豪州、NZ旅行と中村さんの急死

文字数 1,730文字

 いつも本当にありがとうと喜んでくれビールなど酒類は全て中村さんの差入れ。イカとタコの刺身は最高ですねと奥さんが言い旦那さんが料理上手で助かってますと軽く頭下げた。それを見て仲が良くて良いですねと、中村さんが言うと照れくさいなと石津健之助が柄にもなく照れるので、大笑いとなった。旨い魚とビールと日本酒、答えられませんと中村さんが言った。

 奥さんが熱海は温泉だけでなく海の幸も良いですねと言うと同感ですと中村さんが言った。しかし釣りは、そんなに簡単ではないでしょと聞くので、釣り好きな人にとっては簡単ですが、ちょっとコツもあると言った。以前、加納夫妻が、カラマラン・クルーザーヨットでの、釣りに石津健之助を、誘ったのは、釣りをしても、なかなか釣れないで困っていた様だった。

 石津が加納夫妻は魚を釣り上げる事ばかり考え魚が完全にかかる前に力いっぱい引き上げて、魚を逃がしていたと言った。釣りでは、針を魚に十分に飲み込ませてから上げる。大きな魚を力ずくで上げるのではなく泳がせて魚が弱るのを待って、ゆっくり引き上げるなど、いろんなテクニックがあると教えた。やっぱり、簡単に誰でも魚が簡単に釣れると言う訳には、いかない。

 そう言う事ですと石津健之助が答えた。それから1994年10月1日から10日間かけてオーストラリアとニュージーランドに出かける計画ですが一緒に行きますかと、中村さんを誘った。是非、行きたいと言い、どの位でかかると聞くので1人部屋で45万円ですと言うと、すぐに、支払いますと語った。生きてるうちに一度は、赤道を越えてみたいと告げた。

 その後、明るく笑う声を聞いた。中村さんが、パスポートが1996年で有効期限が切れるので、それ迄は、海外にも、また行きたいと語るのを聞いて感心した。そして21時前に、お開きになり、中村さんが帰った。1994年9月、レンタカーを借り熱海峠を上がり御殿場から、富士五湖、冨士高原の涼しい高原で、自然を満喫して帰って来た。

 熱海は、海と冨士と箱根と、実に景色が良く、良い所だと言うことを再認識した。やがて10月を迎え、豪州旅行のために、休日に、中村さんを誘って、横浜へ行き、石津三千子さんが旅行に着ていく、洋服を品定めして、数点、買い込み、旦那さんが似合う洋服も決めてくれた。そうして1994年10月1日、出発の日を迎えた。

 成田出発が20時半だったので、午後16時半に石津夫婦と中村さんの3人で新幹線で東京駅へ、そこから上野へ、上野からスカライナーで成田まで行き、午後18時に空港に到着し、夕食をとり、航空会社のカウンターで搭乗手続きを取り19時半に、搭乗口でまって、定刻通りに成田を飛び立った。久しぶりの海外旅行で緊張していた。

 そう言う事もあり程なくして、飛行機の心地よい振動で眠りに落ちた。目覚めた頃に、赤道を通過しますというアナウンスがあった。中村さんが、興奮して生まれて初めて赤道を越えるのと、年甲斐もなく、はしゃいで話している姿は何とも微笑ましかった。そうして、彼女の話を聞いているうちに、もう少しでケアンズに到着しますとのアナウンスでケアンズ空港に到着。

 到着時間が、4時50分と早朝で、空港のカフェで、ゆっくりと、朝食をとって、十分に休息を取ってから、ケアンズの町に行くことにした。最初に泊まるホテルに行って、荷物を預かってもらい、ショッピングセンターに入り、女性達は、ショッピングセンターを巡り、旦那さんは、フードコートで、お茶して待っていた。

 昼食をとり13時過ぎに、ホテルに行き、早めに部屋に入りたいというと、入れてくれ、2時には、部屋に入り、一寝入りし、16時過ぎから、行動開始、午前中にウィンドーショッピングで、物価の高さを感じて、夕飯もフードコートで、高級料理を手軽に楽しむ事に決めた。飲料水やジュース、ワインも全て、ここで買い込んで、ホテルに戻った。

 翌朝9時過ぎ、タクシーでツアー会社に集合し、港から船に乗って、アウターリーフというきれいな海に行き、昼食をとって、1時間ほど自由行動で楽しんで、17時にケアンズに戻ってくるツアーで、近くのフードコートで食事をして、タクシーでホテルへ戻った、
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