第31話:加納夫妻のマンションとクルザーヨットの売却

文字数 1,670文字

 ただ、このマンションは熱海駅まで徒歩10分程度ですから借りては出ると思いますけどねと言ってくれた。その数日後、カラマラン・クルーザーヨットについて、ヨットクラブの管理人に聞くと、あなたは免許持っているのだから、あなたが使った方が良いのではないかと言った。売るとしたら、可哀想な程、安い値段しかつきませんよと言った。

 あなたが、もし5千万円以上持っておられるなら40フィートのカラマラン・クルーザー・ヨット、手放さない方が良いと言った。そこで平成芙蓉会のメンバーに話すと、絶対に手放さない方が良いと言う人が多かった。そして燃料費、割り勘でカラマラン・クルーザーに乗りたいというメンバーが15人もいたので、売るのをやめる事にした。

 その後、月に4-5回、熱海から平塚、大磯、伊東、下田のクルーズや釣りを企画することにした。その後、平均して月に10回も利用するようになり正直に燃料代+アルファを均等割にして徴収することにした。釣りが好評で新しいメンバーが増え、釣って、料理し、それを魚に、飲んで、食べての宴会を開くようになった。

 月に1回、鎌倉、逗子、藤沢、平塚、南伊豆への半日から1日のクルーズは、10人集まれば開催することにした。1人あたり1万円程度なので飲み物、食事を持ち込んでクルーズに参加する中高年の男女が増えクルーズの旅は、好評であった。そこで、カラマラン・クルーザーを共同で所有しないかと持ちかけると1人いくらですかと聞いた。

 もちろん、安ければ、共同所有したいと思う人はと聞くと15人が手を上げた。1人当たり、いくらと聞かれた。そこで15人共同なら月2万円、年間30万円でOKと言うと、それなら、共同メンバーになりますと言ってくれ、石津健之助の口座番号を教えた、毎月、入金お願いしますと言い、管理運用は、私がやりますというと、無理しないで下さいねと言ってくれた。

 できるだけ、熱海に住んでるんだから、1級船舶免許を取って、運転するようにして下さいと言うと、6人から、この条件なら免許を取りたいという声があがった。2008年3月31日に熱海芙蓉会の前会長の篠田正一さんに、電話をして、近くで会って、話合いをしたいと言うと、時間を指定し来たので、あるホテルのレストランで会った。

 石津健之助が平成芙蓉会の今の、旅行中心に麻雀、ハイキング、カラオケの分科会に別れて活動しているこ事について、篠田さんに意見を聞くとメンバーのニーズが、そうなっているのだから、それで構わないと言い、若い首都圏のメンバーが増えたのは、非常に良いと言ってくれた。

 そして、旅行については一括して、石津三千子が、以前から仕事をしていた旅行会社への振り込みをしていて、5%の値引きをしてもらっているので、利益が出ているが、それをどう使うか聞くと奥さんは看護婦さんで旅行の時に体調崩した人の面倒を見ているそうじゃないか、その仕事の報酬としてもらえば良いと言った。

 加えて亡くなった2人の友人もメンバーで遺産をもらった、お金も平成芙蓉会の何かに役立てたいというと、それは亡くなった人と、君のと個人的な問題であって平成芙蓉会とは関係ないと言った。そして熱海に住む高齢の平成芙蓉会のメンバーの一番困っている事は住んでるマンションの処理の問題だと打ち明けた。

 80歳を越え夫婦だけでの生活が困難になり老人ホームに入居するメンバーが、この数年で増えて空いたマンションが長い間、留守にし、もし亡くなったらどうしようという相談を受けていると正直に言ってくれた。今、現在、空いているの部屋はどの位ありますかと聞くと、現在3件、今年中に、更に4件増え合計7件になると言った。

 そのマンションを費用分を捻出するために平成芙蓉会のメンバーに売ったりしても良いのかと聞くと、もちろん売ってもらえれば、大変ありがたいが、売れなくて困っていると言った。もし売れなくても貸し出して、その賃料で、諸経費を立て替えるというのはどうですかというと、それを是非、お願いしたいと、篠田さんが、頭を下げた。
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