第55話:再度、ポルトガルへ2

文字数 1,731文字

 昼食をとりながら、もし、ポルトガルに長期滞在したい理由があれば、永住権のメリットある。ポルトガルに永住する気はないし他のヨーロッパの国々も回りたいという話が出た。ましてや50万ユーロの大金を使いたくないという意見が多かった。そう言う点で、他国も訪問したいと考えるなら、ゴールデン・ビザを取るメリットは少ないと石津三千子さんが伝えた。

 その話を聞いていた時、確かに、同じ国ばかりいるメリットは少ないかも知れないと言った。
避暑、避寒に、南半球、オーストラリア、ニュージーランドという選択もあるしねと菊田浜子さんが言った。するとハワイ、グアム、ラスベガスの冬のバーゲンセールもにも行きたいしねと秀川節子が、付け加えた。

 その話を聞いていてゴールデンビザの話を聞きたいと言ったが、香川里美が、この年で,海外への投資で儲けるなんて難しいと語った。ポルトガル・ゴールデンビザは、もっと若い人じゃないとメリットがないかも知れないと言う話になり、明日、ポルトに向かう事にした。翌朝8時、チェックアウト。石津夫妻が、前日、ワゴン・タクシーを予約し、ホテルに早朝、迎えに来た。

 そしてリスボンの駅に行き10時発のポルト行きの急行列車の切符をみんなに渡し、近くのカフェで,ゆっくり待った。10時前、プラットホームに入り、列車に乗り込んで、出発。まもなく、食堂車へ行かないかと、誘うと喜んでついてきた。そこで、ポルトワインとサラミ、チーズ、などのつまみを頼んで、車窓の外を眺めながら、ゆっくり飲んで休んでいた。

 中には、酒が飲めない人が、美味しい、お菓子やデザートと珈琲を飲んで、盛り上がっていた。そのうち少し眠くなったので自分の席に戻り仮眠し、しばらくするとポルトの駅に到着。14時過ぎで、お酒を飲んで寝ていた4人がホテルにチェックインするには早いので、ホテルに荷物を置いて、タクシーに乗ってポルト川の河畔の素敵なカフェへ行きたいと言った。

 すると石津が、ドン・ルイス1世橋を渡り、向こう岸の船着き場に連れて行った、思った程、混んでいなかったが、ベストシーズンには、混み合うだろうなと思う程、素敵な船着き場と対岸の景色だった。ルイス橋の対岸は,断崖絶壁の様な急峻な土地にもかかわらず、まるで段々畑のように、開発されていて、崖にそって,いくつもの家が建っていた。

その家からの景色は、さぞかし良いだろうと想像できる。そう言う点で、ポルトは、ドロウ川のお陰で栄えてきたに違いないと初めてポルトに来た香川里美は感じた。同じ様に感じたのか、仲間の3人の女性達も,口々にすてき、想像以上の景色、魔女の宅急便の世界だわと、思わず、叫んだほどだった。続けて香川里美が、私なら絶対,ポルトに住みたいわと言った。

 すると彼女たちも同感した。さすがに世界遺産の町ねと言って何枚も写真を撮りまくった。明日は、絶対、川を下る船に乗りましょうと話した。そして、1時間ほど、景色を眺めて、タクシーで、ホテルに行きチェックインした。夕食は、ポルトのファドレストランへ、繰り出し、食事をしながら、ファドの音楽を聴いて、感動して、22時過ぎに、ホテルに戻った。

 翌朝、ポルトからコインブラ行きの直通高速バス乗り場へタクシーで行き、チケットを14ユーロで購入し90分で到着予定。列車で、行くと途中アヴェイロという駅で乗り換える事になり面倒なので直通の高速バスにした。到着するとポルタジェン広場の銅像を見学。コインブラは、リスボン、ポルトに次ぐ,ポルトガル第3の都市とガイドブックに書いてあった。

 その後、コインブラ大学を見学を始めた。コインブラ大学構内のラテン回廊と呼ばれる高台から、コインブラの町を眺めると、ポルトと同じように、大きな川が町中を流れてのどかな景色が続いていた。コインブラ大学の有名なジョアニア図書館には、30万冊の蔵書があると書いてあった。内部に入ると内部装飾や調度品がすごく豪華で金が使われいた。

 写真は禁止されているので残念ですが、まさに、ハリーポッターの世界を思わせる図書館だ。その天井のタイルが、豪華で素晴らしいものだ。その外の調度品にも,ブラジルからの大量の金がふんだんに使われているようだ。
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