第9話:ヨットで釣り、魚料理とパーティー

文字数 1,702文字

 雰囲気が良いので、つい飲み過ぎ、ホテルに戻るとベッドに入り、すぐ寝てしまった。翌朝、早めに目覚めて、早朝の清々しさに、誘われ大通公園を散歩して、朝食をとって、8時過ぎにホテルをチェックアウトした。電車で千歳へ行き、11時前の千歳発、羽田空港行きの飛行機で帰り、7月16日の16時前に熱海のマンションに到着した。

 そして、中村小夜子さんは、歌謡ショーを開いて、大いに楽しんでいた。また石津健之助が、定期的に船宿に通って、釣りを楽しんでいるのを奥さんは家で待っていた。その後、同じマンションに住む加納幸夫、和美さん夫婦に声かけられて、良かったら、私たちのカラマラン・クルーザーヨットで、釣りを一緒にしませんかと誘われた。

 しかし家内は、船に弱いので、私1人だけで良かったら、お供しますと答えると、是非、行きましょうとしい、毎週、月、水、金曜に熱海の近海をクルーズしていると言った。そこで、来週の水曜日、宜しくお願いしますと石津健之助が言うと、加納夫婦が楽しみにしていますといい、釣りを教えて下さいと言うので、わかりましたと答えた。

 約束の水曜日は、晴天とまでは行かないが、曇り空で、あまり暑くなかった。加納幸夫さんが、魚がかかったが、引き上げ様と思った時に逃げられる事が多いと言った。 1993年、8月12日、10時、3人で家を出て、カラマラン・クルーザーヨットに乗り、石津健之助が、いつも釣っている場所の近くへ、案内して、釣りを始めた。

 釣りの餌を、石津が加納夫妻の釣り針につけてやり、釣りを始めると、カマスが、最初にかかり、次に銀色に光る太刀魚が釣れた。それを見た加納和美さんが、きれいな色と驚いていた。そのうち加納幸夫さんの竿に当たりがあり、ぐいとばかりに急に釣り竿を引き上げると魚が針から外れた。いつもこうなるんだと言うので、石津が、上げるのが早すぎると言った。

 今度、私がつり上げる時をよく見ていて下さいと言った。10分位して当たりがあり加納幸夫さんを見ながら完全に針を飲み込むまで少し待つんですと言った。少し待って2回目の魚の引くタイミングに合わせ、最初、ちょんと軽く竿を上げて魚がかかったのを確認。竿を上げて見せて大きめの太刀魚を釣り上げた。

 これを見ていた、加納夫妻が、これが、魚をのせるという事かと言い、その通りですと答えた。その後、コツを掴み、カマス、太刀魚を次々に釣り上げていき、3時間程で10匹以上の大漁で釣りを終えた。熱海のマンションに戻って石津健之助が太刀魚の煮付けとムニエル、フライを作りカマスは塩焼きにした。

 そして奥さんが帰ってきた7時頃に中村小夜子さんを呼んで、3人で今日釣ってきた魚の料理を出し、ビールを飲みながら、美味しくいただいた。そして加納夫婦に、カラマラン・クルーザーヨットで、魚釣りに誘われた話をすると、奥さんが、私は、船に弱いから勘弁してねと、笑いながら言った。お酒も進み、話は、海外旅行の話になった。

 中村小夜子さんのヨーロッパ旅行とハワイ、ラスベガス、マイアミ、サンディエゴ、シアトルの話になった。その時、石津三千子さんがオーストラリア旅行の話をすると中村小夜子さんは東南アジアと南半球、オーストラリア、ニュージーランドには行った事がないと告げた。できたら一度行きたいと話した。石津三千子さんが、素敵な所で、自然も町並みも、きれいだと話した。

 もし良かったら、出かけるときには、声かけて下さいますかと言ったので、わかりましたと答えた。そして中村さんも部屋に戻っていった。秋風が吹き、寒い風になり1993年12月を迎え、12月24日に、近くのレストランで恒例のクリスマスパーティーを開いた。今年は新たに加納夫妻も、お誘いし5人で盛大にクリスマスパーティーをした。

 好きなシャンペンやワイン、ブランデー、ビールを飲んで楽しみ、少しして中村小夜子さんがマイクを持って、歌を披露させていただいた。彼女が懐かしの名曲を歌い宴は盛り上がり加納夫妻もシャンソンや洋楽を歌った。石津にも歌ってと言ったが笑いながら私たちはオンチで聞き専門で結構ですと笑いながら答えた。
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